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第一話 群雄割拠の戦国時代

 戦国時代の覇者である織田信長も、そのキャリアのスタートは家中に抵抗勢力が多く、順風満帆ではなかったようです。非凡なる才能を秘めていた信長も周囲の常識人の目には奇人変人に映ったのでしょう。

 1552年。群雄割拠の戦国時代。

 俺は尾張で織田家に仕える若武者だ。

 信長様は織田家の嫡男で家督を継いだのだが、

 家中の重臣からは、


「あのバカ息子で大丈夫なのか?」


 と、資質を疑われていた。実は俺も、


「そう思うのだが」


 何せ信長様は破天荒な人だ。そして、

 その一ヶ月後の5月10日。


「教継が、この信長に反旗を翻したのか」


 鳴海城主・山口教継が今川氏に寝返った。

 この反逆に信長様は800の兵で出陣し、

 当然、俺も付き従う。進軍の最中、

 

「当主になられてからの初戦ですな」


 俺は信長様に気軽に話しかけた。

 主従の関係とはいえ、

 互いに少年の頃からの仲である。


「本当の敵は教継ではない。家中の重臣だ」


今回の戦では家臣から、


「この信長はな、力量を指し測られているのだよ」

「これは当主として絶対に失態は見せれませんね」


 見限られた場合、離反するものが相次ぐだろう。


「家臣といっても利己的な保身者ばかりだからな」


 その後、軍は三の山に入り、

 俺は一休みできるかと思ったが、信長様は、


「物見(偵察)に出よ」


 と、命じるのだ。本当に人使いの荒い主である。

 そして敵情を視察した俺は陣に戻り、


「教継は1500の兵で赤塚へ出陣しました」


 信長様に報告した。これを受け、


「赤塚に向かい、敵を攻めるぞ」


 信長様は軍を進めて赤塚で両軍は激突する。

 矢戦の後、槍戦になり、

 俺は騎馬で敵陣に突入した。だが、


「こうも知った顔がいるのでは、やりにくいな」


 と、戸惑いながら右往左往と駆け回る。

 両軍は元々、味方同士なのだ。

 この合戦で我軍は30騎が討死したが、

 結局、戦いは引き分けに終わった。しかし、


「戦場での躊躇は、命取りだぞ」


 戦の後、先代からの重臣・内藤勝介から、

 俺は小言を言われた。

 今川義元に寝返った山口教継ですが、その後、織田信長の流した偽情報により、織田家との内通が疑われ、義元に誅殺されたました。権謀術数が蔓延はびこる乱世では、このような非業の死は日常茶飯事のようで皆さんも、ご存知の通り信長の最期も、あのような形で幕を閉じるのです。

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