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いつか魔王になろう!  作者: Red/春日玲音
第一章 魔王になろう

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金策!?

 「へぇ……ここがダンジョン。」

 「あぁ、『レミアの穴』という。

 ……ここはとりあえず40階層だけど、この先があるんだよ。」

 俺はそう言って、魔族領側の扉を開ける。

 「こっからは魔族領だからな。」

 「はぁ……もう、何も言えないっすよ。……どういうフォーメーションで行くっすか?」

 リィズが、隊形の確認をしてくる。

 

 「そうだな、前衛にリィズとリナ、後衛にミリィとカナ、中央に俺とソラで、前後を補佐する。

 状況に応じて、俺も前に出る……っていうのはどうだ?」

 「いいっすけど……私達が行く前に魔法で殲滅っていうのは無しにしてほしいっす。」

 「うーん……じゃぁ、リィズとリナで前衛、ソラは歌って、念のためミリィが後衛で回復要員っていうのは?」

 「にぃにとカナミはどうするっす?」

 「私達はご飯作って待ってるよ。」

 俺のセリフをカナミが言う。

 「じゃぁ、それで行くっす。」

 ……冗談のつもりだったんだが……いいのか? 


 ま、このあたりのモンスターなら、そんなに心配することもないか。

 リィズもストレス溜まっているだろうし、このあたりで発散させておかないとな。


 俺達はミネラルド国が所有するダンジョンの中でも、未到達域が多い『レミアの穴』というダンジョンに来ている。

 もちろん不法侵入……と言っても、俺の場合後日承諾で申請すれば問題ないのだが。

 ただ、管理されているのはこの40階層の広間まで。

 今入ってきた広間が魔族領と人間領の境界と一応されている。

 と言っても40階層まで降りてきた人間は俺を含めてわずかしかいないのだが。


 以前調査に来た時に40階層に広場に転移陣を設置しておいたので、いつでも自由に出入りできるのだが、できれば魔族領側に転移陣を設置しなおしたいと考えている。

 ミネラルド国を支配しているサガ国王、数度あっただけだが俺の感は奴が危険だと告げている。

 足元を見られるような痕跡はなるべく消しておきたいところだ。


 後、魔族領側の深いところの方がいい素材がゴロゴロしているかも?という期待もある。

 今回ダンジョンに潜ることになったのは、枯渇してきた財源を何とかしようというのが目的だからな。

 素材の良し悪しはそのまま財源の増減に繋がるのだ。


 

 「一応、マッピングしながら進むので慎重にな。」

 (私とリィズちゃんに任せなさーい!)

 エアリーゼが張り切っていると、一抹の不安が残る……なんていうか、フラグが立つ、みたいな。

 

 「じゃぁ、私も戦闘態勢に入るよ。」

 カナがそう言って、短めのタクトを振る。

 タクトから光の粒子が舞い、カナミの体を包んでいく。

 光が収まると、巫女装束をモチーフにした戦闘服姿のカナミの姿が現れる。

 全体にゆったりとした衣装ながらも、部分部分のパーツが分かれていて機動力を重視している。

 緋袴をモチーフにしたフレアスカートが翻る。

 見た目至上主義を自称する、カナミらしい装いだ。

 

 もっとも、使用している布は魔力伝導効率の最も高い霊布を使用し、防御力上昇、全属性・全状態異常耐性や、魔力上昇、回復上昇、マナ吸収、自動修復、自動温度調整などかけれるだけのエンチャントをかけているので、一流の鍛冶師が全力で鍛え上げたプレートメイルよりも防御力が高く、他の特性を加えると「アーティファクト」と称されるほどの逸品になっている。

 

 しかも、自動装備のギミックまでつけてある……。

 カナミが言うには「変身は魔法少女に必須でしょ?」とのことだった。

 カナミの場合、手にしているタクトがキーになっていて、あのタクトに魔力を流せば、亜空間に収納してある装備が顕現するという仕組みだ……まぁ、ケイオスと同じと思ってもらえればいい。

