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五十二話 酔い

 前評判通りと言うべきか、食事はあまり美味しいものではなかった。

 良かった点といえば、鍵を見せれば1日2食までだが、規定の食事が支給されるということだ。もちろんお金を出せば量を増やせるし、種類も結構ある。まだ3回しか食べてないけど、どれもサークィンのものよりは美味しくない。

 どうやらこの鍵はなかなかの魔道具らしい、と考えていたら単にチェックリストがあるだけだとツッコまれた。魔術脳過ぎた。アナログはまだまだ現役なのだ。

 下層のレストランは海が見えたりはしない。話によると下層の施設はバーと3等船室の中でも高めの部屋くらいしか海は見えないんだとか。つまり見たけりゃデックに行けということだ。

 海を見るのは満更でもないし、たまには潮風に当たるのも良いかもしれない。ティナは飽きたらしいからレニーと一緒に行こう。ラーナも悪くないかも。1人で行くのもそれはそれでありか。


 カクと一緒はナシだ。初日に気分が優れないと食後すぐに部屋に戻ってしまい、2日目の朝に呼びに行ったら顔を真っ青にしていた。どうやら船酔いに悩まされているらしく、そっとしておいてくれと言われたので触れないでおく。

 カクのああいう姿は珍しい。なんでもかんでも卒なく熟すせいで魔術以外に苦手なものはないのかと思っていたが、船はダメらしい。

 そういえば、と思い出す。カクは馬車にも長時間乗っていなかった。なるほど弱点を見つけたぞ。多分、船に限った話じゃないんだ。

 お金を払って色々食べていたし、単に食べすぎなのかもしれない。いや、船で食べすぎると酔うとも聞いたことがある。同じくらい食べてたレニーは平気な顔をしているが、こっちは種族差だろうか。

 ……大丈夫かなぁ。何かで助けられればいいんだけど。さすがにちょっと可哀想だ。せめて同じ部屋なら何か出来たかもしれないのに。


「暇だなー」


 ティナは飽き性だ。初日こそ海だ!青いぞ!飯は不味いな!ベッドが揺れてる!と大騒ぎだったのに慣れてしまったらしい。

 レニーはといえばやっぱり景色は見飽きたらしく、時間を持て余している。サークィンの頃からよく一緒に海を見に行ってたし、慣れてしまったのもあるかもしれない。

 絵を描くのにおすすめは?とダメ元で聞いてみたら色々案内してくれたっけ。レニーはレニーで結構動き回っていたらしい。


「劇でも見に行く?朝ご飯食べてからになるけど」

「やーだよ、絶対寝るわ」


 芸術というものを理解していないティナは人生の1/256くらいは損しているんじゃなかろうか。いや、私も別に大好きってほどでもないけどさ、時間つぶしには良いと思うんだよね。


