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1話

私にリンドウィル大帝国の王子である、イベリシス殿下が微笑みながら話しかける


「愛しの聖女リリーよ、どうか私に王宮の庭園へ貴方を連れ出すことを許していただけないでしょうか?」


私はにっこりと笑って返す。


「最近は、虫の幼虫を採集することが生き甲斐なので庭園へのお誘い、嬉しく思いますわ」


私の予想と大きく外れ、イベリシス殿下が微笑みを深めながら、私の手を取る。


「大役を授かることが出来、光栄です。」


やめてくれ……

日々花を愛でていると返した時のような反応をするのは……



普通、幼虫集めてる聖女にときめかないでしょ

どんだけ乙女ゲームの強制力は強いわけ!?


「あまりお時間は取らせません(早く帰らせろ)わ」


微笑みは崩さぬまま、私は心の中で声高に宣言する、


(絶対に私はフラグを全力で回避してやるんだからぁぁあ!!!)



話は遡ること1か月前

15の歳になる女の子は、皆アモネ聖会の聖堂で聖女選定の義を受けることで成人になるとされている。まぁ所謂成人式のようなもので、選定などは名ばかりで、水晶に手をかざすだけの簡単な儀式のことだ。


選定の儀式は名ばかりのものである、その認識が崩れる瞬間に立ち会うとは、当の本人も思ってもいなかった




「この度、愛しの力を持つ聖女として貴殿、リリーをアネモ聖会は認める」


私が手をかざした水晶から、まばゆい白い光を放ちながらそう高らかに宣言され、唖然とした。

え?私が聖女?という驚きも勿論あった…


が、しかし


その瞬間に私は思い出したのだ

あれ……?これ乙女ゲームの冒頭じゃなかった?と。



え?待って?リリー()はだれ?(リリー)?あれ?本当のゆり(リリー)は……?


思い出した情報量と今現在進行形で起きてしまった出来事に、思考回路はショートしたらしく私はそのまま倒れるように意識を手放した……………


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