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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
21章 エミリア襲来
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出会いの日

フレデリカはメルロを見送った後、ソフィアとリリアンに声をかけた。


「私達も気分転換に街にでてカフェにでもいきましょうか?そこで今後の事を話し合うもよしですし。」


ソフィアとリリアンはフレデリカの提案に興味津々で頷いた。


ソフィアは笑顔で言った。


「それは素晴らしいアイデアです。街に出てリラックスしながら話し合うのは良いです。何か特定の場所やカフェをお考えですか?」


リリアンも賛同しながら言った。


「確かに、少し気分転換できるといいですね。お店に行く前に街を散策してみるのもいいかもしれません。」


フレデリカは考え込んだ後、一つのカフェを思い浮かべた。


「実は最近、街の端にあるカフェが評判になっているんです。手作りのお菓子や美味しいコーヒーが楽しめるそうです。お二人とも、どう思いますか?」


ソフィアとリリアンは頷いた。


「それは素晴らしい選択です!そのカフェに行きましょう!」


3人はメルロの安全を祈りながら、街に繰り出すために準備を整えました。


リリアンは地図を手に取り、カフェの場所を確認した。


そして、彼女たちはメルロの安全を心配しながらも、街を楽しむことに決めた。


      ◇


メルロは街の牧師ジェームズのところに顔を出した。


ジェームズは温和な笑顔でメルロを迎え入れた。


「メルロさん、お久しぶりですね。どうしましたか?」とジェームズが尋ねた。


メルロは少し緊張しながら、フレデリカ達からの警告についてジェームズに話した。


メルロは彼に助言を求めた。


ジェームズはメルロの話を真剣に聞き、少し考え込んだ後に言葉を返した。


「メルロさん、あなたが心配していることは重要なことです。私も最近、町で怪しい動きを感じています。私たちは人々の安全を守るために行動しなければならない。」


彼はメルロの肩を軽くたたきながら


「私は君たちの家の人たちと協力して、この問題を解決する方法を見つけよう。まずは街の警備員や各地区のリーダーたちと連携し、情報を共有することから始めよう。」


と提案した。


メルロはジェームズの言葉に安心し、感謝の気持ちでいっぱいになった。


彼は協力することに同意し、ジェームズと共に町の安全のために行動することを決めた。


2人は話し合いながら、具体的な計画を練った。


ジェームズは街の各地区のリーダーたちとの連絡役となり、メルロは家の人達と情報を共有し、状況を把握する役割を担うことになった。


決意を新たにしたメルロは、ジェームズと共に町の安全に向けて行動するため、力強く牧師の家を後にした。


メルロとは歩き進んでいる最中、不審な人物と遭遇した。


その人物は女性だった。


何かをわめいて道のど真ん中でゴロゴロと寝転がっていた。


「…あーー!もう!こんなに人が多いとどこにターゲットがいるのかわからないよ!?」


なんとか聞き取れた内容では誰かを探しているようだった。


なによりおかしいと感じたのはその周囲の人の反応だった。


その不審人物にまったく気が付いている様子が見られなかった。


そして、周囲の人達と道のど真ん中で寝転がる不審な人物は、絶妙なタイミングで接触が避けられていた。


どう考えても周囲の人達には、その不審人物が認識されているようには見えなかった。


これはあまりにも危険すぎる。


そう感じ取ったメルロは周囲の人達と同様に気が付いていない振りをしてその場を通り過ぎようとした。


「…ん?…おや?…ねえ、そこの君…」


と不審人物の声が後ろから聞こえてきた。


メルロは自分に話しかけられているようにも思えたが、ここで振り返ると相手にも自分が明確に認識されるのではないかと危惧し、気が付かないふりを続けて急ぎこの場を去ろうと心に決めた。


「…ねえってば……おーい…そこの君………君だよ………ねえ…………聞こえてるんでしょ?…………ねえってば…………」


声は段々遠ざかっていた。


よし、このまま距離を広げよう。


そう考えた時だった。


至近距離でほぼ真横から話しかけられた。


「ねえ、君、見えてるんでしょ?」


視界の端で話しかけてきた人物は先ほどの不審者だった。しかも逆さだった。


「!?うわあああああぁぁぁぁぁぁあああああ!」


メルロは叫び声をあげて駆け出した。


走りながら振り返ると視界の所々で四つん這いになって追いかけてくる何かを目にした。


しかもそれは仰向けで異様な速さだった。


そして周囲の人間は誰も気が付いている様子はなかった。


「アッハハハハハハハハ…!」


何かの笑い声が周囲に木霊した。


メルロは前を向いて必死にナニカから逃げていた。


次の瞬間、目の前が真っ黒になり、意識を失った。


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