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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
9章 蛇食女防衛網
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マビノギオン偽典

『マビノギオン』は、ある地方の伝説的な文学作品であり、英雄たちの冒険や神話的な出来事を描いています。


『マビノギオン偽典』は、その『マビノギオン』風のカバーにして、中身はエレナが創作した全く別の小説です。


一見するとマビノギオンをベースにしたちょっとHな恋愛小説ですが、ソフトな表現を多く盛り込んだ作品となっています。


しかし、これには仕掛けがありました。


エレナは6種類の包装紙も作りました。模様はすべて文字でそれぞれ違った並びをしていた。その並べ方は 平行 鏡文字 十字交差 渦巻 上下対抗 ピラミッド でした。


この包装紙は懇意にしている街の屋台に卸しました。


使い道はそれぞれの屋台にお任せで、普通に食べ物などの商品の包装に使ってもらうようにしました。


包装紙は、イラスト等のデザインではない為、比較的安く作れました。


一見すると何でもないようなデザインの包装紙。これにも仕掛けがしてありました。


包装紙の文字はある一定の法則で『マビノギオン偽典』の文字を置き換えて読むことができるようにしてありました。


1つもで置き換えると隠語を使った卑猥な文章が出来上がり、物足りない恋愛小説が、一気に過激さが増すようになってました。


6種類の包装紙を使って『マビノギオン偽典』の文字をすべて置き換えると過激なポルノ本が完成するようになっておりました。


包装紙の入手は屋台で屋台の商品を購入する事でしか入手できません。


しかし、屋台の商品もそれほど高級ではない為、安価に入手する事が可能でした。


これにより、包装紙は処分が簡単であり、入手も簡単でした。


そのため、マビノギオン偽典に違法の嫌疑がかかっても包装紙さえ処分してもらえれば全く気付かれる事はありません。


マビノギオン偽典と包装紙の入手経路は別々である為、関連性が気付かれにくく


そのデザインがマビノギオン偽典に関係するという証拠はどこにもない為、マビノギオン偽典と一緒にしていなけば包装紙が疑われる事はありません。


また、マビノギオン偽典そのものが審査されても規制にそった表現をしていたため、法的な問題は生じませんでした。


そしてこの秘密に関するヒントはファンクラブ内でのみで明かされてました。


この時から、「毒蛇鑑賞会」会員は屋台に殺到しました。


このようにして、「毒蛇鑑賞会」会員たちは屋台での購入を通じて、包装紙を手に入れることができ、屋台も思わぬ売り上げアップを達成しました。


また、包装紙の需要が高まったことで、他の屋台からも卸しの要望が寄せられ、客の分散にもつながりました。


このような形で、「毒蛇鑑賞会」会員たちと屋台の双方が互いに利益を得ることができ、皆が満足する結果になりました。



さらには、「毒蛇鑑賞会」会員たちは、このような噂をながします。


「あの街にある7つのアイテムを揃えると夢が叶う。」というものでした。


そのアイテムとはマビノギオン偽典、6種類の包装紙というものでした。


マビノギオン偽典と6種類の包装紙が揃えば夢が叶うという噂が広がり、多くの人々が興味を持ち始めました。


街の外にもその噂が広がり、遠くから訪れる人々も現れるようになりました。


街は以前よりもにぎわいを見せ、観光客や探究者たちが足を運び始めました。


街には以前にも増して多くの屋台が並び、多様な商品が売られるようになりました。


また、アイテムを探し求める人々も増え、街には謎解きやクイズイベントが開かれるようになりました。


街の活気はますます高まり、人々は夢を追いかけて街を訪れるようになりました。


エレナの悪魔的恐るべき才能が開花した瞬間でした。

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