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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
13章 記憶を探す
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アクアの機能を確認する

自分は勝手に動くペンをエレナと一緒に屋敷のみんなに話してみた。


その場にいたのはハンス、マーガレット、ジョセフ、アンナ、クララだった。


「みんな、これが新しいペン、アクアだよ」と自分はエレナと一緒にペンを手にしてみんなに向かって話しかけた。


ハンスが興味津々の表情で言った。「ほんとうに動くペンなのか?それはすごいな」


マーガレットは微笑みながら言った。「私も触ってみていい?」


「もちろん、どうぞ」と自分はマーガレットにペンを手渡した。


ジョセフは驚いた様子で言った。「なんだ、これは。本当に勝手に動くんだな」


すると、紙に一文が書かれていた。


そこには『こんにちは、マーガレット』と書かれていた。


みんなが驚きと興味を持っている様子に自分も嬉しくなった。


マーガレットは驚きながらも嬉しそうに言った。「すごい!ペンが自分に話しかけてくるなんて、初めて経験するわ。ありがとう、アクア!」


ジョセフも興奮しながら言った。「これは本当に素晴らしい!ペンが自動的に書くなんて、まるで魔法みたいだ!」


アンナも興味津々の様子で言った。「私も触ってみていい?アクア、どんなメッセージが書かれるかな?」


自分はアンナにペンを手渡し、彼女もペンに触れてみた。すると、新たなメッセージが現れた。


「こんにちは、アンナ」と書かれていた。


クララは笑顔で言った。「これは本当に面白いですね!アクアって、すごいペンだわ。」


興奮しているクララにペンを渡した。その時も新たなメッセージが現れたが


「エロいね。クララ」と書かれていた。


それはまずい。自分は驚きと困惑を隠せなかった。


このメッセージは明らかに不適切で、クララを傷つける可能性がある。


「すみません、クララさん。このメッセージはアクアが自分で書いたものではないと思います。恐らく、誰かが不適切なメッセージを事前に仕掛けていたの仕組みが作動がしてしまったのだと思います。これは完全にアクアの意志ではないと思います。誰がこの不適切なメッセージを仕掛けたのかを調べてられればいいんですけどね。本当にごめんなさい」


クララは少し驚いた表情を見せたが、自分の説明を聞いて理解してくれたようで、笑顔で頷いた。


「そ、そう言う事ですか。大丈夫です、気にしなくていいですよ。でも、本当に面白いペンですね。私も欲しいかもしれないわ…」


するとペンは勝手にまた一文を書き出した。


「なにがエロいって仕草がエロい、胸もちょうどいい感じでたまらない。」というメッセージが書かれた。


自分は即座にペンを取り上げ、エレナに渡し、謝罪の言葉を口にした。


「本当に申し訳ありません、クララさん。これは完全に自分の管理ミスです。このような不適切なメッセージが表示されることは許されません。どうかお許しください。」


クララは驚いた表情を浮かべながらも、自分の謝罪を受け入れてくれたようだった。


「まさか、このペンが自分でそんなことを書くなんて思いもしませんでした。でも、でも、まだ使ってみたい気持ちはあります。」


「もちろん、このようなことが二度と起きないように確認してくださいね。」と笑顔で自分にエロいオーラをぶつけてくるクララ。うーん。クララさん。エロい


するとペンはエレナの体を使って勝手にメッセージを書く。


「クララさん。めっちゃエロい」と書かれていた。


自分は驚きと困惑を隠せず、エレナからペンを取り上げ、クララに謝罪した。


「大変申し訳ありません、クララさん。私の管理ミスで、このような問題が起こりました。調査と対策を急いで行います。もう二度とこのようなことが起きないようにします。」とやけくそ気味にそれらしい謝罪をしてみた。


