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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
6章 駆け巡る噂
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誕生 スネークイーター

場面は変わってフレデリカが屋敷を留守にしている間、街の酒場は大いに盛り上がっていた。


メルロ:「みんな、今日はいつもより酒がうまい気がするぜ。」


アンナ:「そうそう、最近はここの酒場がお気に入りだわ。」


クララ:「私も同じく。店主が優しくて、お酒も安くて美味しいし。」


エレナ:「私は、ここの料理が好きかな。特に魚のグリルがおいしいわ。」


ジョン:「俺はビールが好きだな。でも、今日はちょっと腹が減ってるな。」


マイク:「そういえば、最近この街で起きている泥棒騒ぎって聞いたことあるか?」とマイクはとぼける。


ヨハン:「ああ、聞いたことがあるよ。」とつきあうヨハン。


クラウス:「私もです。うちの商店でも被害にあったんだ。」とそのとぼけた会話の中に入っていくクラウス。


メルロ:「泥棒騒ぎ? それって、パンを盗むとかいう話だろう?」と犯人ホシもとぼける。


アンナ:「そうそう、私も聞いたわ。でも、本当にそんなことがあるのかしら。」


クララ:「私は、あまり信じられないかな。この街は治安がいいと聞いているから。」


エレナ:「でも、ちょっと怖いわね。家に入られたらどうしよう。」と怖がるふり


ジョン:「大丈夫だって。俺たちは男だから、泥棒が来たらやっつけてやるよ。」


マイク:「それに、フレデリカ領主がいるから、心配いらないんじゃないか?」


ヨハン:「確かに、フレデリカ様がいるなら、安心かもしれないね。」


クラウス:「でも、泥棒は厄介だ。早く捕まってほしいものだ。」


その一言に皆大いに笑う。



其のあとも調子にのった会話が続く


「おいおい、メルロ!すげえな!蛇食女スネークイーターに勝っちまったじゃないか!」とクラウスが叫んだ。


「ほんとだよ、メルロ。いい走りだったね」とヨハンが続けた。


「そんなことないよ、まだまだだ。もっと早く走れるはずさ」とメルロは謙遜しながらも、少し嬉しそうに微笑んだ。


「でも、あの調子だとパン泥棒を捕まえられるかもな」とジョンが冗談めかして言うと、一同が大笑いした。


「それにしても、あのパン泥棒って一体誰なんだろうね?」とクララがとぼけた。


「そうね、誰か見かけたことある人いる?」とアンナがみんなに問いかけた。


「俺は見てないな」とマイクがとぼける。


「『俺』もだ」とエレナもマイクの真似をしてとぼけた。その様子に皆も笑った。



アンナは笑いながら言いました。「メルロさん、あんたってやつはほんとに面白いわね。あんな凶暴な蛇食女スネークイーターに勝ったなんて、ほんとにスゴイわよ」


クララも笑いながら「私も見たわ。あなたって本当に勇敢よね。」と言いました。


エレナはメルロに向かって言いました。「あなた、私たちをもっと驚かせてくれるわけ?もう飽き飽きしちゃったわよ。」と言って、皆が大笑いした。


メルロは興奮して「こんなもんじゃない! もっとすごいことして、俺はその蛇食女スネークイーターに目にもの見せてやるぜ!」と叫び、周りを沸かせました。


ジョンが冷静に言いました。「でも、気をつけないと。蛇食女スネークイーターって本当に危険なんだから。」


マイクはビールを飲みながら「まあ、それでもメルロは最高だぜ!」と言いました。


ヨハンも「そうだよ、俺たちのヒーローだ!」と言いました。



こうしてフレデリカがいない間、街の酒場は連日連夜盛り上がっていた。


ヨハン:「メルロ、以前言ったあの対策は効いたかい?」


メルロ:「ああ、あの対策だな。効いたぜ、ヨハン。」


ヨハン:「それは良かった。フレデリカはやさしくなってくれたかい?」


メルロ:「そうだな、無言で離れていったけど、叱られずにすんだ。」


ヨハン:「そうか、じゃあ僕のアドバイスのおかげだな。」


メルロ:「本当に助かったよ。大きな石を蛇の墓に見立て悲しんで見せるアイデアは最高だった。」


ヨハン:「そうか、僕のアドバイスが役に立って良かった。次は何かあったらまた教えてくれよ。」


マイク:「ヨハンはいつもいいアドバイスをくれるな。俺もヨハンみたいに賢くなりたいな。」


ヨハンとメルロが他の客と盛り上がっていた頃、エレナは思い出したように話をした。


エレナ:そうだ、あのね、皆さん。私、この間、知り合いに頼まれてチラシ作りを手伝っていたの。原稿用紙が余っていたんでフレデリカ(スネークイーター)とメルロの駆けっこ対決の様子を新聞記事風に書いたチラシをつくって、街の屋台に配ったのよ。


ジョン:おお、それは面白そうだな。どんな反応があった?


エレナ:予想以上にリピーターが増えたらしくて、屋台の店主からもう一回続きを書いてくれと頼まれているのよ。


アンナ:ええっ、それはすごいわね。でも、続きって何を書けばいいの?


エレナ:それがね、私も思案中なの。あの駆けっこ対決を見てたら、もっと盛り上がる展開があるはずって思うのよ。


クララ:ああ、私も同感。何かアイデアが浮かんだら、是非情報を提供させていただくわ。


エレナ:もちろん、一緒に考えたいわね。とにかく、続きを書く前に一度メルロに次のアクションを聞いてみようかしら。


のちにこのチラシは街の中だけではなく、他の街からも反響が大きくエレナに依頼が殺到することになり、エレナはネクロノミコンを書いている暇がなくなってしまう。


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