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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
4章 駆け抜ける泥棒
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あふれる勇気

メルロは、ジェームズが教会本部へ出張することを聞いて驚きました。彼は、しばらくジェームズに会えないことを寂しく思っていました。


そこで、ジェームズが街を離れる前日にメルロは、教会の前でジェームズを見送りに来ました。


「ジェームズ、あなたが街を離れると聞いて、寂しくなりました」とメルロが言いました。


ジェームズは、笑顔でメルロに向き合い、「私がいなくても、あなたたちが信仰を持っていることは変わりません。私は、あなたたちが幸せであることを祈っています」と答えました。


メルロは、ジェームズの言葉に感動して、涙がこぼれました。


「私はあなたの教えから多くを学びました。あなたがいなくても、私はあなたの教えを胸に、日々を過ごします」とメルロが言いました。


ジェームズは、メルロに手を差し伸べ、彼を抱きしめました。「私は、あなたが幸せであることを願っています。また、私たちが再び会える日を楽しみにしています」と言いました。


メルロは、ジェームズを見送りながら、彼が幸せであることを心から願いました。



※1

ある朝、街中をゆっくりとしたペースで走るメルロ。彼は悩みから解放されたかのように、軽やかな足取りで駆け回っていた。


すると、彼が通りかかる人々は皆笑顔で彼を迎え入れ、挨拶してくれた。メルロもその挨拶にこたえ、一人ひとりに心からの笑顔で応えた。


彼は今まで悩んでいたことがどこか消え失せたようで、喜びをかみしめているようだった。彼の心の中には、新たな可能性が広がっているように感じられた。



フレデリカはメルロを追いかけながら息を切らしていた。やっと追いついたと思った矢先、メルロが立ち止まると、フレデリカは慌てて近づいた。


「メルロ、待って!」


しかし、フレデリカは言いたいことを言えず、頬を赤く染めて立ち尽くしてしまった。


「どうしたんだい?フレデリカさん。そんなに急いで追いかけてきた理由はあるのかい?」と、メルロが優しく訊いた。


フレデリカは恥ずかしそうに目を逸らし、「い、いえ、何でもないわ。ただ、あなたがいなくなる前に、ちょっと……」と、言葉を詰まらせた。


「そうか、何か用事があったのか。それなら、話してくれても構わないよ」と、メルロが微笑んで言うと、フレデリカは小さくため息をついた。



フレデリカは、メルロのズボンのポケットを指さしながら、怒りをこめて言った。


「メルロ、ズボンのポケットにパンを入れるのはやめなさい!」

※1:このシーンのBGMは Rocky theme song をイメージしてます。

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