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いつか魔王になろう!  作者: Red/春日玲音
第一章 魔王になろう

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魔王への道

 『龍界域作成の法(サンクチュアリ)!』

 ダークネスドラゴンのダーちゃんに合わせて、魔力を注ぐ。

 辺り一面がマナの光に包まれる……。

 ………。

 ………。

 「ふぅ、これで大丈夫か。」

 「ウム大丈夫じゃ……しかし良かったのか?」

 「まぁ、今更だしな。心配ないよ。ただ、あの子らには黙っていてくれよな。」

 「ウム、それは承知しておるが……話しておいた方がいいと思うがのぅ?」

 「まぁ、それは追々……な。じゃぁ、俺は戻るから、この島の事頼んだよ。」

 「ウム、任せておくがよい。」

 俺はダーちゃんとの会話を終えて、皆の待つ城へと戻る。


 『龍界域作成の法(サンクチュアリ)』……この魔法は龍族が扱う魔法の中でも最大規模のものだ。

 地、水、火、風の4属性を持つ龍族をコアにして、龍の持つ力を最大限に発揮する力場(フィールド)を発生させるものである。

 本来ならば、4属性に光と闇の2属性を加えて、力場(フィールド)の強化と調整をしやすくするのだが、今回は5属性の魔法陣で儀式を行い、足りない分は俺が補っている。

 この力場(フィールド)は一種の結界であり、この力場(フィールド)内であれば龍族に出来ないことはないという、世界の法則を根本から覆すような無茶苦茶なモノである。

 まぁ、それくらい無茶苦茶なモノじゃないと、狭間の世界に飛ばされた存在をつなぎとめるなんてことは出来ないわけで、他に方法がなかったのだから仕方がない。

 もちろん、これだけの事を成すためにはそれなりのリスクもあるわけで……。


 ダーちゃんが心配していたのは、俺の身体にかかる負担及び儀式による影響だ。

 とはいっても、体質が少し変化してしまった事と、それに伴って『龍界域作成の法(サンクチュアリ)』の影響を受けるようになったことぐらいなので、龍族しか扱えない魔法に無理やり干渉した代償としては軽いものだと思う。


 しかし、これでここは名実共に龍の為の島となったわけだが……『魔王島』より『龍王の島』の方がいいんじゃね?

 戻った俺は、そんな事を皆に言ってみる。

 「どっちでもいいっすよ。」

 「そうね、あまり意味ないし。」

 「あれ?レイさんの島じゃなかったんですか?」

 「おにぃちゃん、龍王になったの?」

 ……どうでもいい事だったらしい。


 「あ、おにぃちゃん、今日って何かあった?」

 ソラが聞いてくる。

 「いや、色々準備があるから1週間くらいは各自、自由にしていていいよ。」

 「ウン、じゃぁ、ちょっと行ってくるー。」

 そう言って駆けていくソラ。

 「じゃぁ、私も行ってくるっすよ。」

 「あぁ、あまり無理しないようにな?」

 「ムリっすよ。」

 リィズは、笑いながらソラの後を追いかけて行った。

 ソラは暇さえあれば、クゥちゃんを慕う一族……ハーピーたちの集落に行っていた。

 リィズはその監視……と言うか御守りだった。

 ハーピーとソラだけにしておくとどのような問題を起こすか分からないからな。

 というか、何が起きてもおかしくない組み合わせだった。

 それだけに、リィズにかかる負担は大きいのだが……今度一杯甘やかしてやろう。


 「じゃぁ、私達は里を見てくるね。」

 「あぁ行ってらっしゃい。」

 俺はミリィとカナミを見送る。

 儀式の準備に3日ほど掛かったのだが、その間にも竜人たちの移住は進んでいて、その段取りをしてくれているのがミリィとカナミだった。

 儀式が終わって安定したのだが、影響が出ていないかどうか見てくると言う。

 あの二人のおかげで、竜人たちの間でも混乱が起きずに済んでいる……最近は、最初に訊ねた里の者達への対応の方が大変だとか。


 地龍の里や風龍の里の竜人達の一部が、この魔王島に移住するという話はあっという間に各地の竜人の里に伝わったらしく、最初に訊ねた里の長から何度も移住許可願いの話があった。

 しかし、スイちゃんが嫌がっているので許可を出していない。

 それでも、何とかスイちゃんを説得してほしいと、毎日のように言ってくるのだ……。

 まぁ、そのうちスイちゃん本人に、ビシッと言ってもらおう。


 島内の事はみんなに任せて、俺はこれからの事についての準備をしよう。

 まず、最終目的としては、俺が魔王として君臨すること。

 そのための拠点は出来た。

 後必要なのは、俺自身の魔王種としての覚醒と、真の魔王に至る力を手に入れる事。

 「……だけ、なんだけどなぁ……。」

 

 魔王種への覚醒については、俺はすでに条件に達していて望めばいつでも、魔王種へと覚醒することが出来る。 

 真の魔王に至る為の力については、以前魔王からヒントをもらっている。

 しかし…………ダメだ、煮詰まる。


 気づくとすでに夕方になっていた。

 俺は気分を変えるために展望温泉に行くことにした。


 「ふぅ……やっぱり落ち着くなぁ。」

 俺は夕日を眺めながらゆったりと湯につかる。

 しかし、ここは亜空間のはずなんだが、あの夕日は何だろうか? 

