王都編
ミノラスとステルは長い獣道を超え、王都エデアが
見えてくる場所まで来ていた。
「そろそろだな」
「だねぇ」
ミノラスとステルはは長かった道のりに対してか、大きなため息を一回吐くと、疲れ果てている自分の足にもう一度喝を入れ直して歩き始めた。
〜〜
エデアの国門をくぐると、そこにはまるでたくさんの華やかな店が自分たちを歓迎してくれるような
賑わい方をしている店がいくつもあった。
「やっぱり王都はすごいなぁ!!」
ミノラスは初めてくる大きな街に興奮を隠せないでいた。
一方ステルは隣で店の客呼びに捕まっている。
「にいちゃぁん、うちよってかない?」
「うちのパスタは最高級だよぁ!!」
「ええあぁ。」
戸惑っていたところをミノラスは回収して
王都軍のところへと向かった。
「ありがとうミノラス」
「おうよ!気にすんなって!」
そして10分ほど歩くと王宮へたどり着いた。
ミノラスとステルは王門を開けて階段を登り
バッガス総将が待つ軍議室へと歩いっていった。
〜〜
コンッコンッドアが叩かれる音がなる。
「入ってくれ。」
バッガスはミノラスとステルを迎え入れた。
そして目の前の椅子に座らせて
話を始めた。
「君たちがガルの言っていた青年たちか。」
ガルというのは山の匠のことだ。
「はい、俺がミノラスでこっちはステルです。」
ステルも軽く会釈をする。
「君たちにまずここに来てもらった理由は2つある。
じゃあまず、1つ目からいこうか。
1つ目は歓迎の意を伝えたかったのだよ、ここ最近有望な若手が少ない傾向にあったので君たちのような
人が現れるのを待っていたのだ。」
バッガスは嬉しそうな顔で言っているが、2つ目の理由を話し出すときには真剣な顔へと変わっていた。
「そして大事な2つ目の理由は、君たちの力量を見させてもらおうと思ってね。」
そう告げるとバッガスが構えをとり、剣を抜くと
部屋にあった机や、棚が消えて、異次元空間へと
変わった。
「さぁ、推薦とやらの力を見せてもらおうか。」
バッガスは手招きをするような素振りを見せる。
その動きに呼応するようにミノラスとステルも剣を抜く。
「いくぞ!ステル!」
「あぁ!!」