表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
9章 蛇食女防衛網
65/315

立ち向かう道

ジェームズは考え込んでいた。


フレデリカは領主であり、信頼できる人物だ。


だが、蛇食女スネークイーターという事実を知る以上、教会本部に報告しなければならい。


そうなれば聖騎士団が派遣されるかも知れない。


主を守るため、領民と聖騎士団が衝突する事が予想される。


どうすればいいのか、ジェームズは苦悩していた。


「ジェームズ、どうしたんだい?」と、ハンスが尋ねた。


「ハンス、蛇食女スネークイーターの正体がわかった以上、教会本部に報告しなければなりません。。しかもそれが、私たちの領主であるフレデリカさんです。」


「だが、フレデリカは信頼できる人物だろう?」


「そうですが、それでも蛇食女スネークイーターという事実を知ってしまった以上、沈黙するわけにはいきません。そして、それが聖騎士団に伝わってしまえば、この街は混乱をきわめるでしょう。」


「確かに、それは避けたいな。だが、どうすればいいんだい?」


「わかりません。本部に報告するべきかどうかも、悩ましいところです。」


二人は黙り込んでしまった。どうすればいいのか、思案しながら時が過ぎていく。


アンナが「ジェームズさん、フレデリカ様を守るためにも、私たちが一緒に力を合わせて立ち向かいましょう」と言った。


「そうですそうです、私たちが一緒に頑張ろう」とクララが続けた。


「フレデリカ様を守るために、私たちも力を貸します」とエレナも言った。


ジェームズは、彼女たちの言葉に感動した。彼女たちは、ただの使用人という立場ではなく、フレデリカを本当の家族のように思っているのだと感じた。


「ありがとう、皆さん。でも、私は教会側の人間です。教会本部に報告したら聖騎士団がくるかもしれません。危険です……」とジェームズは言った。


「でも、私たちはフレデリカ様を守るために、何があっても立ち向かいます」とアンナが言った。


「そうだ、私たちはフレデリカ様のために、命をかけても守ります」とクララが続けた。


「私たちにはフレデリカ様が大切な家族です。だから、必ず守り抜きます。」


その言葉にハンス、ジョセフ、マーガレットは心を打たれた。


エレナはジェームズが口を閉ざしてくれればあとはメルロだけだと提案する


ジェームズはしばらく黙り込んでいたが、エレナの提案に頷いた。


「分かりました。フレデリカさんの正体については、私たちだけで話し合いましょう。しかし、メルロさんには別の仕事をしてもらおうかと思います」と言った。


「別の仕事?」とアンナが訝しげに尋ねた。


「そうです。実は、私たちはこの街で発生した怪事件について調査をしている身です。子供たちが失踪しているという噂もその一つです。その調査にあなた方の協力が必要です」とジェームズが説明した。


「怪事件?何のことですか?」とクララが興味津々に聞いた。


「この街で、数日前から続く不審な事件が発生しているのです。何者かが人々を襲っているという噂があります。他には夜、一本足の物の怪が街を徘徊しているという噂も…。私たちはその調査をしており、真相を解明しようとしているところです」とジェームズが答えた。


「それは怖い……。でも、私たちに何かできることがあるのであれば、力になりたいです。」とアンナが力強く言った。


「……私も、何かお手伝いできることがあれば」とフレデリカも小さく言った。


「そうですね。私たちにできることがあれば、協力させてください、メルロに関してはガンガン使ってやってください。」とクララも同意した。


「じゃあ、メルロには、この街にある教会に行って、聖職者たちから情報を集めてきてもらいましょう。彼らはこの街のことをよく知っているはずです。オラオラ、ちゃっちゃと働けこの裏切者が!。」とエレナが提案した。


「わかりました。わかりました!。…やってみますから…トーサンジュニアをいじめるのはやめて…なにかが生まれそう!」


こうして、ジェームズたちはフレデリカの正体についての秘密を守りつつ、街の怪事件を解決するために行動を始めた。しかし、彼らが知ることになる真実とは、想像を絶するものだったのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします! 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