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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
18章 厄災の血筋(カラミティブラッド)
144/315

エミリアの特異な能力

※1

ここでのBGMは以下をお試しください。エミリアの痛快な様子をご堪能できるかも知れません。


西部警察 オープニングテーマ

 https://www.youtube.com/watch?v=uzU2BQkAJh4

ソフィアは続けた。


「男性に対するエミリアのつまみ食いは国内のみならず、国外でも行われました。ある小国の王子がつまみ食いされたのです。」


フレデリカ・ベアトリス「!…………!…!!…」


フレデリカとベアトリスは脳内に落雷が落ちた。


ソフィアは二人の反応を見て、彼女たちにとっての衝撃的な事実を受け止める時間を与えた。


しばらくの間、静寂が部屋に広がった。


フレデリカとベアトリスは深い考えに耽り、エミリアの行動について理解しようと必死になっていた。


しかし、ソフィアは続けて、無慈悲に更なる衝撃的な事実を二人に告げる。


※1

「その小国は国の汚名を晴らす為、国家総動員でエミリアを追跡しました。エミリアは、この時、弓矢と大砲の砲弾が飛び交う中、彼女は無傷で完璧に逃げおうせていたのです。」


フレデリカ・ベアトリス「!!…!…!!…………」


二人の脳内を再び落雷が襲う。


エミリアが無傷で逃げ延びることができたという事実は、彼女の驚異的な能力を示していた。


ソフィアは両手で頭を抱え上を見上げて続けた。


「この時も事前に予告状が出されてました!。『今夜、あなたの子ダ●をいただきにまいります。』と!。」


フレデリカ・ベアトリス「それ!いったい!どこの怪盗ル●ン!?」


しばらくして

「…エ、エミリアは、人間の限界を超えた力を持っているのかも知れないわ…」と、フレデリカがつぶやいた。


ベアトリスも同じく驚きを隠せなかった。


「…か、彼女の能力はまさに超人的と言っていいわね。…ど、どうしてそんな力を持っているのかしら?」とベアトリスが疑問を投げかけた。


ソフィアは重い口を開いた。


「それは、彼女に志を共にする仲間がいたからです。」


フレデリカとベアトリスは、もう、ソフィアの言葉に成すすべがなかった。


彼女が言及している「仲間」とは一体誰なのか、彼らの関与がエミリアの超人的な力につながっているのか、状況はますます複雑になっていく。


フレデリカは続けた。


「な、仲間とは、ぐ、具体的に誰のことを指しているのですか?」


「一人はエミリアが大学の論文をつまみ食いしていた時に出会った教授です。エミリアと一緒に『普通では手に入らないものを手にする事ができた』というあの教授の事です。」


ソフィアは続けました。


「その教授は、科学的な研究を行っていて、人間の限界を超えた能力について興味を持っていました。彼女はエミリアの特異な能力に注目し、彼女を研究対象としました。そして、彼女に特殊なトレーニングや実験を行い、その結果、彼女の能力がさらに進化していったのです。」


フレデリカとベアトリスは驚いた。本日もう何度目なのか。彼女達は足元が歪んでみえた。


彼女らはこの状況の深刻さと危険性を理解していた。


フレデリカはフラフラになりながら尋ねた。


「エミリアの注目するべき特異な能力って、い、一体何!?」


ソフィアは無駄なく回答した。


「特異な能力、それこそが『つまみ食い』なんです。」


フレデリカとベアトリスは言葉に詰まった。


エミリアの特異な能力が「つまみ食い」であることを知り、ますます混乱した。


ソフィアは続けました。


「論文のつまみ食いを楽しんでいたという事を思い出してください。論文のつまみ食いとは、論文の中にある自分に必要な基礎だけを抜き出す事です。」


「そして、彼女は他の論文からつまみ食いしたものを掛け合わせて新しい何かを生み出す事に喜びを感じてました。」


「これを応用して他の分野でも基礎と基礎を掛け合わせて新しいものを生み出す、その嗅覚に長けていたのです。」


「その能力は驚異的であり、彼女の思考回路や知識の結びつき方が通常の人間とは異なるものだったのです。」


「その結果、彼女は一見関連性のない領域をつなぎ合わせ、新たな知見や解決策を生み出すことができました。」


「この能力は、彼女がどんな分野においても多角的な視点で問題を解決し、新たな可能性を切り拓くことを可能にしました。」


フレデリカとベアトリスはもう、言葉もなく唖然とするばかりだった。


しかし、フレデリカが動き出した。


「………ええ?……ちょっと待って?…今、更に重要な事を口にしてなかった!?」


「…え?、な、何、何なの?」と狼狽するフレデリカに声をかけるベアトリス。


フレデリカは混乱した表情でベアトリスに向き直りながら言いった。


「ソフィア、先ほど言っていた『教授』について『彼女』って言わなかった!?なんで女性だって知ってるの!?それについて何か知ってるの!?」


フレデリカの指摘により、ベアトリスも驚きを隠せなくなった。


彼女たちは先ほどの会話で、教授が女性であることに言及されていなかったにも関わらず、ソフィアは『彼女』と言った事に気づいた。


ベアトリスは戸惑いながらも考えを巡らせ、ソフィアに尋ねた。


「確かに、先ほどの会話で教授が女性だと言われてなかった。なのにどうして『彼女』なの?。ソフィア、なぜそのことを知っているの?」


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