第1章 23歳で転生!?
私の名前は山下悠輝。私は今日23歳になった。ちなみに彼女いない歴=年齢だ。就職先は収入の少ないブラック企業だった。とてもじゃないがきつかった。月15万しか貰えずに18時間労働、月25日勤務しており大変な日々なのだが、こんな私にも一つ趣味がある。それは『異世界転生でハッピーライフ!』と言うアニメを見ることだ。そのアニメがとても面白い。主人公のハルが召喚され、勇者となるまでのお話なのだが、その中で日本の文化を作者がたまに入れていてくれて現実味もある。このアニメを仕事の合間に見たりするのだが、それを見ているといつも「もし自分が転生したら勇者になれるんじゃないか」って思ってしまう。
今日はたまたま休みだったので、またあのアニメを見ていたのだが、ふと「見ていたアニメのような素晴らしい世界に自分も転生できたらな〜」などと呟いていた。しかし、休みだからと言ってだらけているだけではいけないと思い、外へ出た。しかしそこはまるで見たことのない世界で自分の家の玄関先とは思えないほど美しい草原が広がっていた。後ろを見ると家の後はもう無く完全に草原のど真ん中でポツンと立っている状態だった。