表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
4章 駆け抜ける泥棒
26/315

泥棒の正体

ある日の夜、ジェームズは教会本部から帰宅するために街へと向かっていました。泥棒騒ぎがあったことを心配していた彼は、夜道を慎重に進んでいきました。


そして、朝になってようやく街に到着したジェームズは、普段とは異なる活気に不思議そうに眉をひそめます。街の人々は皆、笑顔で歩いていて、会話も活発に交わされていました。


「おはようございます。街の人たちは、なんだかいつもより元気そうですね」とジェームズは挨拶をかわしながら言いました。


「ああ、ジェームズさん、お帰りなさい!今日は楽しみにしてたんですよ。今日は大切な日なんです」と、通りすがりの人々が応えました。


ジェームズはその言葉に不思議そうにして、街の様子が何か変わっていることに気づきます。しかし、泥棒騒ぎの話は聞こえてこないため、何が起こったのかはまだ分かりませんでした。



めずらしく酒場が朝から営業していた。

ジェームズは酒場に入ると、普段の騒がしい雰囲気がなく、居心地がよく感じられた。店主に挨拶をすると、店主はニッコリと笑ってジェームズを出迎えた。


「お帰りなさい、ジェームズさん。今日は酒場ではなく、茶店として営業しています。」


「茶店? 何かあったんですか?」


ジェームズは不思議そうに尋ねると、店主は微笑みながら答えた。


「ええ、今日はあの方のお祭りがあるんですよ。みんなそれを楽しみにしているんです。」


「あの方? 何のお祭りですか?」


ジェームズは頭をかいて困惑すると、店主は謎めいた表情で話し始めた。


「それはもう、お楽しみに。少ししたらわかるはずですよ。」


ジェームズは不思議そうにしながらも、店主の言葉を信じて席に着いた。



ジョン、マイク、ヨハン、クラウスは、にぎやかな雰囲気の中で茶を楽しんでいた。ジェームズが入ってきたことには気づいていないようだ。


その後、アンナ、クララ、エレナが入ってきて、彼女たちもまたテーブルに座った。彼女たちは笑い声を上げながら、何かを話しているようだ。しかし、まだジェームズには気が付いていないようだ。



アンナ:ねぇ、本当、あのメルロには困ったものね。


クララ:そうですよね。朝から股間を膨らませたまま街を走り回るって。。。


エレナ:フレデリカも辛抱強いよね。毎日のようにやめさせようとしているのよね。


ジョン:フレデリカは大変だな。


マイク:まあ、彼女ならどんな言葉をかければいいかわかってるだろ。


ヨハン:でもあの痴態を知られたらまずいよな。


クラウス:フレデリカも迷ったんだろう。でも、なんとか言葉を探し出してメルロを叱ったらしい。


アンナ:そうそう、「ズボンのポケットにパンをしまうのはよしなさい」って言ったって聞いたわ。


クララ:そんでまあ、その追いかけっこが一か月以上続いたんだよね。


エレナ:そしてメルロに付いた二つ名が


全員:「パン泥棒」


ジェームズ:(驚きながら)なんということだ。。。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします! 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