 

 「はぁ……どちらも難しい事じゃないんだよなぁ……覚悟が必要なだけで。」

 ボーっとしていると、思考は魔王の事に戻ってしまい、つい口に出してしまう。

 「覚悟が必要なら付き合うよ?」

 不意に横から声がかかる。

 いつの間にかカナミが横にいた……まぁ、今更か。

 「来たなら声かけろよ。」

 今更ではあるが、一応言っておく。

 「かけたよ、センパイがボーっとしてただけだよ。」

 そう言ってぷーっと頬を膨らます。 


 「それで?今度は何を悩んでるの?」

 カナミが寄り添いながら聞いてくる。

 「話しにくい事?……私達にもかかわる事なのかな?」

 俺は話すべきかどうか悩む。カナミたちに関係ないとは言えない……特にカナミには。

 「えっとね、話してくれないとちゃんと答えてあげれないけど、何があっても私達はセンパイの味方だし、ずっと一緒について行くからね。それだけは忘れないでね。」

 そう言ってカナミが俺を抱きしめる。

 ……そうだな。ここまで言ってくれる女の子たちの気持を無視しちゃいけないな。

 「ありがとう……食事の後で、みんなに相談するよ。」

 「ウン……。」

 俺達は夕日が沈み、あたりが暗くなるまで、そこから見える風景を眺めていた。


 ◇


 「これからの事について、みんなの意見が聞きたい。」

 俺は集まってくれた、カナミ、ミリィ、リィズ、ソラの顔を見回して言う。

 「この先魔王を目指すと、この前言ったことを覚えているか?」

 みんなはうんうんと頷いてくれる。

 「しかし、拠点を無事に手に入れた今、他に関わらず、ここでのんびり暮らすという事も出来る。」

 俺はそう言って再度みんなの顔を見回す。

 「レイさんがそう言うって事は、魔王になる事に問題があるのですね。しかも、私達に関する……。」

 ミリィがそう言う……鋭いなぁ。

 「にぃにが分かりやすいんっすよ。」

 俺の顔を見てリィズがそんな事を言う……リィズは相変わらず俺の心を読んでくるなぁ。

 「で、その問題って何なの?」

 カナミが聞いてくる。

 誰も、このまま暮らそうって言わないんだな。

 「おにぃちゃん、顔ニヤけてるよ?」

 ソラに指摘された。


 「あぁ、問題というか……まず、魔王になるための条件として、魔王種への覚醒と真の魔王の力の取り込みという2段階を経る必要がある。そして……魔王種へ覚醒するって事は人間をやめるって事だ。」

 俺はそこで一旦言葉を切り、もう一度皆の顔を見るが、みんなキョトンとしている。

 「えーと?」

 「うーん、問題が分からないっす?」

 「おにぃちゃん、人間やめるの?」

 「レイさんは人間じゃなくなるのが怖いんですか?」

 あれ?反応が予想と違うんだけど?

 これじゃぁ、俺が人間やめることにビビってるって感じになってる?


 「いや、俺人間じゃなくなるんだよ?人族じゃなく魔王になっちゃうんだよ?」

 それでもいいの?と聞いてみるが、みんな顔を見合わせて困った顔をしている。

 「だって……。」

 「ねぇ?」

 「今更っすよ?」

 「難しいお話まだ続くの?」 


 「いや、魔王になると寿命とかも変わってくるし……。」

 俺は一番懸念していることを口にする。

 魔王は寿命がないと言えるぐらい長命だ。

 一緒の人生を歩んでいけなくなる……それが怖い。

 「私より先に逝くことがないって事っすよね。それなら問題ないっす。」

 あっさりというリィズ。

 「まぁ、リィズの言うとおりね、問題ないよ?後、私の場合どういう状況か分からないところもあるし……。」

 女神の干渉を受けたカナミは寿命がどうなっているかは不明だ。密かに悩んでいたらしい……気付かなかった。

 「寿命に関しては、却ってホッとしましたわ。」

 次期精霊女王となる宿命を帯びているミリィは多分寿命がない。

 カナミと同じく自分だけ取り残されることに不安を感じていたそうだ。

 「……ぐぅ……。」

 ソラは寝ていた……。

 (リィズちゃんとソラに関しては、私やファルスがついているからね、望むなら寿命を延ばすことは可能よ。ただ……人間やめることになるけどね。)