 タクトを振っているのは、単にカナミの趣味だったりするので意味はない。

 ちなみにあのタクトにも同様のギミックが仕込んであり、魔力を流すとカナが常用しているメイスロッドに変化するようになっている。


 まぁ、魔法少女変身は、俺の琴線にも触れるので、ノリにのって作り、カナミだけでなく、他の子たちの装備にも適用してある。

 ……カナミにみんなの装備がダサいとダメ出しをされたので、全部作り直したんだよ。


 「大体レイにぃは昔からそうだよね。武器にはこだわるけど、防具はスペックだけしか見てなくて……そんなんじゃモテない……ってわけじゃないのが悔しぃよぉ!」

 ポカポカと叩かれる……俺が一体何をした?


 ミリィはライムグリーンを基調としたゴシックローブをベースに、動きやすいようにゆったりとした感じのローブを用意した。

 元のデザインはUSOの「詩使いのローブ」という魔法系列の職業の女性キャラに人気のあった装備だ。

 これに魔力特性アップをはじめとして防御力アップや全耐性などのエンチャントをかけれるだけかけてある。

 さらに加えて、ミリィ自身が「精霊の加護付与」という、高位の精霊使いだけが使える魔法を使っていたので、そのスペックがどこまで上がっているのか俺にもわからなかったりする。


 リィズは白と黒を基調にしたクロスアーマーをベースに機動力を重視した造りにしてある。

 元デザインはやはりUSOの「ソードダンサーセット」だ。

 小手や脛あて、ショルダーガードなどは金属製なのだが、それだと動きが阻害されるというので、霊糸をベースにスパイダーシルクとメリラ合金から生成した金属糸を織り込んた特製布と、ドラゴンの外皮を利用して作成した。

 正直これだけでも並み以上の防御力を誇るが、これに機動力アップをはじめとした、カナミの装備と同等のエンチャントをかけてある。


 ソラは、白を基調にしたハーフクロスアーマーをベースに、リィズと同じく機動力重視のデザインだ。

 元デザインはUSOの「堕天使の鎧」だ。

 鎧と言いながら、ボディラインがわかるぐらいにフィットしたトップスにマントを兼ねたオーバージャケット、アイドルのステージ衣装のようなふわりとしたミニスカートという姿は「どこが鎧なんだ!」というユーザー間での物議を醸し出していた。

 ……ただある人物が提唱した「可愛ければいいじゃない!」という一言で、争論が収まったというのは別のお話……。

 元は堕天使というだけあってダーク調の色彩だが、それを白基調の明るめ&パステル系の色彩にすることによって可愛らしさと神々しさが増した。

 翼のパーツは自前のモノがあるのでつけてはいない。

 やはりエンチャントをかけてあるので、明らかなオーバースペックではある。


 リナは、ウチのパーティ唯一の剣士なのでプレートメイルをベースに作るつもりだったのだが、本人の希望により、メイド服を強化してある。

 本人のたっての希望なのだが、カナミが、コソコソとリナに色々吹き込んでいたのを俺は知っている。

 基本、普段来ているメイド服を、カナミの巫女装束と同じ素材で作成し、エンチャントをかけてあるので、戦闘時と普段で変わりはないのだが、それではつまらないのでエミリア仮面に変身できるギミックを取り付けた。


 変身すると、全ての能力に3倍のブーストがかかる上、持っている武器がポメラソードに変わり、魔法剣が放てるという素晴らしい仕様になっている。

 ただ、負担も大きいので、長時間変身はしていられないのが難点だ。

 本人はすごく嫌がっていたが、スペックには目を見張るものがあるので悩んでいるようだ。

 イヤイヤ変身して、その後で落ち込むリナを慰めるのが楽しいのである。


 皆の装備の基本はUSO装備をベースにしているので、この世界にないデザインだが、それがまた特殊感を出していていいらしい。


 「にぃに、これどうすればいいっすか?」

 俺が、物思いにふけっている間に、このフロアのモンスターが殲滅されていた。

 「あぁ、素材を剥ぎ取ろうか……リィズ手伝ってくれ。」

 このあたりのモンスターからは、ポーションの材料くらいか……。

 「ミリィ……このあたりの素材どうする?」

 俺はミリィに声をかける。

 調薬・調合関係は俺も出来なくはないが、ミリィの方が腕は上だ。

 

