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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
20章 必殺!?仕置人
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オシオキ①

「えーーと、私とフレデリカもなの?」アンナは自分達もお仕置の対象なのか気になった。


「え!?な、何!?、ちょっちょっちょっちょっちょっちょっちょっと待って。私も?私やアンナもなの?何で?、ねぇ何で?、分からないわ!?」


フレデリカは自分やアンナもお仕置の対象となっているのか、確認の為に慌てて尋ねた。


心の奥底で「貴方たちは違いますよ。」という一言を期待していた。


「………わからないのであれば、まず、だまっていただきたい。…」


  アンナ「!!……………」

フレデリカ「!?……………」


異様な迫力に二匹のスケ共は黙ってしまった。


「………心配しなくても後で説明してあげますよ。お仕置の前にね?…」


自分達もお仕置の対象であると確定した瞬間だった。


「…クララがゲロってしまうだなんて…クララは私に忠誠を誓ってくれた大事な魔王軍幹部(同胞)!…そのクララに貴方はに何をしたの!?…事と次第によっては許さない!!」


エレナは今度は「自分に正義あり」と言いたげな言い分で『メルロの姿をした誰か』を非難した。


  アンナ「!!…そ、そうだよ!女の子に何したのよ!?」

フレデリカ「そ、そう!!貴方、何したの!白状なさ」


「シーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」『メルロの姿をした誰か』は二匹のスケ共に最後まで言わせなかった。


  アンナ「…………………………」

フレデリカ「…………………………」


「立ったままの腰抜けはだまってなさい。」『メルロの姿をした誰か』は二匹のスケ共を煽った。


  アンナ「…な!!………コイツ!………………」

フレデリカ「…!……やってやろうじゃない!………ア、アレ…アレ!?…アレアレアレアレ?」


  アンナ「…え!、なんで?体が動かない!?………」


「ようやく気付きました?、先ほどのハネです、羽。貴方たちの影に刺さってるでしょ?『影縫い』っていいます。すごいでしょ?魔法みたいですよね?、もうちょっとしたら動けるようになりますから、そこで静かにしていてくださいね?」


『メルロの姿をした誰か』は種明かしをしたが、説明されても二匹のスケ共にはサッパリだった。


そして意図的に仕掛けられていた事にゾッとした。


「クララさんには危害を加えてませんよ?、まあ、脅しはしましたけどね。」『メルロの姿をした誰か』が説明した。


「…本当に!?」エレナは疑いの眼差しで睨む。


「ふむ、信じられませんか?、わかりました。その時の様子をお話ししましょう。」


####### 以下、回想シーン #######


「クララさ~ん!」


「?、あ、メルロさん」クララは屋敷の外で掛けよってくるメルロの姿を確認して微笑みながら手を振った。


「?、今日はなんだかテンションが高いです…うわ?酒くさ!?」


クララはメルロがかなり酔っぱらっている事に気付いた。


「…どこ行ってたんですか?、トウサン(猫)、もうすぐ子猫を生みそうだったんですよ?エレナがトウサン(猫)の出産準備をしてくれだんですよ?」クララは心配しながらメルロにトウサン(猫)現状を報告した。


メルロは目を見開いて言った。


「おお、それはそれは、エレナさんには感謝しきりです。エレナさんに気持ちを伝えたいのですが、どこにいますかね?」とメルロはクララに尋ねた。


「…教えてもいいんですけど、…ダメです!ちゃんと酔いを醒ましてからにしてください!」クララはプンプン怒った素振りで、まずはメルロに酔いを醒ますように言った。


「あらら、そうですか。」メルロは落胆した様子を見せた。しかしすぐに立ち直ってクララに言った。


「……クララさん、僕を信じて目を瞑っていただけますか!?」メルロは酒臭かったが、真摯な態度でクララに懇願した。


「??…えっと、…は、はい。」クララは不安を覚えながらも言われた通りに目を瞑った。


ガサゴソ、ガサゴソ、何かの物音がする。


クララ「???」


そしてメルロに両肩を掴まれる。


クララ(???え?、このシチュエーションは、…ま、まさか…接吻?…ちゃんとした接吻ってどんなのだろう。)


クララは突然の事に青ざめながらも、少し期待してしまった。


その直後だった。


クララは掴まれた両肩に力を加えられ、まるで人間コマの様にグルグル回された。


「うわあああああぁぁぁぁああぁぁあああああ!?」


ようやく止まった。そして気が付いた。


クララは即席で作られた十字架に括りつけられていた。

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