 そんな事をエアリーゼが言ってくる。


 「えっと、センパイ、問題ってそれだけ?」

 カナミが聞いてくる。

 そんな何でもない事のような顔をされると、悩んでいたのが馬鹿らしくなってくる。

 「あぁ、後、世界の変革の影響で、俺と皆の魂の一部に繋がりが出来ているから、俺が魔王になることで、何らかの変質が起きる可能性がある。」

 こちらの問題に関しては「かもしれない」程度の事、しかも何が起きるか予想もつかない。

 なので、あまり考えても答えは出ないからそれほど重要視していなかった。

 それこそ「その時はその時」としか考えてなかった。

 

 「まぁ、そうっすね。その時考えるっす。」

 「リィズの言うとおりかしら?今の段階では答えが出ませんね。」

 「大した問題じゃないよね。」

 ……結局、俺が考えすぎてただけか。

 「みんなありがとう。」

 「ううん、センパイは私達の事を考えていてくれたんだよね?こっちこそありがとうだよ。」

 俺の言葉にカナミがそう答え、みんなも頷いてくれる。

 ウン、みんなもこう言ってくれるなら、後ろ向きな考えはもうヤメにしよう。


 「じゃぁ、魔王になる方向で……みんなついてきてくれ。」

 「「「はい!」」」

 

 「ところで、にぃに、魔王の力の取り込みってどうするんすか?」

 「そう言えば……アテがあるって言ってたけど?」

 「そうだな、そのことも話しておこうか。実は、先日魔王にあった時……。」


 魔王の力を取り込む方法……一番早いのは倒して喰らう事……文字通り「取り込む」わけだ。

 しかしその方法はとりたくない……っつーか、魔王食べるなんてありえんだろ?

 実は、それ以外に魔王自身からの能力移譲という方法がある。

 能力を移譲するためには設定された条件があり、その条件をクリアすることで能力を取り入れることが出来る。

 そして、今代の魔王は自分の死により、娘に能力を移譲する条件を付けている。


 「魔王に言われたんだよ。娘から魔王の力を奪ってほしいってな。」

 「それって……。」

 「あぁ、魔王は人族との戦争で命を落とすつもりだ。そして、ただの父親として娘に過酷な運命を背負わせたくないという矛盾した考えに悩んでいたんだよ。」

 だから、俺に後を託した。

 正直、なぜそこまで気に入られたか分からないが、俺と会話したことで覚悟を決めた……決めさせたみたいだ。

 現魔王の想いを背負う……今魔王になるという事はそこまでの覚悟も必要って事だ。


 (どう思う?)

 (こういうの、カナミたちの言葉でフラグっていうんすよね?)

 (よりによって娘ですか……レイさんだからしょうがないのかも?)

 (まぁ、出来るだけ私達で邪魔する方向で……)

 (そうっすね、協力が必要っす。)

 (フラグ?っていうのを立てないようにすればいいのね。)