 「そうですね……このあたりの素材で作れるポーション類はかなり在庫余ってますから……。」

 「じゃぁ、売却だな。」

 俺は売却用のバックに素材を詰め込んでいく。

 このあたりのモンスター程度なら苦労なさそうだな。

 

 「リィズとリナで先を進んでくれ、俺がバックアップをする。カナとミリィ、ソラは採集を頼んだ。」

 俺達は布陣を変えて先へと進む。

 この辺りはまだ、痕跡がある……という事は、魔族たちが行き来しているってことだ。

 できれば、魔族たちも出入りしていなさそうなところまで潜りたい。



 「一旦休憩にしませんか?」

 ミリィがそう言ってくる。

 ここは76階層の奥まった所だ。

 ダンジョンの中とは思えないくらい広がっていて、樹が覆い茂っている。

 何も知らないものを目隠しして連れてきて「森の中だ」と言えば、信じてしまうだろうと思えるぐらいの広がりがある。

 実際76階層に入ってからは、通路も壁も全て樹や蔦、苔に覆われていて、外に出て森の中に入ったのか?と思ったぐらいだ。


 そんな76階層の、奥に入り込んだところに、野営に適した広場があった。

 道中、それ程手強いモンスターもいなかったため、サクサクと進んできたが、それでも、ダンジョンに入ってから結構時間がたっている。


 「そうだな……場所もよさそうだし、ここで休憩しようか?」

 そう言って、俺は広場の中央辺りで火を起こす。

 (レイ……つまんない。)

 ファーが拗ねたように言ってくる。

 まぁ、確かにここまで暴れてたのはリィズとリナだしな。

 (そうよ!せっかくファーとの必殺技を編み出したのにぃ!)

 エアリーゼも文句を言ってくる。

 ……いや、お前は結構リィズと一緒に暴れていただろうに。

 (この奥に、丁度いい獲物がいるよ……危険は排除……でしょ?)

 ファーがいたずらを思いついたような口調で言ってくる。

 「まぁ……危険は排除しないとな……。」

 (じゃぁ、行きましょ!)

 ……仕方がないか。


 「ミリィ、カナ、ここを頼む。奥の方に厄介なのがいるみたいだから、ちょっと掃除してくるわ。」

 「「ハーイ」」

 ミリィとカナミの声が重なる。

 「リィズ、悪いけど一緒に来てくれ……エアリーズが暴れたりないってさ。」

 「わかったっす。」

 リィズに同行するようにお願いをする。

 「リナ、疲れただろう?ちょっと休んでろ。ソラ、見ててやってくれ。」

 リナは道中気を張っていたせいか、休憩となった途端倒れてしまった。

 よく考えたら、初めての経験だっただろうし……ついつい他の子たちと同じ感覚でいたよ。


 「で、何がいるって?」

 俺はファーに訊ねる。

 (双頭サイクロプス……ココのフロアボスじゃないかな?)

 「サイクロプスだと、私とは相性悪いっす。」

 双頭サイクロプス……その名の通り頭が二つある、巨人族のモンスターだ。

 巨人族の特徴は、その巨体から繰り出される、圧倒的パワーの攻撃と、巨体故の鈍さとタフさにある。

 奴らは、その鈍さゆえにダメージを与えても動じない……というより、自分が倒れるまで、ダメージがあったことに気づかないのだ。

 それ故、ダメージが蓄積されて動きが鈍ったり、攻撃力が落ちたりという事がない。

 リィズは、その機動力を生かして手数で勝負。ダメージを蓄積させて倒すスタイルなので、巨人族との相性はあまりよくなかったりする。


 ((大丈夫!私たちに任せて……というか私達が殺るの!))

