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ある記憶喪失者の日常  作者: ねぶた
1章 自覚なき勇者
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素直な男

ジョセフはメルロの話を聞いているうちに、驚きと怒りが入り混じった表情を浮かべ始めました。

「おいおい、本当にそんなことを言っていたのか?男たちはどこまで常識が欠落しているんだ?」


ジョセフは次第に興奮を増し、怒りを抑えきれなくなっていきました。

「そんなことを言う奴らは恥を知るべきだ!こんなことで息子の名前を決めるなんて、許しがたい行為だ!」


メルロに向かっても苦言を呈しました。

「お前も言われるがままに名前をつけてはいけない。これは恥ずべき行為だ。」


ジョセフは真剣な表情でメルロを叱り、彼が周囲の人々に与えた誤解を解くよう促しました。メルロは恥じ入り、ジョセフの言葉に耳を傾けました。


******************************************


フレデリカは驚愕した表情から、聞き入っていくうちに我慢していた笑いがこらえきれなくなっていく様子に変わっていきます。

「そんなこと、やったんだ…」と呆然としながらも、メルロが馬鹿正直に謝罪しに来たことがおかしくて、ぐっとこらえているようです。


せっかくジョセフがメルロの為を思って叱った事なのでジョセフの意をくんでここは笑ってはいけないと考えていました。


「でも、トーサンジュニアって…父さんジュニアって…子猫…!」と口元を押さえながら、笑いをこらえるフレデリカ。

しかし、限界を超えそうになり、プルプル震えながら必死に笑いを堪えます。


メルロは謝罪に来た様子で、フレデリカはメルロが本当に謝ってきたことには感心しているようです。


そうとは知らずにメルロは、フレデリカが抑えきれない怒りに満ちているように見えたため、深く反省するのでした。


*****************************************


メルロはジョン、マイク、ヨハン、クラウスに謝罪するため、酒場に向かいました。男たちは、メルロがやってくると、驚いたような表情を浮かべました。


メルロは恥ずかしそうに事の事情を話し始めました。「昨夜の私の行動は、恥ずかしいものであり、皆さんに迷惑をかけました。本当に申し訳ありませんでした。」


ジョンは「いや、いいんだよ。お前さんはいつも楽しませてくれるからな」と笑いながら言いました。


「でも、あまりにも過ぎると周りに迷惑がかかってしまうから、気をつけた方がいいぜ」とヨハンが言いました。


「まあ、お前さんが悪かったわけじゃないからな。それに、子猫の名前は面白かったぜ」とマイクが言いました。


メルロは恥ずかしそうに頭を下げました。「それでも私の行動は許されないものであり、もう二度とこんなことはしないようにします。本当に申し訳ありませんでした。」


他の男たちにも謝罪して回ります。


男は、メルロの謝罪を受け入れました。


しかし、この行為が周囲に噂を広めるきっかけとなってしまいました。


*****************************************


フレデリカが他の貴族の館を訪れたとき、そこでの会話の中で、不名誉な称号が広がっていることを知らされました。


貴族1: 「あら、フレデリカ様、ご無事でしたか?」


フレデリカ: 「はい、道中無事でしたが、何か問題でもありましたか?」


貴族2: 「いえ、それというのも、こちらであるうわさが広まっていると聞いたので…」


フレデリカ: 「うわさ?」


貴族1: 「はい、『トーサンジュニアのあるじ』と呼ばれているそうですが、何かご存知ですか?」


フレデリカ: 「…それは、あの方のあだ名ですね。」


貴族2: 「あだ名?」


フレデリカ: 「はい、いたずら好きで、そのうちにそう呼ばれるようになったようです。でも、それがここまで広がってしまっているとは…」


貴族1: 「あら、そうだったんですか。でも、今のところは特に問題ないですよね?」


フレデリカ: 「はい、そうです。今のところは何も問題ありません。ただ、これ以上広がらないように気をつけたいと思います。」


貴族2: 「それはよかったですね。お気をつけてお帰りください。」


フレデリカ: 「ありがとうございます。またお会いできることを楽しみにしています。」


このように、フレデリカは冷静に対応し、問題はないと伝えました。ただ、心の中では焦り、このあだ名がどのように広まってしまったのかと、心配していたのでした。



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