partner ~相棒~
Partner ~相棒~
――9時――
「そろそろ時間だな・・・」
影斗は現在、自宅前で黒根を待っていた
プップー
「おまたせしました、影斗くん」
やってきた黒いリムジンから黒根が降りた
「これっすか?」
「そうですよ?さぁ、乗ってください」
「わかりました・・・」
「これから黒望楼本部にむかいます」
「どれくらいですか?」
「ここから20分ぐらいですよ?
それと、今回の報酬はこのカードの口座にいれておきましたよ?
これからも報酬はその口座に振り込みます
それと、臨時報酬についてなんですが・・・」
「あぁ、殺した研究員の数ですよね?」
「はい、何人殺したかわかりますか?」
「1人です・・・」
「じゃあ臨時報酬は3万と」
黒根はもっていたパソコンに打ち込む
「あっ、そうだ!影斗くんの能力はなんですか?」
「たぶん変化?だと・・・」
「変化ですか?動物系じゃあないんですか?」
「一様、理解しているものならなんにでも・・・
ただ質量は変化できませんけどね」
「それはそれは・・・なかなかいやな能力ですねぇ
変化できるのは影斗くんの身体だけですか?」
「いやっ、触っていれば変化させられますよ?」
「・・・ちなみに影斗くんはどうやって研究員を殺りましたか?」
「えっ・・・内緒ってことで」
「・・・影斗くん?
影斗くんの能力なら相手に触りさえできれば何にでも変化させられるんじゃないんでしょうか?」
「・・・そういえば・・・そうですね」
「だとすれば影斗くんの能力はすごく強い能力ですよ!
戦闘も相手に触れさえすればほぼ勝ちが決まりますし、仲間も変化できるのならサポートとしても、申し分ありませんよ!」
「はぁ・・・」
「実はこれから君にはパートナーが必要なんです・・・」
「そうなんですか?」
「そのパートナーには僕がなります!」
「えっ!?」
「いいですか?」
「まぁべつに・・・いいですけど・・・」
「じゃあ敬語はやめましょう・・・
パートナーなんですから・・・」
「はい、じゃなかった、おう!」
「じゃあいろいろ決めることがあります、
まず君のメンバーネームです・・・
君は今日からバアルです!!」
「バアル・・・」
「そして、僕はシモンと呼ばれています」
「じゃあシモン?
シモンの能力はなんなんだ?」
「僕の能力は地獄の炎です」
「地獄の炎?」
「はい、どんなものでも燃やせないものはありません」
「・・・すごいですねぇ!」
「バアルほどじゃあないですよ?」
「おっ!そろそろですよ?」
リムジンは公衆トイレの前で止まった
「はぁ?ここ?」
「はい、ここですよ?」
「だってどう見たってトイレじゃん!」
「ふふっ、まぁまぁ、ついてきてください」
シモンはリムジンから降りるとトイレの中に入っていった・・・
「ここの一番奥ですから覚えておいてくださいね?」
「・・・なんもないじゃん!・・・
臭いし・・・」
「臭いのは我慢してください・・・」
そう言うとシモンはドアを閉めると、
目の前の壁にカード?らしきものをかざした
すると、壁からパソコン?が出てきた・・・
「この壁に黒望楼のランクカードをかざすと
このパソコンがでてくるんだ」
そしてシモンはパソコンに何かを打ちこんだ
ウィン
「うおっ!?」
パソコンが壁に戻ったかと思うと壁が開いた
「ここです・・・」
「・・・」
シモンは奥へと入っていった・・・
するとエレベーターらしきものがあった
「これで地下までいきますよ?」
「パソコンにはなんて打ったんだ?」
「あぁ、汝、正義を成す者か?
悪を成す者か? 答よ
っていう質問に答えただけですよ」
「じゃあパスワードは悪を成すものか?」
「いえ、ちがいますよ・・・
我、正義を成す者也 ですよ?」
「なんで?ひっかけ?」
「いいえ、最初に会ったとき言いませんでした?
悪もまたもう一つの正義だと・・・」
「・・・でも聖蘭のやつがきて、万が一このパソコンをだされたら、どうするんだ?」
「たしかに二択だから悪で違ったら正義って
打ちますよね?
大丈夫です、一回でも間違えたらこのルートは
二度とつかえません」
「しっかりしてんだな・・・」
チン!
「つきましたよ?」
エレベーターから降りると広い空間に出た
「ひろっ!?」
「こっちです・・・これから総帥にあってもらいます」
「シモンって階級ってどれぐらいなんだ?」
「そ~ですね・・・総帥の2つ下といっておきましょうか」
「!!??すっげえ偉いじゃん!?」
「ふふっ、そうですか?
