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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
21章 エミリア襲来
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勝利者の余裕

ヨハンと仲間たちはエミリアに質問をぶつけた。


「ユーは何しにメルロにちょかいを?」


エミリアは微笑みながら言った。


「最初は、ただのいたずら心だったんだけど。でもこの人ワタシの大事な認識阻害ヒミツをやぶったの!。……だから責任とってもらおうと思ってるの。これからもよろしくね♪。」


ヨハン達は口を半開きにしてメルロを見た。


「……メルロ。お前、やっぱヤリ●ィーンだろ?。」


「チョツ!?、皆!?誤解だよ!?何を想像してるのか分からないけど、自分はなんかした記憶はないよ!?」


メルロは怒りを押し殺しながらエミリアを見つめました。


「……お前の遊び道具にされる気はない。自分はお前の遊びを終わらせるつもりだ。」


エミリアは少し驚いたような表情を浮かべたが、その後に微笑みを取り戻した。


「それなら楽しみにしてるよ。でも今日はワタシの勝ち。今日の遊びはこれからが本番だからね♪。」


そしてメルロに体を預けながらメルロの尻を触る。


「……いつでも挑戦していいからね?。ずっと待ってる♪。」


「……クッソ!」


メルロは悔しさのあまり悪態を付いた。


「今日はまず、皆でこの場を楽しみましょう。では飲み物とおつまみ注文しましょ♪。」


ヨハンは目の前の給仕エミリアではなく、別の給仕に注文を頼むことにした。


「すみません、注文をお願いしてもいいですか?」


ヨハンは近くを通りかかった給仕に声をかけた。


「もちろんです。何をご注文されますか?」


給仕は親切に応じた。


     ◇


大分酔いが回った頃、アンナ、クララ、エレナの3人がやってきた。


3人はいつもの顔ぶれが並ぶテーブルを見つけ、テーブルに近づいて話しかけようとしたところで気が付いた。


先週からメルロにちょっかいを出している給仕が、今日もまたメルロに抱き着きながら一緒に酒を飲んでいた。


「……は?。」


「……な、なななな……。」


「一体、どういう状況?。」


3人は男達に話しかけた。


その問いかけにヨハンが応じた。


「ああ、今日の追いかけっ子はもう、勝敗がついたんだ。紹介しよう。先週から見かける給仕さんはエミリアさんというんだ。」


アンナ、クララ、エレナは驚いた表情でエミリアを見つめました。


「なるほど、エミリアさんなのね。彼女とメルロはどういう関係なの?」


アンナが興味津々で尋ねました。


ヨハンは少し戸惑いながら答えました。


「正直言って、よく分からないんだ。エミリアさんはメルロがエミリアさんのヒミツのナニカを破った事で興味を持ったらしい。」


クララは声を振るわせて言った。


「も、もももももももしかして、メルロさんも、エミリアさんにき、興味を持ってるの?。」


エレナも興味ありげに二人の様子を見ながら言った。


「……本当だったらうれしい状況の筈なのに、メルロが死んだ顔してるのが不思議だわ。」


メルロは必死の形相でクララに自分の心境を説明する。


「……クララさん。違いますよ!?……今日は完膚なきまでにやられたので黙ってやり過ごそうとしてるだけです!。」


「ええーーひどい!。そんな事言われたら別れがつらくなりそう!。今日はもう朝までずっといる~~♪。」


エミリアは酔っ払いながらメルロに抱き着いて言った。


尋常ではない力の強さにメルロは弱気になり、メイド3人に助けを求める視線を送る。


「な……なんだかこわい……。」


「……それじゃあ、皆さん。彼をお借りしますね♪。」


エミリアがそう言った瞬間、エミリアとメルロは椅子毎床に沈んで消えた。そして店内にはエミリアの笑い声が響いていた。


「(´∀`オッホホホホホホ…。」


「!?ま、また…」


「!?き、消えた…」


「……あーー、はい。分りました。あしたの朝、帰ってくるパターンね。」


エレナはそう呟いた。


「もう、そう言うものなのかな?。」


ヨハンはエレナに尋ねた。


「そういうもんでしょうね……。あ、給仕さん。注文いいですか?」


エレナは落ち着い様子で飲み物を注文した。


アンナは呆然とするクララを気の毒そうに見つめた。

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