 俺が思考に陥っている間、みんなが小声で何かを相談していた。


 「そう言うわけで、人族と魔族の争いの状況を見つつ、魔王の娘の情報を集める事が今後の行動になる。」

 心なしか冷たい、皆の視線を浴びながら俺は明日からの行動を伝える。

 「すぐにどうこうという動きはないだろうから、のんびりしつつ、こっちとあっちの拠点の整備でもしような?」

 「「「はーい……。」」」

 うーん、何だろ?妙な居心地の悪さを感じる。


 そして、翌日から変わらない日常が始まる。

 「おにぃちゃん、ハーピーたちの所行ってくるね。」

 「あぁ、気を付けてな。」

 「じゃぁ、私も行くっすよ。」

 「いつも悪いな。」

 「いいっすよ。空いてる時間はクゥちゃんと訓練してるっすから。」

 ソラとリィズは魔王島でいつもの日課となりつつある、風龍のエリアへ向かう。


 「今日は牧場見てから森の方へ行ってきますね。」

 「一人で大丈夫か?」

 「一応リナも連れて行きますから大丈夫ですよ。」

 ミリィは、現界の方へお出かけだ。


 「ねぇ、センパイ。田んぼって無茶振りかなぁ?」

 「うーん、いけるんじゃないか?」

 「だよね、今日はそっちの整備してくるよ。」

 「ほどほどにな。」

 カナミは竜人達に農作業の指導だ。

 魔王島は通常の1/3ぐらいの期間で収穫が出来る上、土地もかなり余っているので、色々なことが出来る。

 カナミは「農家の娘の血が騒ぐのよ!」と言って、農作業の魔改造に余念がなかった。


 「さて、と……。」

 俺は、作戦指令室と名付けた部屋へ入る。

 ここにはすべての情報が集まる……ようにしたいと考えている。

 ……今はまだ何もない部屋だった。

 とりあえず情報収集のための魔道具を作る処から始めるか……。


 ◇


 「にぃに、ご飯っすよ……って、何すか、これ……キモッ!」

 俺の周りに転がっている物体?をみて、悲鳴?を上げるリィズ。

 「リィズ……センパイは……キャァ!キモッ!」

 続けて入ってきたカナミも悲鳴を上げる。

 「キモッて……これは「スパイ・だぁ」の『アルケニちゃん』だ。」

 そう言って手のひらに蜘蛛型の魔道具をのせる。

 体長3㎝程度の大きさだが、360度の視界をすべてカバーする超小型レンズを搭載し、得た情報を体内の魔晶石へ記録していく。

 「そしてこっちは「はえぇ」の『ベルゼブくん』だ。」

 そう言って、俺はハエ型の魔道具をつまみ上げる。

 基本構造は『アルケニちゃん』と同じだが、空を飛べる分活動範囲が広い。

 また、情報の持ち帰りも早いので急を要する場合は役に立つに違いない。


 改善点としては、リアルタイムに情報を得るためにはどうすればいいか?なのだが、現状では方法が思いつかない。

 だから数を作って入れ替え頻度を多くすることで、ロスを少なくするしかないと作成していたのだが……。


 「これが数の暴力ってやつなんすね……作り物とわかっていてもキモイっす。」

 「センパイ、リアルすぎるよぉ……。」

 リィズも、カナミも涙目になっている。

 「あぁ、悪かった。ご飯だろ、行こうぜ。」

 俺はサッサと部屋を出ることにする。

 まぁ、虫型は好かれないっていうのは分かっていたけどね。

 動物型って、動きを再現するのが難しいんだよ。


 その後も俺は虫型の魔道具を作っては各地へ放すを繰り返す。

 1週間もすれば、各地から情報が集まってくるようになる……はず。 


 ◇


 魔道具以外でも情報収集のために、竜人達、獣人達の協力をお願いし、俺自身は空いた時間を使ってギルドの酒場に顔を出す。

 「ソラちゃーん、もう1曲!」

 酒場の客が、ソラにリクエストをしている。

 「仕方がないなぁ。特別だからね!」

 そう言いながらノリノリで歌いだすソラ。

 酒場に来るときは、出来るだけソラと一緒に来るようにしている。

 ソラがいるだけで場が和み、客の気も緩む……つまり情報も得やすくなるという事だ。


 数日の酒場通い、そして各地に散った獣人、竜人の皆さんからの情報をまとめた結果、リンガードの遥か西の砂漠地帯……魔族領との国境付近で人族軍と魔族軍が睨み合っているという事が分かった。

 たぶん半月もたたずに争いが起きることは間違いない。


 「という事で、西へ向かおうと思う。」

 「構わないけど、一応理由を聞いてもいい?」

 「もうすぐ人族と魔族の戦争が始まる。その隙をついて魔族領に入ろうと思うんだ。」

 以前の転移陣が使えたなら問題なかったんだけど……ない物ねだりをしても仕方がない。

 「そうっすね、戦争が始まれば国境の警備も隙が出来るっすね。」

 「あぁ、そして魔族内での内乱も起きる可能性がある。」

 「それって、大変な事じゃないですか?」

 「ミリィ、大変だから隙が出来るんだよ。そしてそいつからが狙うのは……。」

 「魔王の力……って事ね。」

 「そう言う事。だから、とりあえず魔族領に入り、拠点となる場所を確保する。そうすれば魔王城からのフォローもできるしな。」


 「拠点っすか……簡単に見つかるっすかねぇ?」

 リィズが心配そうに聞いてくる。

 「最悪、森の中とかに結界でも張るさ。……出来れば魔族の中で協力者が欲しいけどな。」

 サキュバス族とかオーガ族の協力を得ることは出来るだろうか?


 (あの顔はサキュバスのこと考えてるっす。)

 (サキュバスって……チェムちゃん?)

 (考えたくないけど、センパイってやっぱりロリ……ううん、私はセンパイを信じる!)

 

 みんなが小声で何かを相談している……なんだろ?ああいう時の彼女たちの視線が冷たい気がする。

 「ま、そういうわけで、明日には出発しようと思う。」

 俺はその場の雰囲気を変えるため、やや強引に話をまとめることにする。

 「了解~。タロウたち呼んでおくね。」

 「朝一でハーピーたちに断りを入れてくるっすよ。」

 「ポーションや食料準備しておきますね。」

 「頼んだ……後、ソラを寝室へ連れて行ってやってくれ。」

 ソラは会議が始まって早々に、俺の膝の上で寝ていた……。


 そして翌日、俺達は魔族領へと向かう。

 俺は覚悟を決めた事を示すべく、昨晩のうちに魔王種へと覚醒した。

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