「だ、大丈夫ですか?ほ、本当にこのペンを使っても安全なんですか?」とクララは不安顔で自分に尋ねてきた。


「クララさん、このペンについては、私が調査して問題を解決します。もちろん、安全な使用が保証されるまでは使用しないでください。信頼できる結果が得られるまで、私がしっかりと対策を取ります」とできもしない事を説明してこの場をしのごうとした。


するとフレデリカが声をかけていた。


「みんな?どうしたの?」


なんか、悪い予感がする。フレデリカには黙っていた方がよさそうな感じがすると思っていた矢先。


「メルロの荷物に勝手に動くペンがあったんでみんなで使ってみてたんです。」とアンナが余計な事をいう。おい、やめてくれよ。


「えっ、本当に?」とフレデリカが目を輝かせて尋ねてきた。


自分は焦ってアンナに視線を送り、彼女に黙るようにとサインを送ったが、アンナはそのサインを見逃ってしまったようだ。


「そうなんです、フレデリカさん。メルロの荷物に不思議なペンが入っていて、みんなで試していたんです。名前もつけたんですよ、アクアって。」と嬉しそうな笑顔でアンナが言ってしまった。


蛇食女スネークイーターはまぶしい笑顔で言った。「なるほど、それは面白そうね!。私も使ってみたいなぁ!。どこにあるの!?」


自分はフレデリカの質問に困り果て、アンナを見つめながら必死になって口を開いた。


「す、すみません、フレデリカさん。実はそのペンは問題がありまして、使うと不適切なメッセージが表示されることがあるんです。安全な使用が保証されるまでは使わないでください。私が対策を取りますので、どうかご理解ください。」


すると途端に暗い顔する蛇食女スネークイーター「へえ…?それは危険ですね…。早く対策を取ってください…。私も使わないでおきます…。」と言いつつもジロジロみてくる。


はッ!こいつまさか。


一瞬の隙をついて「取ったぁ!!」と自分の手からペンを取り上げる。ああ!?おのれ!蛇食女スネークイーター!!


そして目を輝かせて「これね!これなのね!勝手に動くペン!どんなのを書いてくれるのかしら?」と興奮しているフレデリカ。くっそ!面倒くさい事にならなければいいけど。


しかし、悪い予感は当たった。


フレデリカの体を使って書かれた一文は「くっそこの!蛇食女スネークイーターめ!!」だった。


自分は驚きと焦りを感じながら、フレデリカからバックステップで距離をとり同時に土下座した。


「フレデリカさん、本当に申し訳ありません!これはアクアの意図しないものです!どうかご理解ください!」


フレデリカは一瞬固まった後、不思議そうな表情で自分を見つめた。「なんだか面白いことをしていたのね。でも、大丈夫よ、私は気にしないわ。それよりも、このペン、すごく楽しそうだわ!」


自分は一瞬目を見開いたが、フレデリカの反応にホッとした。


「本当にすみません、フレデリカさん。でも、このペンは不具合があるようで、安全な使用が保証されるまでは使わないでください。私がきちんと対策を取りますので、どうかご理解ください。」


フレデリカは笑顔で頷いた。「わかったわ、安全な使用が保証されるまでは待つわ。でも、これって、もしかして、あ・な・たのこころを代筆してないわよねぇ。もしそうなら残念だわぁ。」


蛇食女スネークイーターから冷たい空気が流れてきているような気がしてやばい………。顔を見れない。


視線を逸らしたまま自分は言う「いえ、決してそのような事はありません。(嘘)ご理解いただき本当にありがとうございます、フレデリカさん。安全性が確保されたら、皆さんと一緒に楽しんで使えるようにします。」


「そう?お願いね。…はい。」とフレデリカは笑顔でアクアを差し出してくる。


「!?」自分の体に緊張が走る。


「…………受け取りなさい。」とフレデリカが呼びかけてくる。それは近寄らないといけないという事だ。


息をのむ自分。気にしないって言っていたけど、アニキ、どうしよう。アニキ、お願い、目を逸らさないで。

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