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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
17章 タイフーン
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嵐 後編

マクシムは帰り支度をすると言いながら未だにメルロにちょっかいを出していた。


「…メルロ君。さあ、このペンを握って、ここにサインするんだ。」とメルロの手にペンを握らせ、何かの紙にサインさせようとするマクシム。


「ここにサインをするんですね?…サインってなんですか?」とメルロは疑いを知らない。


「…何?やり方がわからない?心配するな簡単だからw」とメルロの手を握り、何かの紙にサインさせようとする悪魔マクシム


「お、お父様!?、お辞めください!メルロさんに一体何をさせようというのです?。」とソフィアは紙を奪う。


「そ、そうです。お辞めください!?」リリアンはペンを奪う。


「何をするのだ!?、今、いい処だったのに!?それでも我が娘か?」と自分の娘の行動を非難するマクシム。


「!?け、けけけけ結婚届じゃないですか!?」と紙をみて驚愕するソフィア。


ベアトリス「結!?」


フレデリカ「婚!?」


 リリアン「届!?」


「……メルロ君。隙をみてバンバンいけ!バンバン!」と隙をついてメルロに耳打ちするマクシム。


「いいい、行っていいんですか!?」とメルロは鼻息を荒くする。


「そうだとも!、バンバンいけ!バンバン!」とメルロをその気にさせようとするマクシム。


「そこ!?させませんよ!!!」鬼の形相で怒るフレデリカ。


「…メルロ君。迷わず行けよ 行けばわかるさ」とメルロにイ●キの詩を送ってそそのかすマクシム。


「!いいんですね?行っても?」とメルロは目を見開いて喜びの表情を作る。


「メルロ!、ダメよ!、その人のいう事を聞いちゃダメ!」とメルロにも怒るフレデリカ。


「メルロ君、君の()()は何という名なのかね?」とマクシムは視線を落とす。


「は、はい。トウサンジュニアと言います。」と少しだけ恥じらいながらハッキリ名前を言うメルロ。


「いい名前じゃないか!恥じることはない。私の()()はレオだ。初顔合わせだな。コンニチワ。」両手を頭の後ろに回して肉体を強調するマクシム。


「!カッコイイ…!。コンニチワ。」とメルロもマクシムを真似てポーズを取る。


「二人共!?うら若き女性達の前で一体、ナニヲしているの!?」フレデリカは目を血走らせながら言った。


「?、なにって男同士の挨拶ですよ、フレデリカ様。アイサツは大事だ。」と不思議そうに目線をフレデリカに送るマクシム。


「?、そうですよ。アイサツは大事です。」とメルロもマクシムを真似て不思議そうに目線をフレデリカに送る。


「クッ!…コンノッ!…今すぐその|息子たちを切り落としてくれようかしら?…こういうの、東洋では三途の川に流すとか言ったかしら!?」顔に影を落として鋭い視線を送るフレデリカ。


「なんと息子たち(サンズ)三途(サンズ)を掛けたのですかな?、フレデリカ様。子供たちは笑ってくれると思いますが、…我々には少々物足りません。」と困惑した顔をフレデリカに向けるマクシム。


「フウ…、残念です。ご主人様。」とメルロも心底残念そうな顔をフレデリカに向ける。


※1

「ヽ(`Д´#)ノハーーーーーーチーーーーーー!!!」と大きな声で叫んだフレデリカ。


すると回転しながら窓から何かが飛び込んでくる。


それに手を伸ばして当然であるかのように迷わず空中で掴むフレデリカ。


握られたのは剣だった。


柄を握り刀身をチラつかせるフレデリカ。なにそれカッコいい!


そのまま怒りのオーラを立ち上らせメルロとマクシムに近づくフレデリカ。完全にヤル気だ!


リリアンとソフィアは手早くテーブルやソファをどかす。


「お、お、落ち着いてフレデリカ!マクシム様はもう帰るから!」ベアトリスは蒼くなって目が座っているかつての同級生を止めようとする。


「おっと、これは失礼、長居をしてしまった。ではフレデリカ様、また機会があればお会いしましょう。」と少し慌てるマクシム。


「ソフィア!ポンポンいけよ!」と自分の娘に手を振るマクシム


「リリアン!君もだ!メルロ君とポンポンいけ!」とリリアンにも焚きつけるマクシム。


「ふえええ?、わ、私もですか?」と動揺するリリアン。


最後にマクシムは娘に向かって言った。


「ソフィア!我々が『カラミティブラッド』と呼ばれている事を忘れるな!」


「!そ、それが今、関係あるんですか!?」ソフィアが心配そうに尋ねた。


本店(教会本部)にお前とメルロ君の仲が知れ渡ってしまった。お前たちの仲に進展があるかどうかは関係がない。ヤツはこの情報を既に耳にしているだろう。そして、ヤツはこの国に帰ってきた!…そういう事だ。」


「!そ、そんな!?」ソフィアは驚き、震える。


「メルロ君が危ない!それはよく心に留めてけ!」そう言ってフレデリカの屋敷に吹き荒れた嵐は去っていった。


※1

ここでのBGMは以下の中から好きなものをお試しください。


1.鴉-KARAS- OST 02 - 鴉 顕在(冥王誕生編) アバン-2

 https://www.youtube.com/watch?v=ULbtKwB08Qw


2.「三匹が斬る」メインテーマ

 https://www.youtube.com/watch?v=tr3pXYt5vsk


3.服部半蔵 影の軍団メインテーマ

 https://www.youtube.com/watch?v=c_Z0VsW1Wr4


4.西部警察 オープニングテーマ

 https://www.youtube.com/watch?v=uzU2BQkAJh4

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