でも実力だけだったらNO.2ですよ?」
「もっとすげえじゃん!!??」
「バアルならすぐにでも昇格しますよ
・・・もしかしたら・・・」
「?なんか言った?」
「!いえっ、なんでもないです」
2人が話ながら歩いていると、
真っ黒なドアな前についた
「ここです」
コンコン
「だれだ?」
扉の向こうから若い男の声が聞こえてきた
「・・・シモンです、バアルを連れてきました」
「入れ・・・」
ガチャ
「ようこそバアルくん・・・
我々、黒望楼は君を歓迎するよ?」
「あっありがとうございます」
「ははっ、そんなに緊張しなくていいよ
それはそうと初めての仕事はなんにする?」
「はっ?」
「?仕事だよ仕事、普通は最初は書類整理のたぐいだけど・・・どうする?」
影斗はシモンを睨みつける
「ひゅっひゅひゅっひゅひゅ~」
シモンは口笛を吹いていた
「おい、シモン・・・」
「!?なっなにかなっ?」
「昨日俺に何の任務やらせた?」
「せっ、潜入ミッション?」
「なんで疑問形なんだ?」
「・・・じっ、実は~普通、入隊したての隊員は雑用とかから始める規則なんだよね~」
「・・・で、お・れ・がやった任務とやらはなんだっけ?」
「せっ、潜入ミッションです」
「それって雑用ですか?」
「違います」
「何でやらせたんですか?」
「いや~、バアルならできるかnブハァッ
ちょっ、何でなぐrぐはっ
やめて、そのこぶしをしまっtぎやぁぁぁぁ」
シモンはバアルによって文字どおり地面に沈んだ
「ふ~、あっ遅くなりました
影斗ことバアルです」
「あっ、ああよろしく・・・
ところでホントに☆☆★★★の任務を成功させたのかい?」
「☆☆★★★ってなんですか?」
「それは任務のランクだよ
☆☆☆☆★は主に雑用や書類整理、
☆☆☆★★は幹部の戦闘でのサポート、
☆☆★★★はバアル君がやってくれたように聖蘭支部に関する任務、
☆★★★★は聖蘭本部に関する任務、
★★★★★は聖蘭の重要人物に関する任務というふうにランク分けされておるんだよ」
「へぇ~じゃあ俺はいきなりなかなかなランクの任務をやったってことですか?」
「そ~なるね、そしてもう伝えてあると思うが
君はそこにいる?シモンのパートナーをしてもらうよ」
「はいっわかりました」
「あっ幹部のパートナーだから給料も変わるから、詳しくはこの給金表をみて確認してね」
そう言うとボスは机の引き出しを開け、
そこから一枚の紙を取り出し、バアルに渡した
「ええっと~!!!???こんなに!!??」
幹部 10000000¥/月
大佐 5000000¥/月
中佐 3000000¥/月
少佐 2000000¥/月
大尉 1000000¥/月
中尉 800000¥/月
少尉 500000¥/月
隊員 300000¥/月
見習 3000¥/月
*パートナーは8割也
*任務報酬は別
*任務失敗の場合は報酬の半額を罰金とする
*職務良好とみなした場合は給金の5割をボーナスとしてあたえ、職務不良とみなした場合は給金の5割を罰金として徴収する
「・・・すげぇぇぇぇぇ!!
っていうか見習すくねぇぇぇぇぇ!!
幹部高ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「っっっ、驚きすぎじゃないかね?」
「っ、すみません
ってことは俺は月500万ももらえるんですか?」
「まぁそういうことになるかねぇ」
「・・・いいんですか?」
「あぁ、もちろん
だが、それだけの大金となるとカードを使うと怪しまれるから、ここ黒望楼本部B10Fの精算所で現金で受け取ってくれたまえ」
「わかりました、ボス」
「じゃあ今日はもうかえってもいいぞ
シモン、送ってやれ」
「わかりました、ボス」
「!?いつ起きたんだ!?」
「たった今だよ? さぁ、行こうか」
「・・・まぁいいや」
2人は部屋を出てB10Fの精算所にむかった
――B10F――
「ここが精算所です」
「・・・銀行みたいだな」
精算所はバアルが言うように銀行のように
広かった
「あの~」
「はい何でしょう?」
「ここで給金の手続きをしたいんですけど・・・」
「はい、それではお名前お伺いしてもよろしでしょうか?」
「あっはい、バアルです・・・」
「バアルさまですね・・・
ではそこの機械に手をかざしてもらえますか?」
受付の人の指差す先には小さめの機械があった
バアルは機械に手をかざした
「こうですか?」
「・・・はい、もういいですよ
これでシモン様の認識が完了しました」
「いつ指紋とか取ったんですか」
「ここに入るときにですよ?」
「いつのまに・・・」
「ええっと・・・今月分の給金5000000
と任務の報酬345000で
合計5345000ですね」
「・・・はい」
受付は横の機械からでてきた札束を封筒に入れ、
バアルに渡した
「またのご利用お待ちしております」
「じゃあ帰りましょう
おくっていきますよ」
バアルは分厚く膨れた封筒を大事そうに懐にしまった
――公衆便所――
「もう道は覚えたから送ってくれなくていいよ」
「そうですか?
じゃあ今度、任務のときはこちらから携帯に連絡をいれます
それと、任務がなくても週一は来てくださいね
僕はB20Fの幹部室にいますから」
「わかった・・・じゃあまた・・・
トランス!!人翼!!」
バアルは飛び去っていった・・・
「・・・やっぱり最高ですよ・・・
影斗くん・・・」
――影斗宅――
「ふぅ、解除!!」
影斗は人翼を解除し家の中に入っていった
「おっ、電話がきてたのか
誰からだ?