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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
3章 頼もしい女主人
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我が家の伝統

メルロは父さん(猫)を抱き上げ、ハンスに向かって「ハンスさん、これが僕の大事な相棒、父さんっていうんです。」と自己紹介しました。


するとハンスは疑問を口にしました。「父さんって猫だろう?」


3人のメイドたちは少し困った様子で、「はい、メルロ様は猫を父さんって呼んでいるんです」と素知らぬふりで答えました。



メルロ:「でも、皆さんが「父さん」って名前を推していたし、僕はあまり猫の名前を知らないから、それに従っただけだよ。」


アンナ:「そうだけど、でも本当は違う名前にするべきだったかもしれないわね。」


クララ:「あの時は、いつも楽しく遊んでいたあの方のことを思い出して、それで名前を決めようと思ったのよ。」(大嘘)


メルロ:(あの方って?)


エレナ:「それに、メルロさんが気に入ってくれたみたいだし、それで良かったと思います。」


メルロ:「父さんはいい名前だと思うよ。」



ハンス:「フレデリカも昔、目に付いた動物に変な名前をつける癖があったようだな。これはこの屋敷の伝統なのかな。」


アンナ:「ああ、そうですね。私たちも何度か犬や猫に変な名前をつけてしまったことがあります。」(嘘)


クララ:「私たちが思いついた名前が、あまりにも変わっているとフレデリカ様に怒られることもあります。」(大嘘)


フレデリカ:(そんなことあったっけ?)


エレナ:「でも、時々フレデリカ様が付けた名前が、私たちにも不思議で笑ってしまうような名前だったりするんですよ。」(本当)


ハンスの言葉に、3人のメイドは安堵したような表情を浮かべている。


「エレナ、そんなに私の名前のセンスが悪いというのかしら?」とフレデリカがやや不機嫌そうに言いました。


「いえ、そんなつもりはなかったです!ただ、可愛らしくて面白い名前が多かったなと思っていたのです」とエレナが慌てて説明しました。


「ふうん、そういうことね。でも、私のセンスは悪くないわよ。たとえば、父さん(猫)という名前も、私にとってはとても愛らしい名前なのよ」とフレデリカが微笑みました。


「でも、それは確かに不思議な名前ばかりだったわ」とアンナが言い、クララも「ええ、確かに」と同意します。


フレデリカは頬を膨らませ、「私が名付けた動物の名前は、とてもかわいいと思うんだけどな。例えば、以前屋敷にいた白いウサギの名前は『ムンムン』だったわ。あと、あの小さなハムスターの名前は『プーヤン』だったりするのよ」と言います。


メルロは聞き入って、「ムンムン、プーヤン!」と感心します。


他のメイド達もニコニコしながら、フレデリカが付けた名前を思い出しています。


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