バカな子ほど‥
王様の一言に戸惑いを隠せない様子だが重い口を宰相が開いた。
承知しました。私から報告させて頂きます。
‥証拠の写真は隣国のものと第二王子様、コデット様、そして側妃様です。
第一王子は、満面の笑みで
王様!やはり!こ、
宰相は続けた。
この写真はこの間行われました。隣国との貿易交渉の一幕です。
第一王子は眉間にしわを寄せ固まる。
第一王子の取り巻きは首を傾げ固まる。
臨席した貴族達は無音状態が嘘のように騒ぎ出す。
え?貿易交渉って‥。
王太子になる功績として挙げられたものにもなかったか?
第一王子が臨席してないように見えるが‥
‥ざわっ‥‥
もう諦めてください。
第二王子は、第一王子のいる方を見ていった。
第一王子は、?諦めろとは失礼な!俺はお前達の罪を訴えているほうだぞ!
‥トンチンカンだ‥
みんなが思った。ここまで馬鹿だったか、
第二王子は溜息をつきながら、はー、違います!
まず写真は、今日貴方が王太子になれるはずだった一番の功績といえる隣国との貿易交渉の場を写しているんですよ。兄上には記憶がありませんよね?当然です。我々が交渉して王様には兄上に功績があると報告させていただいたものですから。
なぜ私の功績?お前達に得がないだろ!?
第一王子は素直に聞く。
そうですね。私には特はありません。我々の母上のためです。 第二王子は言った。
我々?王妃様に頼まれたのか?
第二王子は周りを見て、もう諦めてください。