バケモノ
「あぁ、実は魔法専門店がある都市に行くためにこの道を通ろうと思ったんだけどさ」
「ここのモンスターが強すぎる、と」
「そうなんだよ」
「一緒にいく?」
「お前戦えるのか?魔法だってさっき暴発したって言ってたろ」
「………大丈夫!安心して!奏汰くんよりは戦えると思うから、あと奏ってよんでっ!」
なに今の間、怖い。けど一緒にいってくれるのはありがたいな、
「じゃぁ、頼む奏」
「うん、頼まれたっ!」
本当に頼りにして大丈夫なのか…。
「じゃあ行くか」
…1時間後
モンスターが出てこない、いつもだったらうじゃうじゃ居るはずのザコモンスターがいない…。なんか、嫌な予感しかしない…。
「ガォォォァァァアッ!」
フラグ回収お疲れ様です。
「おいっ!奏っ、大丈夫なのかこれっ!」
「大丈夫大丈夫っ!心配性だなぁ奏汰はっ」
めっちゃ呑気だよ、こいつ…、俺だけでも逃げようかな…。と、思ったその時、目の前の森が消滅した…。木が倒れたとかそういう次元の話ではない。文字通り消滅した、一切の跡形もなく、そして元あった森の向こうを見てみるとそこにはとてつもなく巨大でドラゴンよりも数段でかい、しかも国家で決められた最強種でさえもどう足掻いても勝てないであろうモンスターいや、バケモノがそこにはいた。
「奏、あれが何かわかるか?」
「……なんで、こんな所にあいつが出てくるのよ、ありえないでしょ!」
さっきまで呑気だった姿はそこにはない。
「奏汰、私たちここで終わりかもね、あれに出会ったが最後、生きて帰れた人なんて1人も居ない…。」
「そうなのか、いきなりのピンチってやつだな!」
「なんで、そんなに気楽にいられるのよ、もう死ぬかもしれないのよ?」
「ははっ、そうかもな、けど俺はここで死ぬ気は無いし、奏も死なせない、これは絶対だ。」
「で、奏汰、勝算はあるの?」
「ない、っていったら?」
「ここで死ぬのを待つだけね」
「そうだな。じゃぁ、ある、とだけ言っておこう」
「じゃぁ、始めますか」