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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
10章 街の事件簿
68/315

子供たちの行方

その答えはあっさり見つかった。


メルロは街の中心部で、魔女と呼ばれる女性と一緒にいる子供たちを見つけた。


メルロは彼女に話しかけ、どうして子供たちを連れ去ったのか聞いた。


魔女は静かに答えた。


「これらの子供たちは、誰も欲しくなかった孤児でした。私は彼らを自分の家族として迎え入れ、彼らに暖かい家庭を与えることができました。」


メルロは驚いたが、彼女の話を聞いて、彼女が誰かを傷つけたわけではないことがわかった。



しかし、彼女は法律に従わなかったので、メルロは彼女をどうするべきなのか悩んだ。


「どうするつもりです?、メルロさん?その子供たちは安全なのですか?」とジェームズが問いかけた。


「はい、安全です。魔女と呼ばれる女性は、彼らを引き取り、自分の家で面倒を見ているようです。彼女はただ、孤児たちに食べ物や居場所を提供し、安全に暮らせるようにしているだけです。」


「ならば、彼女を逮捕する必要はないですね。代わりに、子供たちの世話を引き継いでくれるように頼んでみましょう。」


メルロはジェームズの提案に納得し、ジェームズは魔女と呼ばれる女性と話し合い、彼女が孤児たちの世話を続けることを許可し、代わりに街の役所が必要な援助を提供することに合意した。



メルロは魔女の真相を知ったことで、街中に広まっていた怪事件の噂がどうやって生まれたのか疑問に思った。


噂と事実の乖離があまりにも大きすぎると感じたからだ。


そこで、メルロは街の人々に話を聞くために、教会の外で待ち構えていた。


少しずつ、人々が集まってくる中で、彼らが語る話から、怪事件の噂が広まった原因を探ることができた。



彼らの話から、怪事件の噂は最初は子供たちの失踪に関するものだったが、それが次第に膨らみ、物の怪や魔女の話にまで発展していったということがわかった。


特に、失踪した子供たちの身元が特定されず、身寄りのない子供たちが多かったことが噂に拍車をかけたようだった。


メルロは、噂が生まれた背景には、この街に人が多く集まってきた事と、街の人々の不安や恐怖心があることを感じた。


そもそもこの街の人口は少ない割合ではあるが、徐々に減っていく傾向にあったという。


それは、フレデリカの父である御屋形様が亡くなってから続いていたのだという話を聞いた。


しかし、ここ最近はパン泥棒と蛇食女スネークイーターのチラシやマビノギオン偽典の効果で予想以上に人が多くなっていた。


人が多くなっていった事によって様々な噂が広がる状態が作られていた。


そんな中で彼らが失踪事件に対する不安を抱えたまま放置されたことが、噂の拡散につながったのだと思った。


この結論をジェームズと共有したメルロは、次は噂を広めることを防ぐために、街の人々に正確な情報を伝えることが重要だと考えた。


そして、ジェームズは、真相を知ったことで魔女と呼ばれる女性にも手を差し伸べ、彼女が暮らせるように支援することを決めた。


しかし、本当の怪事件はここからが本番だった。

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