 物騒な事を言うエアリーゼとファー。

 「具体的にはどうすればいいんだ?」

 (二人とも精霊化して、魔力だけ貸してくれれば、後は私達でやるから見ててね。)

 エアリーゼがにんまりと笑う。

 ……まいっか。

 

 「じゃぁ、準備しておくか……ケイオス!」

 俺はケイオスを呼び、ファーの力を取り込んで精霊化する。

 隣では、リィズもエアリーゼの力を取り込んで精霊化していた。

 「きゃ!何するっすか!」

 ふらふらと揺れる尻尾の誘惑に耐えきれず、思わず尻尾を掴んだらリィズに怒られた。

 いや、リィズが悪いんだぞ?


 少し進むと個人の頭が見えてくる、

 (射程まで近づいてね。)

 ファーがそう言ってくるが、射程ってどれくらいかわからん。

 (あと10m進んでくれれば大丈夫……そこのちょっと盛り上がっている所を上ってね。)

 俺達は言われるがまま進んでいく。


 (ここでいいかな……ファー行くよ?)

 (アリゼ姉様、いつでもどうぞ!)

 エアリーゼとファーが精霊力が増大していくのがわかる。

 と同時に俺の中の魔力が吸い上げられる。

 (ジェットストリーム!)

 リィズを介してエアリーゼが魔法を放つ。

 渦巻く風の奔流がサイクロプスを捕らえる。

 (ライトニングトルネード!)

 ファーが俺を介して魔法を解き放つ。

 雷撃を帯びた竜巻が、サイクロプスを包み込む。

 ((ファイナル・テンペスト!!))

 ファーとエアリーゼの声が重なる。

 俺とリィズを介して放たれた魔法が一つとなり、サイクロプスを中心に周辺を巻き込む。

 吹き荒れる暴風に体中を切り刻まれ、電撃によって体の自由が奪われ翻弄される。

 しかし、暴風の外へ弾き出されることなく、内部でのたうち回る。

 例えていえば電気椅子に縛られショックを受けている状態で大きな洗濯機の中に突っこまれたというのが一番イメージに近いだろうか?

 あの暴風渦巻く中では真空の刃と電撃が吹き荒れているに違いない。


 やがて、風が収まる。

 何事もなかったかのように辺りは静かだ。

 しかし、暴風が吹き荒れた後地には双頭サイクロプスの死体以外、奇麗さっぱり無くなっている。

 風系の上級精霊2人による上級合体魔法……これ、ヤバくね?

 ある意味掃除に便利……なのか?


 サイクロプスに近寄る。

 流石は巨人族、あれだけの目にあっても、結構綺麗な状態で残っている。

 まぁ、サイクロプスは図体がでかいだけで、あまりいい素材を剥ぎ取れないんだけどな。

 サイクロプスから取れる素材は「巨人の目玉」「巨人の外皮」だけだ。

 稀に、角が生えている個体がいて「巨人族の角」というレア素材が取れることもあるが……

 こいつらはフロアボスなだけあって、レア個体だったようだ。

 

 (ふぅースッキリした。)

 (うん、楽しかったぁ。ファー、またやろうね。)

