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新たな世界で最高の人生記録!  作者: 勇敢なるスライム
第1章 幼少期
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八十八話 第1回魔術勉強会 前編

 

「一通りは村も見て回ったしこれからどうしようかな」

 シャルに村の案内も兼ねてシャルとフィオラと俺の三人で商業区のお店を幾つか見て回った。

 お店はそこまで沢山あるわけじゃないが色々な店を回ってかなり時間が立っていた。


「フィオラは何処かシャルを連れ得ていきたい場所はあるか?」

 商業区から中央区に向かう道中、行く当てを話し合いながら足を進めている。

 既に一通り村を探索し終えたので次の目的地を探している。


「うーん、僕は特にないかな? シャルは見たい物とか行きたい所はある?」

「私が見たい物かぁ……そうだ! 私、二人が魔術を使ってる所が見たい! いつもは二人で特訓してるんでしょ?」


「もちろんいいよ! ライラスもいいでしょ?」

「あぁ、俺は二人がしたいことなら何でもいいよ」

「じゃあ決まりだね! ライラス、ここでしてもいい?」

 フィオラが可愛く首を傾げて聞いて来た。

 聞いて来たのは魔術を使っていいかどうかでフィオラは魔術のコントロールが完璧に出来る訳じゃ無いから普段は俺が使っていいと言うまでは使わない約束をしている。


 フィオラは水属性と風属性が得意で魔術の量も多い為、フィオラの魔術が暴走すると周りに軽く被害が及ぶ。


「いいけど初級魔術だけにしよう、中級魔術何かがここで失敗すると被害が凄いからな。 しっかりした魔術は俺の家の庭で練習しよう」


「うん、ありがとうライラス!」


「えっと……ライラス、フィオラの魔術はそんなに凄いの?」

 シャルが俺の肩をトントンと叩いて質問してきた。



「それはもちろん。俺の数倍やばいぞ」

「えへへ、そんな事ないよー」

「えっと……どのくらい?」


「ほら、辺り一面に畑が見えるだろ?」

 俺は周りに広がる麦畑をぐるりと指さした。


「うん、見えるけどそれがどうかしたの?」

 俺の指の動きに合わせて当たりをぐるりと見渡したシャルはまだキョトンとしていた。


「たぶんそれが全部吹き飛ぶ」

「……?」


 聞いても実感が湧かなかったみたいだ。

 まぁ、流石に試したことはないけどフィオラが上級魔術を使えるようになって本気を出せばたぶん余裕で災害が起きる。


「何回も聞くより見た方が分かりやすいか。まずは俺が魔術を使うから見ててくれ、そうだな……これでいいか」


 風属性 初級魔術

「【(ウィンド)】」

 俺は自分の顔に目掛けて初級の風魔術を使った。

 うちわで優しく扇いだ程度の弱めの風が髪の毛を揺らした。


「これが一般的な風属性の初級魔術の【(ウィンド)】だ。フィオラも俺の顔に目掛けて使ってみてくれ」


「僕がライラスに使うの? ほんとに大丈夫?」

「あぁ、初級魔術だし俺はフィオラを信じてるから大丈夫だ。 でも一応言っておくけど人に向けて使うのは極力無しだからな!」


「うん、分かってるよ! いくよ!」

 フィオラは深呼吸をしてから俺に手のひらを向けて同じ魔術を使った。

 体の周りに翡翠色の魔力のオーラの様な物が渦巻いている。

 最初に魔術を使っていた時にはこの不思議な現象は起きなかったんだが最近魔力をコントロールするようになってから現れた。


「フィオラ、凄い綺麗だね」

 シャルがフィオラを見て褒めているが肝心のフィオラは集中しているのか聞こえていない。


 綺麗だしカッコいいけどどうして俺にはあんな感じのオーラが出ないんだろう。

 今度オーラっぽく見えるように魔術で試してみよう。


 いつかチンピラみたいなのに絡まれたら見た目だけ強そうなオーラを出せば撃退できるかも知れない。

 あ、アイツの力は何だッ!?とか凄いオーラだッ!?とかカッコいい。