「じゃあレニーのとこ行く?」

「見飽きた」

「それ、本人に言ったら絶対怒るよ」


 現在、私達はラウンジでぐでーっと喋っている。割り当てられた部屋は荷物を置いて寝るだけといった感じで、どうにも窮屈なのだ。

 それに同室にも船酔いかなんかで休んでる人も居る。あんまり喋ってると迷惑そうなので外に出たのだ。まあ船の中に変わりはないんだけどさ。


「私は?飽きた?」

「飽きた」

「防御の用意して?」

「魔術使えねーだろ」


 また船の中ではほとんどの魔術が使えないのも問題だ。こう、なんというか、悶々するというか、体力が有り余ってるのに寝なきゃいけない日みたいな気分になる。

 録石を読んだり2術の薄いゾエロを掛けるくらいなら出来るけど、生活魔術は大体使えない。不便だ。火事でも起こしたら大惨事になるってのは分かるんだけど……うーん。

 というか、子虎を運んだ際にめちゃくちゃ魔力を使った反動か、ここ最近一気に自分の魔力量が増えた。

 一度に使える量はそこまで変わってないが、魔力切れに達するまでの時間が明らかに長い。というか使い切れない。

 最近、自分の魔力の底が見えない。自分でも驚くくらいに大量にあるらしい。つまり以前よりもぶっ放したさがある。ウズウズする。けど、入港するまでは我慢だ。


「カジノ行ってみる?」

「あんまり好きじゃないしなぁ」


 残念ながらティナは博打好きではないらしい。私もどちらかといえば嫌いな人間だし、ティナが入り浸るようなタイプじゃなくて良かったのかもしれない。


「呪人語の勉強する?」

「今はやだ」


 この船には割と言葉の通じない人が居る。

 いわゆる呪人語、新エンデュ語しか使えない人だ。

 サークィンでも新エンデュ語はたまに聞こえたし、冒険者としての仕事がない私はちょくちょく勉強してた。

 現在の魔人語、つまりケス語とは、元あった言語に新エンデュ語が混ざったものであるらしく、文法や表現の違いこそあれど修得自体は楽だった。

 文字が同じだというのも大きかった。ユタの手紙や図書館で見た本なんかを見つつ読み方を学ぶのはそこまで苦労するものでもなかった。

 要するに、新エンデュ語を覚えるのは簡単だ。例えば呪人大陸というのはケス語でリリヴン・セクセル・リンドとなるが、新エンデュ語ではセクセル・テ・コンネという。

 セクセルというのはどちらの言葉でも呪人を指しているし、陸を意味するリンドとコンネはそのまま後ろに付くという共通点がある。

 もちろん違いもある。例えばリンドは「地面」を、リリヴンは「住む」を意味するのでリリヴン・セクセル・リンドは「呪人の住む地」という意味になるのに対し、テ・コンネで「大陸」を意味しているのでセクセル・テ・コンネで「呪人大陸」と同じ言葉でも若干ニュアンスが違う。

 とはいえ使われている文字は共通しているし、セクセルのように全く同じ言葉だったり、マジケルとマジシェルのように似通った言葉も多い。というか、ケス語はエンデュ語からの借用がかなり多い。多分、フランス語と英語くらいの距離だ。

