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『岩城健太君!』
「はい!」
木村先生に呼ばれて大きな声で返事をしたのは
岩城家次男の健太であった
健太は一昨日小学生になったばかり
健太は目を輝かせながら教室を見渡した
一年生の教室は新品の匂いで包まれていた
そんな匂いも健太にはいい匂いにしか思えなかった
「おい!チビ!」
後ろから威勢のいい声が聞こえて
健太は勢いよく振り向いた
「チビって僕のこと?」
健太はクラスで一番背が低い
100㎝あるかないかくらい
「ああ。そうだよ!」
そこにはジャイアン的なガキ大将がいた
でも健太は怖がることなく
「へへっなぁに??」