新しい土地ですが、多分、一応歓迎されているみたいです?
めちゃくちゃ修正したのでもしかしたらミスがあるかもしれません
「まあ、いいや。もう君たちが化け物だってことは分かったから。」
「(・ω・`)」
「何その顔…ぷふっ」
ボーシャの明らかなしょぼん顔にシャナが笑いを吹き出す。ボーシャも笑いを誘った部分はあるだろうが、それでもこの世界で初めて知り合った人なのだから、なるべく軽口を叩きあえる仲にはしたいな。
もしかしてボーシャはこれを狙ったのだろうか?あ、違うか。
「わ、分かった。化け物って言わないからその顔を止めてくれ。これでもかなり笑いを我慢しているんだよ?」
「言ったね!?もう化け物って言わないでね!」
「あ、あぁ。
―――――――――――そうだったね。君用の部屋が用意されているからそこまで案内するよ。」
そう冷や汗を掻きながらシャナが入ってきた所と同じドアとは思えないドアに向かう。するとドア(?)は開き、シャナは早く来るように手招きをしている。
慌ててボーシャも付いていく。
「わ、わ、」
「こら、危ないからちゃんと付いてきてねー。はぐれないように。」
何の変哲もない道を少し歩き、またもやドア(?)をシャナが開くと、いきなり人がいっぱいいた。そしてやたらスーツの大人が多い。
考えているとシャナがわざとらしく歩き、私の前で手を広げた。
「さて、ようこそ、『フロン』へ。君――――――なんて呼べばいい?ボーシャ?クラサ?」
「あ、えー?えと…」
ふぅむ…確かに一貫した名前がないとな…
クラサにボーシャだから、簡単にクラーシャとかでいいんじゃないか?
《えぇー、つまらなくない?》
いや、つまらないと言われても、それが一番無難だろう?
《でもさ、私たち新しい世界に来たんだし、名前も統一してみようよ!》
…確かに、あの男を忘れるというのならばいいかもしれんな。んんー、合う名前、かぁ。
これでも私は知識を持っている方なのだが、知り合いからはいつも名前を付けるセンスが酷すぎると言われていたので、普通に花言葉や石言葉から取ってくるのが良いかな。
ただ飼っていたボーパルの「すっぴょん」を否定されたのは納得いかないが…
「早くしてくれないか?別にボラサとかクラーシャとかでいいだろう?」
おっと、思い出に浸りすぎた。早く名前を考えなければ…
私もそう思うんだがなぁ…
―――スカーネはどうだ?
《スカーネ?何その名前。》
とある二つの花を組み合わせたのだ。一つはすべてを失った、そしてもう一つは見捨てられた、見放されただが、色が白だと希望という意味だ。
儀式で髪色が赤から白に変わっただろう?それで思いついたんだが…
《なるほど、私たちは前の世界ではすべての人から見捨てられたけど、儀式の影響で色が変わったから過去は捨てて今を希望に満ち溢れて生きようってことかな?そうしよう!》
この娘は頭がいいのか悪いのか分からんな…よく私の考えていることが分かる。
《いや、思考も共有されているからね?》
そ、そうだった。
《クラサは頭がいいのか悪いかわからないね?ふふっ》
むぅ。
「スカーネでお願いします!」
「んん?名前が全く違うねぇ。まあそういう人もいるらしいしね、それで戸籍を登録しとくよ。こっちだよー。」
シャナの後にぴったりとボーシャがついていく。心なしか、周りがこちらを見ているような…?
そうだった。ボーシャは外見は良いんだった。私もまだ数時間だけとはいえこの体に入っているものだから忘れていた。
歩くだけでこうも人目を浴びるのか。これは大変そうだな。
「はーい、着いたよー。」
「ここですか?宿のように見えますが…」
歩いて約五分、私たちは見るからに高級そうな宿のような場所にきていた。
「うん。シェアハウスって呼ばれるね。ここは君たちのほかにも様々な人がいるから、気楽に接すればいいと思うよ。」
そう言いながらシャナは服から鍵を出し、慣れた手つきでカギを開ける。
「うげ、鍵空いてるじゃん」
鍵は開いていたようだ。
ガチャリと、ドアが開く。
出てきたのはかなり筋肉がついていてはち切れそうな服を着ている男性がいた。
「はいはい、どちら様――――ってシャナか。何の用だ?それに、その子は?」
「新しい住人だよーーー」
「まじか!おい、みんな!新しい人が入るぞ!しかもかなりの美人だ!」
簡潔なシャナの受けごたえに男はこちらを見て、嬉しそうな顔を浮かべると背後を振り返り大声を出す。男が大声で言うと、あちこちからドタバタと音がした。
因みにボーシャは美人と言われて顔を赤くしている。ちょっかい出したい。
数秒後に男の背後から6人、男女混合でものすごい形相で来た。正直怖い。
「誰!?…おぉ、これはなかなか…」「大歓迎よ!しかもこの娘ホントに愛らしいじゃない!シャナ、褒めたげるわ!」「ふむふむ…Dはあるでしょうな…痛い!?」「あんた初対面でなに変態さらけ出してんのよ!」「ほわわ~。いじめがいがありそうです~」
一気に声を掛けられる。一部、というか全員やばそうだが大丈夫だろうか…?あ、ボーシャこっちに戻ってくるな!何故私がこのヤバい人たちを対応しなければならんのだ!
《なんかあの人たちやだ!》
「ふざけ…あ…」
どうやら強制的に潜られたらしい。元々、この体はボーシャの物なので、ボーシャの思うことが優先なのだ。私に人権をよこせ。
「あー、大抵ここの人たちは変態かヤバい人たちばかりだけど、悪い人たちはいないし、これでも歓迎しているから、安心してほしいな、なんて…」
変態とヤバい人って悪い人じゃないのか?
ここまで見てくれたらキスしてあ、げ、る♡
うげ、気持ち悪っ