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新たな世界で最高の人生記録!  作者: 勇敢なるスライム
第1章 幼少期
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五十三話 喧嘩の原因と怒りの理由

「んーん」

 俺の膝枕で寝ていた少女が目を覚ました。

 時間にするとほんの数分ぐらいの短い時間だったがフィオラの髪はサラサラで撫でがいがあった。


「おはよう、フィオラ」

「んーおはよう、ライラ……!」

 言い終わる前に途端に上体を起こして膝枕の体制から外れた。


「お、おはようっ! ライラス! ありが――じゃなくて! 迷惑かけてごめん!」

「あぁ、おはよう。 いいよ、俺がしたくてしただけだし。それより調子はどうだ? 気分悪かったりとかしないか?」

「ちょ、調子は悪くないというか……良いというか……」

 あれ? 結局どっちなんだ? まぁ見た感じ体調は良さそうかな?

 いやまて、顔とそれに耳も少し赤くなってる。


 数ある小説やアニメを見てきたからこそ分かる! この展開、これは完全に――

 熱じゃねーか! 魔力が枯渇してる時は体力の消耗は激しい、たぶん免疫力とかも落ちてる!


「フィオラ、ちょっと失礼」

 フィオラの前髪をかき分けてフィオラのおでこと俺のおでこを合わせる。

「あれ? あんまり熱無さそうだな……ってなんでさっきより顔が赤くなってるんだ!?」

 もう一度熱を測ろうと思っておでこをくっつけようとするとフィオラがおでこに手を置いてきた。


「ももも、もう大丈夫だから!」

「でも顔が赤いぞ、熱かも知れないから――」

「これ以上されちゃったら……死んじゃいそうだよぉ」

 フィオラがあまりに小声で言うから聞き取れなかったけど、調子が悪そうだったから一様ヒールかけてあげようと思いフィオラの手を握って魔術をかけてあげる。


「きょきょきょ、今日はもう帰る!!!」

「え? いきなりどうし――」

「ごめんね、ライラス!」

 それだけ言って走って村に続く道を掛け走っていった。


「フィオラちゃん下向いて走ってたけど、もしかしてライラス何かしたのか?」

 フィオラが寝てる間に買い出しに行っていた父さんが入れ違いで帰って来た。


「お、俺が聞きたいくらいですよ! どうしよう、フィオラ怒っちゃったのかな⁉」

 俺が少し、いやかなりテンパっていると家の方から母さんが歩いてきた。


「ライラスも罪な男の子ねぇ、私もああいう時期があったわね。ふふふ」

 そう言いながらラウドが両手いっぱいいっぱいで重そうにしている荷物を少し嬉しそうに半分持っていた。

「母さん、俺どうしたらいいんでしょうか! フィオラが何で帰ったのか分からないんです!」

 あぁ、俺何かしちゃったのかな、なんて口に出していると母さんが嬉しそうに答えた。

「明日にでもフィオラちゃんに直接聞くといいわ」

 それだけ言って家の中に入っていった。


「安心しろライラス。父さんが助言してやる!」

「と、父さん! 最近頼りにならないなぁ、とか思っててすみません!」

「そんなこと思ってたのかよ、ひでぇー」


 内心は思ってたけどやっぱりこういう時はイケメンだし恋愛経験豊富そうな父さんが頼りになる。

 女性の気持ちを熟知してるに違いない!


「実はな……俺も昔母さんがいきなり逃げて行った経験がある。結局理由は分からなかったけどな」

「すみません父さんを信用した俺がバカでした」


「おい!」と突っ込んでくる父さんを尻目にこういう時こそ頼りになる母さんに相談してみることにした。

 母さんはさっき聞けば分かると言っていたが本当に聞いてみてもいい物なのだろうか……



「フィオラちゃんの家は知ってるのよねぇ?」

「はい、前に一緒に行ったことがあります」


「なら!」と手を合わせて笑顔で答えた。


「お家まで行って聞いてみましょう!」



 フィオラが帰ってから数十分が経過した。

 嫌われたんじゃないか、そんな事を思いオドオドしながら二人分のサンドイッチの入ったバスケット片手にフィオラの家に向かう。

 足取りは重く不安ばかりが募る。


 こっちに来て初めてできた友達にして今の所同年代の友達はフィオラだけ。

 他にもこの村には俺と年の近い子供はいるらしいが大半がこの世界のジャイ〇ンことカルロス君が統率していて数少ない子供の大半がカルロス派に居る。


 あれ? フィオラの家ってこんなに遠かったっけ?

 違う、フィオラの家は確かに遠い。


 村の中心にある中央区を真ん中にした時、俺の家は村の少し外の北側でフィオラの家は海近くにある商業区で南側。完全に反対に位置している。


 しかし遠いと感じるのは気持ちが沈んでいるせいだ。

 この二回の人生で喧嘩と言う喧嘩をあまりしてこなかった、そんな俺でも喧嘩になる原因は分かる。

 でも今回はなんでフィオラが走って帰った理由が分からない。


 そんな事を考えながら村の中央区辺りに付いた時の事だった。

 遠くから気の強そうな子供の声がする。

 俺が死んだ原因と思われる先輩(ヤンキー)のタイプに似ている声だ。


 少し気になったのと嫌な予感がしたので動かす足を速めて様子を見に行ってみる。

 人込みを駆け抜けて声のする近くまで来た。


「魔族の癖に俺たち人間に歯向かうのか? 持ってるものを渡せって言ったんだよ!」

「こ、これはライラスと食べる分で……それに僕は魔族じゃなくって……」


 顔が赤く腫れていてバスケットを大事そうに抱えてしゃがみ込んでいる少女が視界に入った。

 俺はその光景を見た瞬間に一気に頭に血が上ったのが自分でも理解した。


読んで頂きありがとうございます!

次話の投稿楽しみにしていてください!!!

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