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 翌朝、残りの子ネズミを食べてしまってから数時間経った。

 はぁー、狩りに行かないといけないか。

 巣穴から這い出る。

 外には昨日の残骸が残っていた。

 どうにか食べれないかなと思って試してみたけど、残っている肉を噛み千切ることが出来なかった。

 ナイフみたいな道具があればいけるかもしれないけど、諦めるしかないようだ。


 しかし、これはまずいなー。

 残骸があるってことは死肉をあさりに色々な動物がくるということだ。

 このままここにいるのは危険だろう。

 せっかく広げた巣穴だけど、別の場所に移ったほうがよさそうだ。

 少し愛着が出来てきていたけど仕方ない。

 食べるなら残さず食べていけよな。

 まったく迷惑なトカゲだ。


 森の中をこそこそと進む。

 狩りはねぐらを探し出しながらにすることにした。

 もう巣穴からかなり離れてしまって、たぶんあっちのほうかなーくらいにしかわからなくなった。

 同じようなところが見つかるといいんだが。


 巣穴に出来そうな場所を探して彷徨っているとネズミを見つけた。

 ちらちらと周りを見回しているけれど、まだ俺には気付いていない。

 ばれないように噛み付ける距離まで、じわじわと音を立てないように近付く。


 もうちょっとだが……よし、いけそうだ。

 ヒュッと噛み付く。


「キュッ!?」


 が、ネズミにあと少しのところで気付かれて避けられてしまった。

 ネズミはびっくりするような早さで逃げていってしまった。


 あとちょっとだったのに。

 逃げたネズミは、すでに姿をくらましてしまっていない。

 せっかく見つけたのに逃がすのは惜しい、追ってみるか。


 舌を使って逃げたネズミの臭いを嗅ぎながら追う。

 あっちへいったりこっちへいったりしているが、そのうち追いつけるだろう。

 出来れば巣穴に案内して欲しいところだが、そううまくはいかないかな。

 今度はこっちか。

 生い茂った藪の中へ入っていったようだ。

 人間だった時はこんなところ簡単に入っていけなかったけど今は簡単に進める。

 蛇になってよかったことの一つかもしれない。

 まぁ人間だったらこんなことしなくてもいいんだけどな。


 おっいたいた。

 今度こそは捕まえてやる。

 そーっとそーっと、後ろに回りこんで……。

 もっと近付いといたほうがいいかな。

 うーん、これ以上はさすがに気付かれるか?

 もう少しだけ……。

 そう思った瞬間、ネズミの頭がこちらを向いた。

 とっさに噛み付く。


「キュィーッ!?」 


 今度は避けられることなく噛み付けた。

 同時に巻き付いて動けないようにしていく。

 あとは前と同じことをするだけだ。


 近くの藪に隠れて休んでいたら、また背中からビリッと破れて脱皮した。

 体の長さは七十、八十センチくらいになった。

 胴回りも結構太くなってる。

 ほんと、不思議だよなぁ。

 脱皮する間隔も短いし、どういう原理になっているのかまったく検討も付かない。

 なんというか気味が悪いと言っていいかもしれない。

 ただ、体が大きくなればそれだけ襲われる危険性なんかが減るだろうから悪いことじゃないんだよな。

 


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