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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
16章 潜入!聖翼騎士団(ホーリーウィングス)♡
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進まない解読作業

屋敷ではソフィアとリリアンが本に隠されている暗号の解読結果を得る為に何度かメルロに接触しようとしていた。


彼女らは解読作業の続きに興味を持っており、その結果が気になっていた。


しかし、ソフィアとリリアンは畑の拡張作業の補充員としての立場であり、諜報部隊「聖翼騎士団ホーリーウィングス」の一員であることは隠す必要があった。


その為、メルロ本人に気付かれないよう、彼の部屋を覗き見していた。


そして、その様子を更に後ろから目撃していた人物がいた。


それはアンナだった。


アンナはソフィアとリリアンがメルロの部屋を覗いていることに興味を持ち、彼女らが何をしているのか知りたかった。


アンナはエレナにその事を伝えた。


「エレナ、ソフィアとリリアンがメルロの部屋を覗いているのを最近よく見かけるんだけど、なんか知ってる?。」


エレナは驚きつつも、「え、それはまた、なんで?」と質問した。


アンナは少し戸惑いながらも、ソフィアとリリアンがメルロの部屋を覗いている様子を話した。


「メルロも最近、部屋にこもりがちだから気になってはいたけど、それはあくまで普段のメルロを知っている私達の感想なのよね。この屋敷に来たばかりのソフィアとリリアンが、メルロに興味を持つ理由がよくわからなってさ。」


エレナはアンナからの報告に驚きつつも、状況を理解しようとした。


「ソフィアとリリアンがメルロの部屋を覗いている理由は確かに疑問ね」と口にした。


「………まさかと思うけど、一目ぼれじゃないよね。」と心配そうにアンナはいった。


「それはない……って思いたいけど、もし、そうだったらどうしようか?」とエレナはアンナの心配が当たった場合について尋ねた。


「そうだよね。もし、そうだったとしたら、クララどうするんだろう?。」とアンナは自分の同僚がこの事を知った場合の事を考えた。


「…う~ん。あの子(クララ)もよくわかんないよね。皆慣れては来たけど、メルロと話すとき、さも気にしてくださいとばかりにエロいオーラを放ってるから、メルロに対して積極的なアプローチするのかなと思っていたら、そうじゃないもんね。」とエレナはクララのこれまでの行動を思い返した。


「アイツはどうするんだろうね。」とアンナはクララの相手の事を考えた。


「メルロか。あいつはクララを性的な目でしか見てないように思えるけど、アイツもまたクララに積極的に接する事がないのよね。」とエレナはメルロの態度を思い返した。


アンナとエレナはソフィアとリリアンの行動と、それがメルロとクララにどのような影響を与えるのかについて心配していた。


数日後、ソフィアとリリアンは、本に隠された暗号の解読が進まないことに苛立ちを感じていた。


しかし、彼女たちはメルロの解読作業の頼りであり、彼に解読を進めてもらう以外に方法がなかった。


また、彼に解読を進めてもらう事を心待ちにしている事を、本人にも他の人に知られるわけにはいかなかった。


ソフィアとリリアンは諜報部隊「聖翼騎士団ホーリーウィングス」の一員として、蛇喰女スネークイーターの正体を暴くための情報収集を行っていた。


そのため、彼女たちはメルロに近づくことで、蛇喰女に関連する情報が得られる事を期待していた。


しかし、ソフィアとリリアンがメルロに解読の協力を頼むことが明らかになると、彼女らの正体や目的がばれる可能性があった。


そのため、彼女たちは解読の進展についての苛立ちを内に秘めつつ、周囲には普通の従業員として振る舞っていた。


「おヒイ様、暗号解読がなかなか進みませんね」リリアンはメルロの部屋を覗きながらソフィアに尋ねた。


ソフィアはリリアンに答えた。


「そうですね、リリアン。でも私たちにはメルロさん以外に頼るべき手段がありませんから、辛抱するしかありませんよ。彼が解読を進めてくれることを信じましょう。」


リリアンはため息をつきながら言った。


「でも、こんなに時間がかかるなんて思いませんでした。私たちはあの本に隠されている内容を早く知りたいというのに…」


ソフィアは頷きながら言った。


「私も同じ気持ちです。でも、私たちはあの本に隠されている情報が得られるかもしれないという期待を持ちながら、メルロさんの進捗を待つしかありません。」


しかし、メルロはその後も解読作業に取り組む様子が見られず、ソフィアとリリアンのフラストレーションは最高潮に達していた。


「おヒイ様、このままでは状況が進展しません。」リリアンはまたメルロの部屋を覗きながらソフィアに尋ねた。


ソフィアはリリアンの言葉に頷きながら、深いため息をついた。


「確かに、このままでは解読の状況が進展しないかも知れませんね。私たちは情報を得るためにここにいるのに、何も進まないのは本当に困りました。」


二人はしばらく黙ってメルロの部屋を覗き続けていたが、メルロが解読作業に取り組む兆候は見られなかった。


ソフィアは考え込んだ後、決断を下した。


「リリアン、私たちには他の方法を探す必要があります。もう一度メルロに直接話しましょう。ただし、私たちの正体や目的がばれないように注意しなければなりません。」


リリアンもソフィアの提案に同意し、彼女と一緒にメルロに直接話すことを決めた。

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