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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
12章 女主人の伝説
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毒蛇バリバリ伝説①

ハンスの不気味な笑みに不安を抱えながらも、エレナたちは興味津々で彼の話を聞く準備を整えた。


マーガレットは彼の表情に戸惑いながらも、彼の話に期待を抱いているようでした。


「ハンスさん、どういうことですか?フリッカの知られざる世界って?」とエレナが心配そうに尋ねた。


ハンスは神秘的なトーンで続けた。


「…それはね。この目で間近に見ていた自分でも信じられない出来事の連続だったからだよ。今思い出しても信じられない出来事だった。」


「ハンスさんでも信じられなって………一体?」とアンナが呟く。


「…これはね。屋敷の中でも自分と御屋形様だけしか知らない事なんだ。いや、御屋形様は自分からの報告しか聞いていないから、実際には自分しか知らない事なんだ。」


ゆっくり、低い声で、しかし、確実に聞こえる声でハンスは語りだした。


「以前、話した時、御屋形様がフリッカに倒された話を憶えているか?」とハンスは語り掛ける。


「ええ、憶えてますよ。御屋形様はレスリングの特訓を受けてまでフリッカに対応したのに大人も上回る成長で御屋形様を倒したって言ってたわね。」マーガレットはそう口にして他の3人と認識合わせをした。他の3人も頷く。


ハンスは続ける。「御屋形様に相談されたよ。フリッカのあふれ出る元気をどうにかできないものかって。自分が倒された事によって、あの元気を受け止めてくれる人間がいなくなってしまうのではないかと。委縮して彼女の才能が枯れていく事を心配していたよ。」


「…そこでハンスさんが、フリッカの元気を受け止める役を引き受けたのよね?」とアンナは尋ねた。


「そうだ。言ってしまえば当時、自分は御屋形様より若かった。これからの自分に、フリッカの存在はいい刺激になると言う考えもあったのかも知れないな。」そう言った後、間をおいて座りなおした。


「自分は御屋形様に提案したんだ。自分だけでは、何れ自分もフリッカの元気を受け止められなくなる。彼女の成長速度に見合う環境を用意しようとね。」


「成長速度に見合う環境って?」クララは疑問を投げかけた。


「それはね、山での暮らしだよ。山での大自然と野生動物との触れ合いがフリッカの成長を一段と高いものにしてくれるだろうって、提案したんだ。御屋形様は納得してその提案を受け入れた。」


「それから自分とフリッカは山で暮らすことにしたんだ。」


黙って聞いていたマーガレットは納得した様子で話した。


「はああ、それで、ハンスさんとフリッカが山籠もりするって聞いた時は知らずに見送ったけど、あの時の事はそういう事だったのねぇ。」マーガレットはその時の思い出とハンスの話を重ねて思い出していた。


「それで、山での暮らしはどうだったんですか?」エレナが先を促す。


「自分の予想は大当たりだったよ。彼女はとても賢い。自分の話はよく聞くし、知らない事は『あれは何?、これは触っていいものなの?』って、どんどん聞いて自分のものにしようという意欲が感じられたよ。また、未知なものについては決して手を出さない。彼女は常に驚くべき好奇心を持ち続けていて、その成長速度はまさに目覚ましいものだったよ。」


ハンスは続けて「その内、自分はフリッカを狩りに同行させた。狩りを憶えさせたらみるみるうちに腕を上げていったな。山籠もりの期間3ぶんの1を過ぎた頃には、彼女一人で猪を狩れるし、そして捌ける。」


マーガレット「え、い、猪を!?」


アンナ「一人で!?」


クララ「狩れる!?」


エレナ「捌ける!?」


想定していなかったハンスの言葉に4人は驚きと感嘆の声を上げました。

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