Disabute ~覚醒~
DISABUTE ~覚醒~
「ふぅ~あった~」
「じゃあ、いくか・・・」
「ふふっ、そうはいかないよっ」
「!?」
影斗が振り返った先には灰色の仮面をした男がいた・・・
「きみ・・・黒空影斗クンだよね?」
「そっ、そうだけど・・・」
「ずいぶん驚いてるようだね・・・
関係ないさ・・・
君はここで死ぬんだからねっ」
「はっ!?
何で俺が殺されなきゃいけないんだよ!?」
「なんで??
そうだねぇ~、いちゃだめなんだよ、君のそ・ん・ざ・いがね?」
「はぁ!?
存在!?
訳わかんねぇ!」
「ふふっ、分からなくていいよ
こっちも極秘の任務だからね、大人しくしててね?」
そう言うと男はどこからかショットガンを出した
「のっ能力者!?」
どうやら男はウェポン系能力者のようだ・・・
「さぁ、おしゃべりがすぎたようだ・・・
そろそろ死んでもらうよ?」
バン!
「ぐっ!?」
「ちっ、外したか・・・」
男が放った瞬間、影斗は体を捻らせ急所を外した
「今度は外しませんよ?」
「いやだっ、いやだっ、死にたくねえよ!!
影斗が叫んだ瞬間、影斗は光に包まれた・・・
「くっ!?まさか・・・覚醒!?」
そう、能力の覚醒には2つパターンがあり、生きている中であるきっかけによって生まれる解放型と精神的または身体的に危機に陥った場合に生まれる発眼型があり、前者の者は0,1%の確率で強い自然系の能力を、後者の場合99%の確率で強い自然系に、1%の確率で地球上にはまだ存在しない能力になる
「おっ、俺が能力者!?」
「まずいっ、この歳での覚醒は!」
男の言う通り普通、覚醒は6歳から10歳の間に起こるもの・・・
覚醒するのが早ければ、早いほど能力は弱いとされている・・・
逆に、覚醒するのが遅ければ遅いほど、能力は強力なモノとなる
しかし、覚醒はどんなに遅くても10歳までに起こるもの・・・
今回のようなイレギュラーの例はなかった・・・
しかも影斗の場合とても強い自然系かもしくは・・・
「やった、やった!
これであいつに勝てる!」
すると影斗の影がにょろにょろ動きだした
「・・・はぁっはぁっはぁっはぁっ!
イレギュラーだからどんな能力かと思えば、
影が動いただけじゃっっ!?」
なんと、影斗の影は先を槍のように尖らせ、その影は男の心臓を突き抜けた・・・
「かはぁっ!?」
男は喋る間も無く倒れた・・・
「やっ、やったっ・・・」
警戒を解いたのか、影斗はそのまま気絶した
トッ、トッ、トッ、トッ
気絶した影斗の傍に誰かが姿を現した
「よかった~、まだ生きてたよ!」
そして、その男は影斗を担ぐと死んだ男の前に立ち
「じゃまだよ、屑が!獄炎!!」
そう叫ぶと男の死体は炭になった・・・