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新たな世界で最高の人生記録!  作者: 勇敢なるスライム
第1章 幼少期
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八十六話 村の案内

 シャルリアことシャルと仲良くなった。

 朝、エルトリスさんに言われるがままシャルを起こしに行って色々あって名前で呼び合うようになった。


 初めて会って模擬戦するまでは凄く一方的に嫌われていると思っていたから余計に脳がバグりそうになる。

 シャルの部屋を後にして食卓に並んでいるとシャルが可愛らしい服に綺麗に整った長く綺麗な金髪をたなびかせて階段を下りて来た。


「おはようございます、師匠、それにエレカさんとラウドさん」

 全員に一通り挨拶を済ませて全員が席に着いた。

 普段ならフィオラも朝遊びに来て一緒に朝ご飯を食べるのだが今日はお母さんのお手伝いでお昼に遊びに来るらしい。


「おはようシャル、昨日はぐっすり眠れたかい?」

「はい、とても眠れました! ライラスのおかげで目覚めも良かったです」

 そう言いながら俺の方を見て微笑んできた。

 どう反応していいか分からなかった為、俺も笑って返した。

 あれだけ色々あったのにいきなり普通に接してくると少しだけ怖い、俺の顔引きつってなかっただろうか。


「あらぁ、もう名前で呼び合うなんてライラスは仲良くなるのが早いわね!」

 母さんは俺とシャルの模擬戦を見てないから結構呑気な事言っている。

 それとは真逆に父さんとエルトリスさんの視線が痛い。

 父さんは何やらニヤニヤこっちを見てくる。

 絶対よからぬ勘違いをしているに決まってる、フィオラの事もだが父さんは何でも恋愛に発展させようとする。


「シャルリアちゃん、ライラスと何かあったのか?」

「どうしてですか?」

「いや、模擬戦の時はあんまり仲が良く見えなかったからさ。仲良くなるきっかけが何かあったのかなと思って」


「う~ん」

 シャルは首を傾げて考えながらこっちを見て少し妖艶に微笑んで、こう言った。


「ふふ、秘密です!」

 よりいっそう俺への視線が強くなった。


「シャル、私でもダメ?」

「師匠でもダメです! ライラスとの約束です」



 みんなが色々聞きたそうにしているのを気づかないふりして朝ご飯を一気に食べつくした。

 流石に逃げ出したい、とにかく逃げるしかない。


「ごちそうさまでした! 今日もおいしかったです母さん!」

「ありがとう、もう出かけるの?」

「はい! 今日はシャルに村の案内をしようと思います! シャルは嫌かな?」

「行きたいです! 師匠、行っても良いですか?」

「もちろんいいよ! まぁ、ライラス君には後で話が聞きたいかな」

 今度はエルトリスさんの笑顔が怖い。

 ここは戦略的撤退に限る。


「ほら! 早く行こうぜ!」

「はい!」


 俺はシャルの手を引いて家を出た。



 ーーーー


 家から村へと続く一本道、少し肌寒く季節は秋から冬の間ぐらいだろうか。

 風で飛んできた枯れ葉を見ながらシャルと二人で村へとゆっくり向かう。


「ライラスはどうして魔術を学んでいるの?」

「魔術を学ぶ理由か……あんまり考えたこと無いかな」

 最初は完全な興味本位で魔術の勉強してただけで深い理由は無いしな。

 昔から魔術っていうか魔法が使いたかったのが一番大きな理由か、死んじゃったけど昔からの夢が叶ったから良しとしよう。


「じゃあじゃあ! 魔術を習ったきっかけはなんだったの?」

「俺さ、子供の時に遊ぶものが無かったから本を読んでたんだ、それで魔術がたまたま発動したのがきっかけかな? 自分でもよく分かんないや」


「子供の時って今も十分子供じゃない? ライラスは面白い事いうんだね」


 まずい今の年齢は五歳だ、感覚的には前世の年齢+五歳だからつい変な事口走った。

 まぁ、今より前の話って事にして話を流そう。


「って事は魔術は独学で学んでるの?」

「最初はそうだったんだけど途中からは父さんや母さんが教えてくれてるかな」

「やっぱり誰かに教えて貰うのは良いよね……」

 そう言ったシャルは少し悲しそうで、少し嬉しそうな複雑な表情だった。

 朝起こしに行った時も同じような表情をしていた、やっぱり何か複雑な事情があるみたいだ。


「そろそろ村に着くぞ」

「ほんとだ! 門が見えて来た」


 俺の家から続く長い道を歩くと北門、その先には中央区がある。

 シャルより一足先に門を潜ってからシャルの方を振り返る。


「ようこそ、クロット村へ! たくさん冒険してきたシャルには物足りないかもしれないけど少しの間楽しんでってくれ!」


「凄い綺麗な村……案内凄く楽しみにしてるよ!」

「おう! 俺に任せとけ!」


