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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
21章 エミリア襲来
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捕食者

暫くしてエミリアはミッシェルに不満を漏らした。


エミリア「…ねえ、ターゲットは近くにいるんじゃなかったの?」


ミッシェル「…あれ?…なに?まだ出会わない?…おかしいな…もうその近くにいるはずなんだけど。」


エミリア「あああもうやだ!あれからもう30分も探してるのよ?やだ!もう!疲れた!」


ミッシェル「…いやまだ30分程度だし、単純にガイドに沿って歩いてるだけだよね?。」


エミリアは服が汚れるのも構わず地べたに寝転がり駄々をこねた。


エミリア「…あーー!もう!こんなに人が多いとどこにターゲットがいるのかわからないよ!?」


ミッシェル「コラコラ、そんなところで『認識阻害』を使わないの…。」


エミリア「ん?おや?」


ミッシェル「…おや。どうした?」


エミリア「『認識阻害』を使っているのに全く通じていない人がいる。」


ミッシェル「…なんだってぇ!?」


エミリア「…今、目の前を通り過ぎた。ねえ!そこの君!」


エミリアは続けて声をかけた。


エミリア「ねえってば!!おーい!そこの君!君だよ!」


声をかけた男性は全く振り向こうとしない。ワザとだ。


エミリア「ねえ!!聞こえてるんでしょ!?ねえってばー!!」


エミリアは段々イライラしてきた。


ミッシェル「エミリア!その男性だ!そいつがターゲットだ。」


その言葉を受け、エミリアは本気を出す事に決めた。


エミリア「…ホウ。…いい度胸してるじゃない。」


そう言って彼女の十八番である『空間転移』を使った。


そして、ターゲットの真横で逆さに転移して声を掛けた。


エミリア「ねえ、君、見えてるんでしょ?」


ターゲットは体を震わせ叫び声をあげて駆け出した。


「!?うわあああああぁぁぁぁぁぁあああああ!」


エミリア「…んーん。いい叫び声だわ♪」


ミッシェル「…あーあ。かわいそうに。」


エミリアはターゲットを更なる恐怖に陥れる為、仰向けになり四つん這いで相手を追いかけた。


エミリア「アッハハハハハハハハ…!」


ミッシェル「あ~あ~あ~あ~もうはしゃいじゃって…少し離れた相手には『認識阻害』が通用しないんだからね?分かってる?」


エミリア「分かってます!」


エミリアはターゲットを捕らえた瞬間、近くにある誰もいない小屋へ一緒に『空間転移』した。


ターゲットは恐怖のあまり気絶していた。


ミッシェル「かわいそうに。そこまでする必要ありましたかね?。」


エミリア「ミッシェル。このターゲット面白い!。さっき『空間転移』しようとした時、とっさに座標を()()()()()()()!」


ミッシェル「え!?いやいやまさかそんな!?。この世界にそんな事をできる人物なんているはずがないよ?。」


エミリア「そうだけど、でも、実際にやろうとしたんだよこの人。まあ、私がそれに気が付いて修正を掛けたんだけど。…他にも何か秘密がありそう。」


ミッシェル「…楽しそうだね~。」


エミリア「…ふむふむ…私この人気に入っちゃった!今日は時間がないからパパっと済ましちゃうけど、今後も顔出しに来ようかな♪」


ミッシェル「あら~。ご愁傷様。」


エミリア「と言うわけでここからオトナの時間です。アールの時間です。さっ、お邪魔虫は退散してください!。」


ミッシェル「…少しは手加減するんだよー」


こうしてエミリアと言う名の捕食者プレデターは獲物を心ゆくまで楽しんだ。

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