 共通点の多い言葉というのは修得が早い。これは前世でも既に経験済みだ。逆に共通点の無い言葉を覚えるのはめちゃくちゃ難しかった。共通点が多ければ多いほど覚えやすい。

 新エンデュ語はケス語を使う人間なら1週間も学べばある程度喋れるようになる、はず。なので船に乗っている間もティナに教えることにしたのだが、今は気分ではないらしい。

 ちなみにカクとレニーは元から結構喋れる。さすがアストリア人。逆にケストの方は新エンデュ語由来の言葉は少ないらしい。知らんけど。


「……寝る?」

「さっき起きたばっか」


 ああ言えばこう言う。子供だろうか。あなた私より年上ですよね、って言いたくなる。前世を含めるとこっちの方が年上だけども。


「じゃあもう知らない」

「暇だああああ」


 ティナも魔力は多い方だし有り余ってるんだろう、と結論付ける。

 気持ちは痛いほど分かるが、かといって無理に付き合うのも疲れる。

 あんまり知らない人と話すのも好きじゃないし、かといってずっと寝っ転がるのは疲れる。

 朝食まではまだ時間がある。海でも見よう。



◆◇◆◇◆◇◆



 と思ったのだが、ティナは付いてきた。

 ある意味こいつもかまちょなのかもしれない。夢で見た中学校の頃の同級生を思い出す。


「なあ、飽きねーの?」

「気分転換だよ」


 ずっと閉鎖空間に居ると疲れてくる。気分転換というのはとても大切だと思う。

 けど、これじゃ台無しだ。


「見えないなぁ」

「戻ろうぜ?」


 今日の海は霧深い。昨日もそうだったし、朝は霧が出るんだろうか。

 期待していた景色は見れないし、服も湿りはじめてやや不快。魔術が使えないと湿った服を乾かすのにも時間が掛かる。


「戻ろっか」


 次に向かうのはレストラン。どちらかといえば食堂だけど、レストランと呼んであげよう。

 今日の朝食はこれ。一口サイズの蒸しパン3つ、チーズの乗ったサラダ1皿、寒天のようなものの入った酸っぱいスープ。

 蒸しパンは見た目は可愛らしいが、食感がどうにも好みではない。味も薄く、食べているとなんだか虚しくなってくる。

 サラダにはクリームチーズが乗っており、香辛料も掛かっている。一緒についてきたヨーグルトっぽいソースを掛けると結構美味しかった。当たりだ。

 スープは酸味が強い。似たようなものを前世で飲んだ記憶があるが名前が出てこない。確か中華料理だ。なるほど結構美味しい、パンは単体で食べてはいけなかったのだ。


「今日のイケるね」

「酸っぱい……」


 ティナはお気に召さなかったようだが、私は結構好きだ。

 酸味は好みの別れる味だというし仕方あるまい。

 もそもそと食べていたらティナが何かを見つけたらしい。レニーだ。


「カクは?ベッド?」

「食ったら吐くと言われてな。っと、すまん」


 苦笑しながらそう答え、ここはレストランだと思い出しバツの悪い顔で謝る。マナー的によろしくないのは知っているが、少なくとも私達はそれを気にするような間柄でもない。

 隣に座り、お金を払い今日の分の朝食をもらう。普通の量だと足りないらしい。動かないのに食べまくると太るぞ、なんて誂ってみる。


「さてレニーさんや、本日のご予定は?」

「いや、特にはないな」

「劇でも見に行きませんでしょうか」


 ティナと行くよりかはレニーと行きたい。別に1人でも良いけど、見終わった後の会話は結構楽しいものなのだ。

 あの役者は演技が下手だと文句を言うのも良いし、この役者は歌がうまかったなんて褒めるのもいい。話題があるというのは良いことだ。

 サークィンに居る時に一度一緒に観劇したが、レニーはああいうのが結構好きらしい。珍しく饒舌になっていた。

 昨日も一緒に行ったのだが、どうにも面白い話ではなかった。当たり外れがあるのは仕方のないことである。


「えーマジでー」

「そういえば、ティナが見飽きたってレ――」

「見たいっす!」

「……?この時間だと、次は仮面のダラハンか」

「どんな話なんだ?」

「仮面のダラハンとは――」


 魔道具である仮面を被ってしまい、外せなくなってしまった男の話である。

 アストリアがまだアストリアという国でなく、バラバラだった時期にあった実話を元にしているらしい。何度か録石で読んだことがあるが、どうにも実話のようなそうでもないような微妙な感じのクオリティだ。

 というか録石で読んだ仮面のダラハンはどれも微妙に話が違う。例えばダラハンの名前がガージャンになっていたり、と思えば仮面じゃなくて兜だったりと、そもそもケストの方の国だったりと設定から違うことも多い。

 でも主流はこの仮面のダラハンだ。これが元ネタなのか、たくさんあるうちの1つが面白かったから受けたのかは分からないが、多分後者だろう。面白い話の方が伝わりやすいだろうし。

 この話にも氷結の魔女は出てくる。仮面を作るのがこの氷結の魔女なのだ。もはやテンプレではあるが、今回の話の魔女様は悪役ってわけでもない。


 というのも、実はダラハンとは両思い。互いの身分の差のせいで付き合えないところ、ダラハンは仮面を付けてデートをしようと提案。魔女はこれに賛成し、次に会う時に互いに仮面をプレゼントしようと約束する。