 まず最初に紹介したたのは中央区の真ん中にある大きな噴水だ。

「凄い綺麗で大きいね、こんな凄い噴水は大きな町でも中々見れないよ」

「これ、そんなにか凄かったんだな。 なんだかちょっと嬉しいや」

 今の気持ちはあれだ、外国人が日本を褒めるのを見て自分が嬉しくなっちゃうやつだ。


 それから俺はシャルを居住区に連れて行った。

 この村はほとんどが木造建築で出来ている、レンガ造りや鉄筋コンクリートは流石にこの村には無いみたいだ。

 普通に考えたら俺の知ってるこの世界の知識の中では文明的にありえないが魔術が発達している世界だしもしかしたらマンションやビルみたいなの何処かにあるかもしれない。

 ゲームとかアニメ見てる俺からしたらちょっと世界観壊れるけどそれも現実なんだろう。


 そしてその家を全て立てたのが家の村自慢の天才大工ことガシェットさんだ。

 あのおじいちゃんが居なくなったらいったい誰が家を建てるんだろうか。

 でもガシェットさんの種族はドワーフだって言ってたし普通の人間より長生きなのか。


 そういえばフィオラはエルフだからフィオラも俺の何倍も生きるのか、でもお父さんがエルフって事しか聞いて無いけどお母さんはどうなんだろうか、お母さんもエルフなら超長生きだし違うならフィオラはハーフエルフって事になるのか。


 なんか凄く良いなハーフエルフ、響きが良い。

 もしフィオラのお母さんがエルフならハイエルフとかになるのかな?

 あんまり種族とか歴史とか詳しく無いけど今度、母さん辺りにでも教えて貰おう。


 シャルを居住区に連れて行ってからは残ってる銀郎の森と商業区のどちらを先に連れて行こうか悩むな。

 この村は中央区を中心に居住区、商業区の三つに大きく分類されて細かく分けるなら銀狼の森、俺の家方面、隣町に続く道の三つの計五つに分かれている。

 なので居住区から一旦中央区に戻ってきている所だ。


「シャルは銀狼の森と商業区どっちが先に行きたい?」

「銀郎の森ってどんな感じなの? 名前的に狼のモンスターが出るの?」

「流石に危ないから中は入らないけどね、名前忘れたけど何とかウルフってモンスターが住んでるはずだよ」


 名前何だっけな、ソードウルフ? スピアウルフ? えーっとワードウルフだっけ?

 まぁ、何でもいいや。


「いい、ライラス? モンスターの名前はすごーく大事なんだよ。 モンスターは誰が見ても直ぐにどんなモンスターかある程度分かる様になってるんだ。 例えばナイトスケルトンは近接攻撃主体だしアーチャースケルトンは遠距離攻撃主体って分かるでしょ? 名前次第じゃ強さも大きさもランクだって変わるんだから」

 シャルは人差し指を立てながら弟でも諭すように優しく教えてくれた。

 どことなくエルトリスさんに似ているのは師匠の教え通りなのか憧れからなのか。


「分かった! しっかり覚えるよ! あと今のシャルエルトリスさんみたいで凄いカッコいい! 冒険者って感じするよ!」

「え!? ホントに!? 今の私、師匠みたいだった!?」

「あぁ! 冒険者って感じする!」


 師匠みたいと聞くと少し照れくさそうに嬉しそうに笑った。

 シャルはエルトリスさんの事が余程好きらしい、そりゃあ親元離れて一緒に冒険して修行してるんだし当然ちゃ当然なんだろう。


 冒険者ってカッコいいな、俺もなろうかな。

 一攫千金を股にかけた伝説の冒険者なんて言ってみたり。

 でも冒険者ってなると命の危険がある上に給料安定しないよな……

 ここは無難に公務員的ポジションの仕事目指すか。


「銀狼の森ちょっと見に行きたいからそっちを先に行こう!」

「なら先に銀狼の森だな!」

「銀郎の森はどっちに行くの?」

「えーっと俺の家が北側だからあっちだな」

 人差し指を転々と動かして銀狼の森の方角を探す、この村は結構広いからたまに場所を見失う。

 そういう時は俺の家が北門の先にあるからそれを見つけると方角が分かりやすい。


「あーえっとやっぱり銀狼の森はイイカナー」

 銀狼の森の方角を知るといきなり行きたくないと言い始めた、なんだか怪しい。

 それに加えて最後片言になってるし。


「まぁ、シャルが良いならいいけど……何か隠してない?」

「ななな、何でもナイヨー」

 体をビクっとさせてまた片言になっている所を見るとやっぱり何か隠し事があるんだろう。

 まぁ、知られたくない事は誰でもあるから深くは詮索しないけど。


「分かったよ、話せないんだろ? なら深くは聞かないよ」

「ありがとーライラス。凄く助かるよー」


「なら残るは商業区だな、この村じゃ一番にぎわってる場所だから楽しみにしといてくれ!」

「うん、そうしとくよライラス!」


最後まで読んで頂きありがとうございます!!!

次話の投稿、楽しみにしていてください!

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