表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/270

四十四話 孤児

 シュテスビンに着いた。

 長い旅、ではなかった。せいぜい1時間くらいだ。ダールから伸びてる橋、アズヴェスト大橋と違い名前の無い橋だが、これを渡ればすぐにシュテスビンなのだ。

 むしろその後の検問の方が長かった。いや、検問自体は身分証と鞄を改められる程度の簡単なものなのだが、なにせ人が多い。順番待ちの方が時間が掛かるのだ。ちなみにアストリアとダニヴェス間で拓証は互換性がある。ラッキー。

 長い旅というにはあれだが、1時間も掛かる橋だ。結構長い。おまけに広い。馬車――蜥蜴が引っ張っているものも含む――が3台は横並びに走れる程度には広い。橋幅がめちゃくちゃ広いおかげで、馬車同士がすれ違うことが出来るのだ。

 もちろん、私達のような歩行者にとっても嬉しい構造ではあるのだが、かなりの人数が通るせいでごみごみとしている。


 いつもどおりめちゃくちゃに霧が掛かっていたのだが、フアは霧の中を歩くのが楽しいらしくめちゃくちゃテンション上がってた。可愛い。

 ティナも一緒に騒いでた。こっちはデカいから可愛くない。何がとは言わないが、デカいから可愛くない。大切なことなので2回言いました。

 カクとレニーは以前通った時と同じだとかなんとか言ってた。あの川は晴れてるほうが珍しいのだ。

 シパリアは考え事をしていたのかあまり喋らなかった。私はフアやティナと一緒にはしゃいでた。いや、霧の中歩くって結構楽しいのよ?昔から気になってた橋でもあるし。


 ともかく、シュテスビンに着いた。

 川を超えるだけでダニヴェスではなくアストリアになるのだから、国外とは案外身近なものだ。

 まあ川を超えるだけと言っても、リニアルの幅はとんでもない。1番近いところで橋を掛けたなんていうが、橋を掛けた場所からですら水平線が見えるのだ。地平線ではなく水平線だ。これ絶対海だってマジで。

 ちなみに橋の真ん中から見ると水平線ではなく地平線が見えるらしい。霧がかかってて見えなかったから"らしい"だ。

 ……地球だと水平線までの距離は大体5kmくらいだったはずだけど、こっちだとどんくらいなんだろう。私はアリストテレスじゃないので直径の出し方は分からんが、とりあえず丸いことは確かなようだ。

 そもそもこっちでの生活が長いから1cmや1分といった長さの基準も曖昧になってきてる。というか人のサイズが同じなのかも確かではないし、何なら前世と違って私は小さい部類だ。前世じゃ173cmと平均ぐらいはあったのに、こっちではチビだ。


 まあいいや。

 人に対する検問は結構雑だった。身分証の提示を求められるが、別になくても通すと言っていた。提示された身分証に応じてどのくらいのチェックをするかを決めていると教えてくれた。

 ちなみに拓証自体のランクはかなり低い。階級に応じてある程度の差はあるが、基本的には要チェック人物扱いだ。大銅労証も見せてみたが、こっちは提示していないのとほぼ変わらないと言われてしまった。ついでに魔力切れだとも言われた。後で補充してもらおう。