 精霊たちは大技を出してご満悦のようだ。

 「リィズ、大丈夫か?……ちょっと休んでろ。」

 俺はリィズにマナ回復ポーションを渡す。

 「うぅ……ゴッソリと持っていかれたっす。」

 まぁ、あれだけの大技だからな。サッサと素材回収して、リィズを向こうで休ませてやろう。


 俺は素材を回収し、まだぐったりとしているリィズを抱え上げて、皆の所に戻った。


 「おかえりーって、リィズちゃんどうしたの!大丈夫?」

 ぐったりとしたリィズを見て、出迎えてくれたカナミが慌てる。

 「あぁ、ちょっと魔力枯渇を起こしているだけだ。さっき回復ポーションを飲ませたから、もう少し安ませれば大丈夫だよ。」

 そう言って、俺は柔らかい草の上に、リィズをそっとおろしてやる。


 「そっかぁ、何かあったのかって、びっくりしたよ。」

 「心配かけて悪かった……それより、この匂い……。」

 俺はここに戻ってきてから、あたりに漂う香りが気になっていた。

 匂いの元は、火にかけてある鍋からである。

 「ふふん……さっきそこでね、スラムを見つけたんだよ!」

 「なにぃ!じゃぁ、この匂いはやっぱり……。」

 スラム……それは「あるもの」を作るのに必要な香辛料の一つだ。

 この世界に来てからずっと探していたが見つからなくて諦めていた料理……。


「そう!カレーだよ!お米も炊いてるからね。今夜はカレーライスだよ!」

 カナミはウキウキとしながら俺に告げる。 

 さっきから漂う、この食欲をそそる香りは、まぎれもなくカレーの匂い。


 カレールーを作る為のスパイスは、こっちの世界でも代用できるものがあった。

 ただし「ヒピタス」「スラム」「ガルム」「ミツノハ」の4つのスパイスは必須だった。

 まぁ、、俺の場合は、採集の際見つかったらラッキーって程度でいたんだが、カナミはこの世界に来てから、折に触れ探していたという。

 しかし、ガルムとスラムが見つからず諦めていた頃俺と出会い、ガルムを手に入れたことから、カレー再現熱が復活し、探し回っていたのだが……。


 「まさか、魔族領のこんなダンジョンの中で見つかるなんてね。」

 他にも人間領では見つからない、珍しい植物も数多く見つけることが出来たらしい。

 「そうか……なら、ここに拠点作るか。どうせ、こっちで良さそうなところに転移陣を移すつもりだったからな。」

 「どうせ作るなら、寝泊まりできるようにしてね。」

 「転移陣で戻れば一瞬で屋敷に帰れるのにか?」

 「いいじゃない。別荘みたいで楽しいよ。」

 それに……と、小さな声でカナミが続ける。

 「他の邪魔が入らない場所……欲しくない?」

 言った後、真っ赤になって俯くカナミ。

 まぁ、気持ちはわからんでもないが……というより、それでカナミがその気になってくれるなら……。

 「そ、そうだな……。っと、そろそろじゃないのか、吹きこぼれてるぞ。」

 「あ、いけない」

 赤くなった顔を誤魔化すように、鍋の状態を告げると香奈美は様子を見るため、その場を離れる。


 「ふぅ……。」

 俺は、一息つく……何緊張してるんだよ。

 「ベットに拘束具を用意して置くっすよ。」

 不意に、背後から声をかけられる。

 「おわっ!……リィズかぁ……びっくりしたよ。拘束具って?」

 「カナミを押し倒した後、逃げられないように拘束するっす!」

 「おまっ……過激な……っていうか聞いてたのか?」

 「聞こえたんすよ。……というより、拘束しないと、又逃げられるっすよ。」

 「しかし……無理やりってのは……」

 「大丈夫っす、カナミも望んでるんすよ!」

 リィズが自信たっぷりに言う。

 「カナミは言い訳を探してるだけっす。だから縛られて仕方がなくって大義名分を用意してあげるっすよ。」

 「そ、そうなのか?」

 そういうモノなんだろうか……しかし、女の子が言うんだから……。

 「大丈夫っす、カナミはそう言うのが好きなんすよ。」

 「そうか、そうだな。ありがとう、リィズ!」

 「どういたしまして……その代わり、カナミの後はたくさん可愛がってほしいっす。」

 照れたように俯くリィズが可愛い……俺はリィズを抱きしめ唇を重ねる。


 「ご飯できたよー!」

 向こうでカナミが呼んでいる……行かないとカナミがやって来るだろう……やっぱりこの先には進めないみたいだ。

 「はぁ……ご飯だってさ。」

 「お腹すいたし行くっす……続きは今度……ね。」

 リィズがそっと囁く。

 

 俺達は並んでかがり火の方へ向かう。

 カレーの匂いが食欲をそそる。

 この世界で、初のカレーか……楽しみだな。

 

 

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