ソフィアとリリアンの体験レポート
ソフィアが目を覚ました時、目の前にはリリアンとフレデリカの顔があった。
リリアンは心配そうな表情で、フレデリカは安心したような笑顔を浮かべていた。
「ソフィア、大丈夫?心配したわ」とリリアンが同僚の役で話しかけてくる。
そう、リリアンは本来ソフィアの従者だが、フレデリカの前である今はソフィアの同僚としての役割。
フレデリカの屋敷に潜入するにあたり、二人で決めていた。
「ええ、私は大丈夫です。ただ、何が起こったのか、よく覚えていません」とソフィアが答えました。
フレデリカが優しく微笑んで言った。
「心配しないで、ソフィア。あなたとリリアンは納屋の二階で意識を失ってしまっていたのよ。メルロが見つけて助け出したわ。」
ソフィアは頭を抱えながら思い出そうとしました。
「そうか、意識を失ったのですね。でも、なぜ納屋にいたのかしら、思い出せない。」
「確かに、納屋に行く途中で何か変なことがあったような気がします。でも、具体的に何があったのか、まだ思い出せません」とソフィアが言った。
「ソフィア、私たちは夜、厠へ行こうとしてた。そうよね?。」リリアンはソフィアにそう尋ねた。
「え?、…ええ、そうですね。そうでしたわ。」この会話は昨日、メルロの部屋に行く途中で屋敷の誰かに出会った場合に用意した会話の内容だった。
「信じられないかも知れませんけど、その途中で、その私たち、勝手に動くペンに遭遇したんです。!」とリリアンはフレデリカに訴えた。
フレデリカは興味深そうに聞きながら、リリアンの話を聞いていた。
「私たち、そのペンから逃げて食堂に隠れたんです。そしてランプで食堂を照らしたら、大きな女性の姿絵がこちらを見ていたんです。!」とリリアンはフレデリカに必死で訴えた。
そしてリリアンは続けた。
「私たち、混乱して外に逃げ出したんです。その後、屋敷に戻るのが恐ろしくなって、外から厠へ行ったんです。」
そこまでリリアンが説明した内容を聞いていたソフィアはその時の事を思い出して続けた。
「あ、そう、そうですわ!、その後、お屋敷の土地に入る入り口付近に棒が立ってましたの!?」
リリアンはその言葉に頷き、ソフィアの言葉を引き継いだ。
「そうです。その棒が!、遠くから私達を追いかけてきて!怖くなって納屋の二階に逃げ込んだんです!?嘘じゃありません!」
フレデリカは真剣な表情で二人の話を聞きながら、考え込んでいた。
彼女は冷静さを保ちながら何事かを考えているようだった。
「なるほど、ペンが動いたり、食堂で姿絵が現れたり、そして追いかけてきた棒ですか。」とフレデリカが言いました。
ソフィアは頷いてフレデリカに訴えた。
「そうです!。リリアンの言う通りです!。嘘じゃありません!全て本当の事です。信じてください!。」
やがてフレデリカは口を開いた。
「お二人が言っている事については疑ってません。………」そして一息ついてからこう言って頭下げた。
「ごめんなさい。貴方たちにはもっと早く説明するべきでした。」
そして立ち上がり、部屋の外にいるアンナに何事かを伝えていた。
「メルロとエレナに…そう、…ええ、持ってくるように言って貰える?」
そして、部屋に戻って二人にこう語った。
「もし、歩けるようであれば、昨日起こった事について説明します。…よろしいですか?」
ソフィア・リリアン「えッ?」
突然の提案だったが、昨日の事には理由がある。
そう言いたげなフレデリカの言葉に興味をいただいた二人は首を縦に振ってフレデリカの後をついていった。