 貧乏な魔女は手彫りで仮面を作り上げるが、どういうわけか魔女の魔力と仮面の素材の木が反応し、外れない仮面となってしまう。


「――って感じの導入から始まる奴だよ」

「ほー、面白い?」

「この先は結構話によって違うからなんとも……」


 大筋としては、2つのパターンに分けられる。

 元々あまりいい顔じゃなかったダラハンは仮面のおかげでむしろモテるようになってしまい、最終的に魔女に恨まれ毒殺されてしまうパターン。

 元々あまり優秀じゃなかったダラハンは、仮面のおかげで何故か色々な能力が向上し、最終的に仮面の王とまで呼ばれる成り上がりパターン。

 ダラハンがパッとしない人間だということくらいしか共通しておらず、大体この2種類が多いかなって感じ。私も読みまくったわけじゃないのでなんとも言えない。


「見てみっかな」

「ちょっと待て、急いで食べる」

「ゆっくりでいいでしょ」


 流し込むように食べ始めたが、別に急ぐ必要もない。この船の劇場は客入りがよくないのだ。

 サークィンで行ったものよりも狭かったし、舞台もしょっぱい。お遊戯会の延長線と呼ぶと可哀想だが、粗末なものであることは確かだ。



◆◇◆◇◆◇◆



「結構面白いな!」

「でしょ?ダラハン役の人も上手かったね」

「そうか?俺はもっとキリッとした感じの方が――」


 ティナは食わず嫌いだったようで、1回見ただけで気に入ってしまったらしい。

 今回のダラハンは成り上がりこそするものの最終的に魔女と結ばれた。ちょくちょくお笑いっぽさも含んだラブコメって感じの話だった。珍しくハッピーエンドだ。

 というか、氷結の魔女が報われる話ははじめて見た。あれはあれで結構面白いし、なんとなく感情移入もしてしまった。ティナが「アンが出てきたぞ」なんて言ったせいだ。

 スターナも変な呼び方をしてくれたもんである。……そのうち魔人大陸に戻ったら会いに行こう。


「立ち話も何だし、移動しない?」

「少し腹が減ったな。飯にするか」

「あんま食うとデブんぞ?」

「お前はもっと食え」


 やいのやいのと言い合いながら本日2回目の食事。気付けばもう夕方だ。レニーにしては昼食を食べてない分お腹が空くのかもしれない。

 しかし私もティナもご飯って感じの気分でもない、というか動かなすぎてお腹が空かない。そう言うと悲しそうな顔をされたので同席中だ。

 とはいえ空いてないもんは空いてないので、細長いクッキーとジャムのセットを購入した。かなり美味しく、紅茶に合いそうだなんて思いながら食べてたらいつの間にか無くなっていた。もしかしたら甘いものは別腹なのかもしれない。



◆◇◆◇◆◇◆



 食後、ぼーっとするのももったいないので訓練場の一角を借りた。ジムと呼んでも良いが、別に筋トレ器具があったりするわけではない。ただのだだっ広い部屋だ。

 そもそもこの船の中では魔力がほとんど使えない。つまりゾエロを用いた訓練はほとんど出来ない。しかし冒険者もそこそこに乗るせいか、割と人が居る。

 図書館のようにゾエロが全く使えないというわけでもないのだが、それでも外と比べるとかなりの制限を受けている。

 とはいえゾエロ無しでも軽い運動くらいなら出来ないこともない。食後の運動とばかりに体を動かしていく。1週間も動かさないとさすがに筋肉が落ちる気もするしね。


「無理、アタシ、無理」


 ただし、1人だけ可哀想な事になっている。

 元々ゾエロに頼り切って体を動かしているティナにとって、ゾエロの上限が設定されているのはかなりキツいらしい。

 そもそも体を動かすギリギリが上限になっているらしく、荷物を運ぶのにも苦労していた。


「ストレッチだけでもいいんじゃないか?」


 闘気の扱いがどうなのかは分からないけど、ゾエロに制限を掛けるならこっちも制限が掛かってるんだろう。

 レニーの動きは普段よりも鈍い。借りた木剣で素振りをしているが、明らかに遅い。……人のことを言える立場でもないけど。私のもゆったりしている。

 ま、鈍らない程度に動かせばいいのだ。ちょっとしたストレス発散にもなるしね。



◆◇◆◇◆◇◆



 体を動かし湯浴み場で体を清めた私達はバーに向かう。

 湯浴み場には魔道具が備え付けられており、スイッチを切り替えると水がお湯に変わってた。凄い。

 ドライヤーのような魔道具もあった。性能はあんまりよくないし、ぶっちゃけ魔術を使ったほうが早いとは思ったものの、そもそも魔術が使えないのでありがたく利用させていただいた。

