十九話 森の調査!準備編
ラウドとの模擬戦が終わって少し相談を兼ねて今悩んでいる事を話してみたら少し気持ちが軽くなった。
俺は焦っていた、それが結論だ。五歳で勝つなんてまず不可能に近かったんだ。今日勝てなくてもいい、俺が最強になってからでも遅くはないんだから。
と言いつつも出来ればラウドが一番強い時期には勝ちたいと言う希望はもちろんある。
ラウドが歩くことすら出来ないよぼよぼのおじいちゃんになってからでは遅すぎるからな、とりあえずは俺が10歳以内には1発、いや5発は当ててやる。
そう意気揚々と考えていると少し前に母さんが『そろそろ朝ごはんができるわよ』と言っていたのを思い出した、そろそろ戻らないと。
父さんと二人で椅子に座って待っているとキッチンの方から母さんがご飯を運んできてくれた。
やはり椅子に座って、家族で机を囲むのは良いものだ。
俺は父さんと母さんを見ていたら結婚したいなと思う。
結婚したら不幸せでした、結婚は人生の墓場だ。なんて言う人がいるが二人を見ているとそれは嘘なんじゃないかって思うぐらい仲がいい。
そんな事を考えながら机の上にある今日の朝ご飯を眺める。
今日の朝ごはんはパンとスープと目玉焼きだ。
因みに俺は朝はパンでも米でもいける派だ!『日本人なら朝は米だろ!』っと言われるかも知れないが朝に食べるパンもまた格別に美味しいのだ。
「父さん。今日行くんですよね?森の調査に」
それとなく聞いてそれとなく付いていこう。今思えば森は危険だって前に言ってたし連れていってもらえないかもしれないからな。
「ああ、昨日のネイルウルフの一件で森に異変があるかも知れないからな」
「森の調査、付いて行っても」
「ダメだ」
いいですか?と聞こうとしたがラウドが最後まで言わせてくるなかった。
「あの森はな『銀狼の森』と言って、ウルフ系モンスターやその餌になっているモンスターがそこらじゅうにいる森なんだ、Bランク冒険者でも1人で行けば帰ってこれないぐらい強くて厄介な所なんだ、子供が行くには危なすぎる」
前に聞いたが、モンスターと冒険者は強さに階級があってF、E、D、C、B、A、S級の順に別れていて、F級のモンスターが一体とF級の冒険者が1人でほぼ互角ぐらいらしい。
自分より1つ上のランクの人と戦って勝つ時には条件がいくつかあって。
1つ
3~5人ぐらいで同時に戦う時。一体三で戦う。
しかしF級の人でも100人集まればS級に勝てる‥‥‥と言うわけではない。その理由は2つ目にある。
2つ
1つ上のランクに勝つには3~5人が連携をしっかりとれている時。
連携がとれていなければ敵に翻弄されてすぐに勝敗がつく。
3つ
武器、防具、戦方、技術、思考力、判断力、理解力、そして速さと力、などの全ての能力がほとんどを勝っている時。
まあ、3つ目はほぼ無理だが、ラウド曰く『たまに冒険者に成り立てだけど強いやつがいるとか昔に騎士やってたけどやめて冒険者になったやつとか、以外と冒険者の階級付けって抜け穴が多いんだ、強いやつが上の階級にいると思い込んではいけない』
と言っていた。
確かにずっと鍛練していて、例えば力神流だと階級が上に行けば行くほど剣を振る速度が速く、力も強くなっていく。
力神流上級だと普通の人には見るのが難しいぐらい速く振れるだろう。
それでF級冒険者からスタートだから冒険者になった途端に初級の剣術を使うE級冒険者が戦いを挑んで来たら、誰に聞かなくても勝てるのは明白だろう。
その時に父さんはどのぐらいの階級なのか聞いてみた。
父さんはS級のやつにこそ匹敵するもののA級冒険者らしい。事実S級になる申請をギルドから受けていたのだがもうやめるのでいらない、と断ったそうだ。
S級と互角に戦える理由はさっきの3つ目の理由だ。
父さんは今までの冒険で手に入れた、武器や防具、知恵と力、そして経験で得た感を使ってS級を何人か倒した事があるらしい。
ラウドってラノベ主人公みたいに無双してたんだな。
悔しいが俺には出来そうにないな。出来るようになるだろうか?
「父さんって今までに負けたこととかあるんですか?」
「負けたことは‥‥‥無い!」
まじかよ‥‥‥ならどうやって勝てばいいんだ。
「って言いたいんだけどなぁ~正直勝った方が少ないんだ」
「ゴフッ、そうなんですか?!」
びっくりしすぎて思わず咳き込んでしまった、こんなに強くてS級も倒した事あるラウドが負けた回数の方が多かったら俺とか誰にも勝てないだろ。
「すまん言い方が悪かった。冒険者になってからはあまり負けてないんだ。冒険者になる前、師匠の元で修行してた時にはほとんど負けていたんだ、それも桁が凄いぐらいに‥‥‥」
「前にも父さんの師匠の話は少し聞きましたが、そんなに強いんですか?今の父さんなら勝てるんじゃないんですか?」
「それはやってみない事にはわからないな。魔術ありの本気の勝負にでもなれば勝機はあるんだが、剣術だけの勝負だと、完敗だろうな」
そうか、父さんは剣術は力神、技神ともに超級、師匠は確か力神、技神ともに極級まで、両方の流派をワンランク負けている、師匠には負けて当然か。
でも魔術を使えば勝機はあるらいしから全てにおいて負けているわけではないのか。
「でも父さんなら僕を守りながらでも調査ができますよね?それでもだめですか?」
目をキラキラと輝かせてラウドの目をじっと見つめる。
ラウドが『はぁ』とため息を吐いた。
「本当にライラスは‥‥‥」
頭に手を当ててまた『はぁ』とため息を吐いた、そろそろ怒られそうだな、今回は諦めるか。
「別についてきてもいいがもし危なくなったらすぐに逃げろよ。俺だって何が起こるかわからないんだ」
「有難うございます!父さん!」
よし!これで森に探索、じゃなかった調査に行けるぞ。
「でもな、どうしてだライラス?森に行きたい理由でもあるのか?」
ん?そう言えばなぜ森に行きたいんだっけ?まぁ何でもいいか適当に理由をつけておこう。
「父さんの仕事姿や森のモンスターが見てみたいんです」
ふっ、完璧な言い訳だな。仕事はこの前見たけど。
「そんなに森に行きたかったのか。子供1人じゃ門番に止められるしな」
そろそろ森に行くか!とラウドが意気揚々と言っていたので急いで家に戻って準備をしなくては!
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次はいよいよ森の調査に行きます!
次話も楽しみにしていてください!




