大楼条:(民祖)第十二節~第十四節
十二、吾蘭那攻武吾楼武吾楼。十月陥之。是以全楼蘭土統一。我蘭那娶多武華娘「我穴」。産一女、名謂「若氐」
十二、吾蘭那、武吾楼武吾楼を攻める。十月にしてこれを陥とす。ここをもって全楼蘭土統一さる。我蘭那多武華の娘、我穴を娶る。一女を産む、名を若氐と謂ふ。
十二、吾蘭那は、武吾楼武吾楼を攻め、十ヶ月でこの土地を陥落させた。ここで全楼蘭土地域は統一された。吾蘭那は、多武華の娘、我穴を娶り一女を産む。名を若氐という。
十三、天神国分神降於蠟土。国分神嘆蠟土美謂「瑠坂」而娶「若氐」一子産、名謂「民祖尊」民祖在百子。長子牛利為太子。次子力達上将。残子、下各郷。則牛利祖稗田氏、力達祖朝氏、残子百姓祖。
十三、天神国分神、蠟土に降る。国分神、蠟土の美しきを嘆きて瑠坂と謂ふ。而して若氐を娶り、一子、産む、名を民祖尊と謂ふ。民祖に百子あり。長子は牛利にして太子たり。次子は力達にして上将なり。残子、各郷に下る。則ち牛利は稗田氏の祖、力達は朝氏の祖、残子は百姓の祖なり。
十三、天神、国分神が蠟土に降臨した。国分神は蠟土が美しいのに感動して、(この土地を)瑠坂といった。そうして我穴を娶り、一子を産む。名前を民祖尊といった。民祖には多くの子供がいた。長男は牛利で太子であった。次男は力達で上将であった。残る子供たちは各村々に下った。牛利は稗田氏の祖、力達は朝氏の祖、残る子は多くの人々の祖となった。
十四、民祖尊曰「農者政之政。以百官長可与農」而廃丞相、改治香蕉内史、制大農令。民祖尊治麻利南水。整田、敷道。以国大栄。
十四、民祖尊曰はく「農は政の政。以て百官長は農を与るべし」と。而して丞相を廃し、治香蕉内史を改め、大農令を制す。民祖尊、麻利南水を治め。田を整え、道を敷く。以て国、大いに栄う。
十四、民祖尊は「農業(問題)は政治の中の政治である。そうして官吏の頂点は農業を担当するべきだ」と言った。そうして丞相の職を廃止して、治香蕉内史を改めて、新たに大農令という役職を制定した。民祖尊は麻利南水の治水を行い、田畑を整え、街道を整備した。こうして国は大いに栄えた。
十四
大農令:それまでの治香蕉内史の職務(農政、財務)に丞相の職務を加えたもの




