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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
20章 必殺!?仕置人
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鬼気迫る壁ドン

アンナとフレデリカは突然のエレナの行動に驚いて唖然としていた。


「あんるぇえ?、どぅこいっちゃうんですかぁ?ムフフフフ?」


メルロはエレナを後を足早に歩いて追いかけた。


アンナ「うわ!?…なに!?」


フレデリカ「え!?…お酒臭い!!」


アンナとフレデリカはすれ違いざまに嗅いだメルロの体臭から相当酔っぱらっている事に気が付いた。


「まってくださいよぉ!エレナすあぁん。」後ろから追いかけてくるメルロを無視してエレナはひたすら早歩きで逃げようとしていた。


「ねえぇ?聞いてるんですよねぇ?エ・レ・ナ・すあぁん。」メルロは全くめげずに話しかけてくる。最後はオペラっぽかった。


「…なに?…私、忙しいんだけど!?」エレナは足早に逃げながら振り向かずに言った。その額には汗がにじんでいた。


「ちょおっと私とお話ししましょうよん♪」メルロは涼しい顔で追いかけて話した。


「…だからなに?…私、忙しいって言ったでしょ!?」エレナは速度を落とさず逃げながら振り向かずに言った。


「ええ?でもぅ?ただ歩いているだけじゃないですかあん?♪」とメルロ大げさな身振りでエレナに問いかけた。


「…忙しいものは忙しいの?、放っておいてくれる!?」エレナは汗をぬぐいながらひたすら早歩きで逃げる。


「じゃあそのままでいいですぅ。私の話を聞いてくださいイ?、実はクララさんとの関係になやんでたんですよね?、クララさんとの関係をもう一歩前に進める事ができないくあ?って」とメルロ所々おかしな発音で早歩きのまま続けた。


「…あらそお!?…案外、お似合いかもね?クララとお幸せに!じゃあ!」と歩みを止めずに早々と話を終わらせようとするエレナ。


「んもうっ、つれないなぁ?ここからなんですよぉん?。クララさんとの関係を進める為に恋愛小説とかにも手を出して男女のクワンケイ(関係)というものをベンキョウしてたんですぅ。」とメルロも歩みを止めない。


「…ほう…それは…ようござんした!?」そう言ってエレナは屋敷の周りをちょうど一周したところで速度を上げた。


「あん!待ってくだすわいよん?こっからなんですってバン?」メルロは気色の悪い笑顔で女の子走りでもしているかのような腕振りでクネクネしながらエレナのスピードに食らいつく。


「で、ですね?ある時、出会ったんです!ある一冊のホンにぃ!」


(クッ!何てやつなの?汗一つかかずピッタリ付いてきて左右に蛇行する余裕さえ見せつけてくる!なんなの、一体何なの!?)


エレナはほとんど駆け足に近い状態で逃げたが全く引き離せない。


メルロは口笛を吹いた。曲はゴットフ●ーザーとみんな●かよしの主題歌だった。まるで暴走族気取りだ。※1


しかし、今、メルロがいる世界にそれらは存在しない。


よってエレナは何の真似なのかサッパリ分からない。


エレナは得体のしれない迫力に泣きそうだった。


「でねぇ?でねぇ!?ジブンある時、気付いちゃったんですよん?、そのホンの中に暗号が隠されているの?…その暗号を解くと…ちょっとエッチなホンにトランスフ●ーム!!、ギガゴゴ!!」とメルロは最後にロボットダンスを織り交ぜる余裕さえも見せ付けてくる。


「!…へ、へえ!ふ、不思議な事もあるものね!?…ハア!ハア!」


「もう!気になって気になって片っ端から調べちゃいましたよん♪、とあるアイテムを全部揃えると、更にカゲキにトランスフ●ーム!!どぅるるどぅでん!!」と、メルロは最後にアイススケーターのように回転してイナバ●アーを極める余裕を見せつける。


エレナが疲労でフラフラになり、屋敷の壁に手をついて言った。


「ハア!ハア!ハア!それはようございました!…さぞ、うれしかったでしょう…ハア!ハア!…で、私となんの関係が」


ダアァン!!


メルロは両手でエレナの顔を挟むように壁ドンをした。


「はああぁぁ」


「ウッ!?酒くさ!?」エレナは驚き、鼻をつまんで呟いた。


「マビノギオン偽典…あなたですよね?、あのホンを書いたの?、ね?『ぷるみえ~る』先生?」


メルロの目は見開いていた。口元は笑っていた。


エレナはずるずるとその場に座り込んだ。


その間もメルロはエレナを見つめ続けた。


「…い、いいいい一体何の根拠で?そんな事を?……」エレナは動揺して言った。


「アッハッハハハハ!!、いい答えですよぉ。そうこなくっちゃ!…あなたの()()がぜぇんぶ話してくれましたよぉ!?」


そう言ってメルロは横を向く。


「え?、そ、()()?…………!!!」


エレナはそう言ってメルロの視線の先を追って驚愕した。


「ご、ごめんなさい先生エレナ、ひいぃぃぃん!」


そこには即席で作られたであろう十字架に縛り付けられたクララがいた。

※1

 ここから数行は

 以下の曲や音ででメルロの気分を味わう事ができるかも知れません。


 ゴットフ●ーザー

  https://www.youtube.com/watch?v=t1hTkfJKYgY

  

 みんななかよし

  https://www.youtube.com/watch?v=l5EYhnPivhM

  

 ギガゴゴ

  https://www.youtube.com/watch?v=z6PDMxSV-bM

  

 どぅるるどぅでん!!

  https://www.youtube.com/watch?v=nQSYp5by4kM

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