 どれも魔力を流す必要はなかった。ドライヤーに関しては魔力の線が壁に伸びていたので、無線で魔力を流し込むような魔道具なのかもしれない。素直に驚きだ。


 さて、このバーだが、オシャレに呼んだだけで要は酒場である。

 いつも来ているようなところよりかは確かに綺麗だけど、所詮は下層の酒場である。

 奥の方では芸人が歌っており、周囲の人間がたまに金を投げている。前世でよく見かけた奴とはちょっと違う、あえて言い分けるなら吟遊詩人だろうか。

 確かあそこに立つだけでも金が掛かるんだよね。で、投げ銭で生活費を稼ぐ。ある程度上手くなると客が舞台料を払ってくれたりして、指名料なんかも貰ったりして、最終的には舞台役者とかになったりする。

 ま、そんなのは一握り。今歌ってる人もあまり上手くないのか稼ぎは少なそうだ。BGMとしてもあまりいいもんではない。


「アイラシュテールありますか?」

「失礼、ご年齢は?」

「16ですけど」

「鍵を見せてくれるかな?」


 あれ、なんで年齢チェック?今までそんな経験なかったぞ?というかなんで鍵?

 いくつか疑問が湧いたが正直に答え、鍵も見せる。パッと確認だけされて頷かれた。


「そちらのお二方は?」

「ビーチェ」

「同じく」


 ビーチェとは雑に言えばビールである。名前もよく似ている。ただ前世で飲んだものよりも辛く私はあまり好きではない。

 この2人の鍵は確認しないんだろうか、と聞いてみる。


「呪人の方は17歳未満の飲酒は禁止ですから」

「え、そうなの?」

「ああ、アストリアではな」


 呪人と魔人で扱いが違うのか。知らなかった。

 まあ魔人大陸っていうくらいだし、多少は魔人が優遇されるなんてこともあるんだろう。


「ダールでは問題無いんだが」


 いや、単にアストリアでの話らしい。

 確かにダールには呪人がほとんどいない。いちいち決まりごとなんて作ってないだけなのかもしれない。

 鍵はあれか。4-7は魔人女性だろうから種族確認か。なるほど。同じ部屋なら大丈夫ってこういうことか。


「呪人の子供は魔人に比べて酒に弱いらしくてな、子供のうちは飲むなって言われるんだ。

 酒がないとダメな人間になりやすいらしい」


 すなわちアル中だろうか。そうか、呪人はなりやすいのか。知らなかった。

 案外呪人の事は知らないのかもしれない。というか、生まれてこの方会った人間ほとんど魔人だし。そもそもダールって魔人の町だし。知らなくても仕方ない。

 レニーも居るし、ちょうど良いから色々聞いてみよう。



◆◇◆◇◆◇◆



「嘘だろ……陸が……陸が揺れてる……」


 船酔いの次は陸酔いに襲われているカク。

 可哀想に、せっかく揺れから解放されたのに、今度は本人が揺れておる。


 それはともかく、私は遂に呪人大陸に足を踏み入れた。

 ファンタジーな世界での船といえば大型の魔物。出てきたりするのかと身構えていたけど、特に何の問題もなく8日で到着した。1週間と聞いていたので予定より2日伸びたことになるが、些細な問題だ。

 ティナの言葉はちょっと躓いているが、コツは掴んだらしく、ここ最近の習得速度は結構早い。しばらくこっちで生活すればすぐに覚えられるはず。

 ティナといえば、彼女の新たな一面を見つけた。結構恋愛系の話が好きらしい。そういうのとは無縁な人間だとばかり思い込んでいたが、何度か劇に通ううちにハマってしまった。やっぱりチョロいなこいつ。

 次回更新は12月26日(土曜日)です。

 本章1はここで終わりです。いくつか挟んで本章2になります。

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