美味い!
薬草採集を終えた俺は王都に戻っていた。
門での魔力検査は既に行われておらず、人々の出入りは活発なものとなっていた。
冒険者ギルドについた俺は、いつもどおりサーシャさんのところに行き、依頼達成報告をする。
「こんにちは、サーシャさん。これが依頼の薬草です」
「こんにちは、アレスさん。確認をして来ますので少々お待ちを」
そう言ってサーシャさんは受付の奥へと入っていった。
周りを見ると魔物の討伐を終えた冒険者達が飲んだり、パーティーの結成をしたりしていた。
あの人達、朝も飲んでたじゃないか!ちゃんと仕事してるのか?
まぁ、俺に関係ないから別にいいけどね。
あの少年はずっとパーティーの募集をしてるな。
誰も集まらないんだろうな。
いかにも初心者っていう格好してるし、恰幅がいいとはお世辞でも言えないしな。
仲間になっても足手まといになると思うし。
と思ったら、数人の男女が少年のもとに行き一緒に行動し始めたではないですか。
おそらくパーティーが結成されたのだろう。
良かった良かった、お兄さんは君の健闘を祈ってるぜ!
「お待たせしました、アレスさん。薬草は全て依頼されたものだと確認出来たので依頼達成となります。これが報酬です」
「ありがとうございます。それと、魔物の換金をしてほしいんですけど、いいですか?」
「魔物...ですか?もう魔物の討伐が出来るんですか?アレスさん」
「出来ますよ?はい、どうぞ」
そう言って数匹のウルフをアイテムボックスから出した。
「ウルフですか!?冒険者になったばかりなのにスゴイです!え?ウルフに傷がついてませんけど.......どうしたんですか?」
「よく見てください、眉間の辺りに穴が見えるでしょう?」
「あっ、ホントだ。もしかしてアレスさんは魔法が使えるんですか?」
「使えますよ」
「アレスさんは将来高位の冒険者になるかもしれないですね!楽しみです!」
「ははは、楽しみにしておいてください」
「それでは、ウルフの買い取りですが状態がかなり良いので高く売れると思いますよ?」
「では、よろしくお願いします」
「はい、では後ほどお金をお渡ししますので、また来てください」
暇になったな。
そういえば、まだ王都を見て回ってないな。
せっかくだし、色々見て回ろうか。
俺は今屋台が多く並ぶ通りを歩いている。
そこら中でいい匂いがするので、だんだん腹が減ってきた。
「兄ちゃん兄ちゃん!これ食べてけよ!絶対美味いぜ!」
「ワイルドボアの肉か.......美味そうだな...。1つください!」
「あいよ!150ラルだ」
金を払い、肉を受け取る。
タレのせいか肉が輝いて見える。匂いが鼻孔をくすぐり、思わず口から涎が出てしまった。
「ごくり.......それじゃ、頂きます。.....美味い!」
「へへ、あったりめぇよ!」
「おじさん、もう一本!」
「おうよ!」
美味すぎる!肉自体のうま味もあるが、このタレが辛味と甘みがちょうど良いところで調和していてまた美味いのだ。
2本目を食べ終わり、3本目を頼もうとしたところで金が危ないことに気づいた。
「くっ、金が...おじさん金を稼ぐようになったらまた食べに来ます!」
「おう!待ってるぜ!」
この肉を食べるためにも絶対金を稼ぐぞ!




