二十七話 いつもの日常+友達
フィオラを家まで送り届けた。これでミッションクリアだ。
しかしフィオラとの楽しい時間が終わってしまった。
楽しい時間は過ぎるのが早い。
「じゃあフィオラ、俺は帰るよ、また今度」
「……今度じゃなくて明日じゃだめ、かな?」
「ん?明日も来るのか?」
「だ……だめ?」
フィオラは時々不安そうな顔をする、理由は分かりそうで分からないけど。
もしかしたら『明日も来るのか?』が悪い意味に聞こえたのかもしれない。俺は嬉しいから言ったんだけどな。言葉は人によって捉え方が違うから難しい。
「いいに決まってるだろ!俺とフィオラは友達だろ?」
「ありがとう、ライラス!」
不安そうな表情から一変して笑顔になった。俺はフィオラの笑顔を見て素敵だと思った。やっぱりフィオラには笑顔が似合う。
「じゃあ、また明日なフィオラ」
「うん!また明日!」
そして俺は来た道をたどって帰った。帰りは話しかけられる事が少なかった。
フィオラと別れた後はいつも通りの日常だ。
母さんが作るご飯を食べて、剣術の稽古をして、魔術の応用方法を考えて……。
一日はあっという間に過ぎていった。明日が楽しみだ。
❖❖❖
次の日の朝
今日は窓からの朝日で目が覚めた。俺はだいたい八時~九時には目が覚める、寝るのが十時~十一時ぐらいだから約十時間ぐらいは寝ている。まさに健康そのものだ。
しかしフィオラと約束はしたのはいいが、いつどこで会うかは決めてなかったな。まぁ後でフィオラの家に行ってみるか……
とりあえず日課のトレーニングをする為に木剣を持って一階に降りる。
「おはよう、ライラス」
「おはようございます、母さん」
庭に行く前にキッチンで朝食の準備をしている母さんに挨拶するのも日課の一つだ。
母さんに挨拶をしたらそのまま庭に行く……父さんに挨拶しないのは今の時間は仕事に行っているからだ。挨拶をするのはお昼ご飯を食べに帰ってきた時だ。
最近のトレーニングは腹筋百回、腕立て百回、スクワット百回にランニングをそれなりに走った後に素振り百回、魔術の訓練をして井戸の水で体の汗を流す、ここまでが一日の日課だ。
前世でみたアニメでは腕立て、腹筋、スクワットを百回ずつしてランニングを一キロを毎日欠かさずやっていて、なおかつ髪の毛を生贄にしたらどんな敵もワンパンでやっつけれるようになったサラーマンがいたのでマネをしている。
さすがに髪の毛は生贄にはしたくないので俺は敵をワンパンで倒すことができない。
トレーニングをしているとどこからか視線を感じたので辺りを見回してみる。
俺の事を庭で見ていた人がいる。父さんでも母さんでもなかった。そして俺と目が合うと嬉しそうに手を振って来た。
フィオラだ。何でフィオラが俺の家の庭にいるんだ?まぁあう約束してたんだし普通に来たんだろうけど。それにしてもトレーニングしていたとは言え気づかなかったとは。
後で俺からフィオラの家に行こうと思ってたんだけどな。
「あ、ごめんね。すごい集中してたから声掛けずらかったんだ」
「俺の方こそごめんな。あともうちょっとだけまっててくれ」
いまの俺は大量の汗を掻いている。なので上の服を脱いで井戸の水で汗を流す。
「はい、ライラス」
フィオラがタオルを持ってきてくれた。
「ありがとう。フィオラは優しいな」
「えへへ。そんな事ないよ」
優しいな、そう言うとフィオラはちょっと嬉しそうだった。
「今準備するから少し待っていてくれ」
「今日はもう終わりなの?」
「トレーニングの事か?」
「そうなんだ……次は何かするの?」
「そうだな、あとは魔術の特訓が残っているぐらいだけど」
「魔術の特訓!?」
魔術と聞くといきなり前のめりになりながら聞いてきた。
「ああ、そう、うわぁ……」
近い近い!顔が近い!
人は人の顔がいきなり近ずくと無意識に後ろに逃げてしまう事がわっかった。つまり立っていると転ぶ。
しりもちをついてしまった。
「ご、ごめん。大丈夫だった?」
「ああ、大丈夫だよ」
「そんなに魔術が使いたかったのか?」
「う、うん」
「わかった。じゃあ今日から魔術の特訓だ!」
「うん!僕、頑張るよ!」
こうして、二人の秘密!?の魔術特訓が始まるのであった。