 風魔術と他の魔術でゴチャゴチャしたら行けそうだからまた新技を開発しよう。


 そんな事を考えているとフィオラの魔術が俺に目掛けて飛んできた。

 顔に強烈な突風とも呼べる勢いの強い風が俺を吹き飛ばそうと襲って来た。

 俺は両手で顔を覆って必死に耐えた、フィオラがすぐに魔術を解いてくれたおかげで吹き飛ばずに済んだ。


「大丈夫だったライラス?」

「俺は全然大丈夫だよ、安心してフィオラ」

 心配そうに駆け寄ってきたフィオラを落ち着かせてからシャルの方を見た。


「今の同じ魔術だけど凄い威力だろ?」

「ええ、同じ魔術だと言われないと分からないと思う」

 シャルには当然と言わんばかりに説明したがフィオラの魔術の威力が前より上がってる気がする、成長に合わせてコントロールが難しくなってるのかもしれない。


「よし! 大体わかった所で続きは俺の家に戻ってからだな」

「うん!」

「はい!」


 ーーーー


 俺の家の庭に戻ってから二人には先に庭で待ってもらってから俺は自分の部屋に戻ってから初級魔術から上級魔術の使い方まで乗っている魔術教本を持って庭に戻った。


 俺は中級魔術はほとんど覚えていて上級魔術の【火柱(ファイアーピラー)】だけ使える。

 まぁ、これは火力が高すぎて人に向けて使っていい物じゃないからほとんど使わない魔術になりそうだ。


 階段を降りて庭に行こうとするとエルトリスさんがちょいちょいっと近付いて来るように手招きしていた。


 この人の存在を忘れていた。

 俺は少し落胆しながらエルトリスさんの元へ歩いていった。


「ライラス君ッ! 起こしに行った後、シャルと何があったの!? 起こしに行ってあわよくば仲直りしてくれたらな、ぐらいに考えてたのに戻ってきたらシャルも凄い上機嫌だしいったい何したらあんなに仲良く慣れたんだい!?」


 エルトリスさんが目線を合わせるためにしゃがみこんで俺の肩に手を当てて俺の両肩をブンブン振りながら聞いてきた。


「俺だって聞きたいですよ。何があったかはちょっと言えないんですけど……」

「やっぱり何があったんだね。これはあの子の師匠としてのお願いなんだけど聞いてくれるかな?」


「はい、俺が叶えられる内容なら」


「これからもあの子と仲良くしてやってくれないかな? あの歳で結構すごい人生送ってるからさ、同年代の気の許せる友達が居ないんだ」


 普段は結構緩い感じの人なのにいざ真剣に話すと凄くカッコよく見える、これが師匠の顔なのかもしれない。

「勿論ですよ、シャルは僕の自慢の友達です! それとシャルの話をもっと聞いてもいいですか?」


「あの子がどうしてあの歳で親元を離れて旅をしているか、かい? それは出来れば本人が話したくなった時に聞いてあげてくれるかな? これは本人の大きな問題だからさ……」


 悲しそうな複雑な感情が入り交じった神妙な顔をして言ってきた。


「分かりました、シャルが自分から言うまで聞かないようにします」

「そうしてくれると助かるよ」


 俺はエルトリスさんを後にしてフィオラとシャルが待っている庭に走って行った。


「あ、遅いよライラス!」

「お待たせ、ごめんちょっとエルトリスさんと話してて遅れたよ」


「師匠と何話してたんですか?」

 あ、待ってこれ言わなかった方が良かったかも。


「えーっと、剣術の質問をちょっとしててそれで……とりあえず始めようか!」


 無理やり話を遮った。

 シャルの話を聞くのは本人が話してからだからな。


「始まりました第1回魔術勉強会!」

「えーっと……わーい!」

「え? これこの流れで進むんですか!?」


 この機会にフィオラの魔力コントロールと並行してシャルにも魔術の面白さを知ってもらおう。


最後まで読んで頂きありがとうございます!!!

次話の投稿、楽しみにしていてください!

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