 要チェックとはいえ鞄を改め変なもんを運んでないかのチェックをされるくらいだ。服を脱がされたりとかはなかった。


 シュテスビンは大きい。

 確実にダールよりも大きい。なんならダーロといい勝負をしているかもしれないと思うくらいには大きい。実際にはダーロの方が大きいらしいが、そのくらいに大きい。

 そう感じてしまう原因は王城だ。王城があるのだ。よく晴れた日にはダールからも見えていたが、改めて近くで見てみるとかなり大きい。

 絢爛かと言われればそうではない。荘厳かと言われてもそうではない。単にデカい。威圧感は覚えるが、それ以上の感情は出ない。無骨と言えば聞こえは良いのかもしれない。


 門を潜り、最初に目に入ったのは雑多な商店街だ。

 道は広く、大きな荷物を抱えた行商人や馬車が行き交っている。活気に溢れる町だ。


「すげー……ダーロも多かったけど、それ以上だな」

「観光は後にしようぜ」

「あ、ああ。ちょっと驚いただけじゃねーか」


 そう、ダーロよりも人が多いのだ。

 ダーロもダーロでやっぱりダールよりは多かったのだが、それを軽く二周りは超えている。


「なんでこんなに居るの?」

「アーフォート行きの分が多いんだよ。

 ほら、橋を渡る最中に何度か船を見ただろ?あれさ」


 言われてみれば、確かに結構な量を見かけていた。

 とはいえそれならダールも同じくらい増えそうなもんだが、と聞いてみた。


「ダールは最近アーフォートと交易してないらしいぜ。

 だからダーレがでかくなったんじゃねーか?」


 という。

 仲が悪い、とまではいかないが、関係の薄い国らしい。

 言われてみれば国内でアーフォートの話はあまり聞かない。せいぜいアノールが布人(アノーレル)として扱われるくらいにしか聞かない。

 ダーレは鉱物資源が豊富な町だ。行ったことはないが、国内の金属のほとんどはそこで生産されてるものか、あるいはエレヒュノイズのものをダーロから運んでいるものらしい。

 アーフォートとダーレはどちらもイーリルに接してるから、採れる鉱物も似ているのかもしれない。国内で十分採れているなら輸入する必要もないのかもしれない。

 実際、冒険者ギルドでもダーレ方面の護衛クエストはかなり見かけたものの、アーフォート方面の護衛はほとんど無かった。


 カクとレニーは以前に来たことがあると言っていた通り、冒険者ギルドまでに案内をしてくれた。

 私達は南東からこの町に入ったが、冒険者ギルドは南西側あった。つまり、結構歩いた。

 商店が減るに連れて、飲食店が増えた。飲食店が減ると宿が増え、南西側に着く頃には宿と酒場が半々といった具合になる。冒険者区とイメージした感じの町並みだ。


「ほら、あれだ」


 カクが指を指す建物、石造2階建てでダールよりも小さな建物。ここがシュテスビンの冒険者ギルドであるらしい。

 こちらの世界では珍しく、看板に文字が書いてある。

 いや、珍しいのはダニヴェスで、だ。町を歩いた感じ、アストリアでは文字の書かれた看板が結構使われてる。ティナが苦虫を潰したような顔をしている理由はきっとこれだ。彼女は文字が全く読めない。

 何故ダニヴェスではあまり使われず、アストリアで使われるのか。恐らく人種的な問題だ。

 見た感じ、シュテスビンではダールよりも呪人が多い。明らかに魔人ではない筋肉の人が居るのだ。もちろん呪人全員が筋肉質というわけではないだろうが、少なくとも魔人ではああはならない。

 多分、呪人の比率がダニヴェスよりも大きいのだ。ユタからの手紙によると呪人大陸では録石ではなく普通に文字を使う。普通の呪人はあまり録石を使わないのかもしれない。

 その呪人が多ければ、手紙や本といった文字を書く文化も正しく伸びるはず。であれば、こういった看板も増えるのだろう。


「ティナ、あれ読んでみて」

「無理」

「冒険者ギルドって書いてあるんだよ?」

「うるせー、録石でもぶら下げとけ」


 ティナを誂いつつギルドへ向かう。

 換金するものはないが記帳する必要があるし、ちょっとした違いなんかがあるかもしれない。


 と思ったが、大きな違いはなかった。

 録石棚には売れ残った悲しい録石ちゃん達が並んでいる。可哀想に、もうちょっと報酬があれば受けられたかもしれないのに……。

 前言撤回。録石は普通に使われてる。ただのデザインの違いだったのかもしれない。そのうち調べてみよう。


「カク、思い出したことがある」

「どした」

「なぜあの録石はここからも読めるのか」


 当たり前すぎて忘れていたが、録石というものは本来触れた状態で魔力を流して初めて情報が引き出されるツールだ。

 基本的には音声だけだが、写真や映像が入っているものもある。とはいえ、それは魔力を流した本人にのみ感じ取れるものだ。

 録石棚にあるもののように、単に目を合わせるだけで頭に情報が入ってくるようなとんでもツールではないし、普通は一緒に見ることは出来ない。

 疑問に思ったことがあったが、常に使っているせいで忘れていた。


「あの棚自体が魔道具なんだよ。

 ほら、上の方に魔石がハマってるだろ。

 魔石の魔力で引き出してるらしいぜ」


 こういう時、物知りカクが役に立つ。

 それを知って何の役に立つのか、と言われてしまうようなことですらカクは知ってることが多い。

 生き字引、とはちょっと違う。どっちかっていうとトリビアマスターだ。


「じゃああの棚買えば自宅でも遠くから読めるってこと?」

「そりゃ出来るだろうが……意味あんのか?」

「無いかも」


 いや、あると思う。他の人に迷惑を掛けず、一緒に映画を見るようなことは出来るはずだ。

 ……どうだろう。映像入りの録石ってめちゃくちゃ高いし、録画するのは難しいのかもしれない。


「さて、全員で行きますか」


 今回は私だけでなく全員で並ぶことになった。

 どうやら拓証に情報を入力し直す必要があるらしいのだ。

 面倒臭いが、国が変わると多少のルールも変わるのだろう。多分。



◆◇◆◇◆◇◆



「はー、進んでんだなぁ」


 シュテスビンに長居する予定は無いが、今は昼。今から町を出るとなると夜間移動や野宿が確定してしまうし、少しだけ町を見て回りたい。

 1泊で宿を取り、現在は街巡り。

 とはいえ全員で動いてるわけでも、かといってバラバラで動いてるわけでもない。私はティナとカクの2人と歩いている。カク曰く「こいつらだけで行かせると迷子になる」とのことだが、私はティナではないので迷子にはならないと思う。

 いや、以前ダーロでティナと買い物をしたら一緒に迷子になったことがある。前科者だ。甘んじて受け入れよう。……ティナが突然走ったりするのが悪いのだ。私のせいじゃない。追いかけたらどこだか分からなくなっただけだ。


 この2人と一緒に行動することは珍しい。私はレニーと一緒に居ることが多いのだ。お互いあんまり宿から出ないから、結果的にそうなっているだけかもしれないが。


「ありゃ綺麗だけどよ、手入れが面倒なんだよな」

「なら買い替えたらどうだ?」

「とは思ってるんだけどさ、良いのが見つかんなくって」

「じゃ、先に武器屋行くか。こっちに多いぜ」


 この会話も原因だ。前衛職じゃない私はいまいち付いていけない。魔術関連なら多少は話も進むのに。

 魔術と言えばスクロール。カクと一緒に魔導ギルドの屋台へ行った時は結構楽しかったが、最近はレニーと2人で行っている。

 クエストを受ける少し前、屋台が出ている時間帯に私達はまとめてスクロールを買うことにしている。その担当が私だったのだが、ある日どれを買うか吟味していたら3人組に誂われたのだ。

 最初は無視していたのだが、なんか勝手にエキサイトされてしまい困っていたら何故かレニーが現れに助けられた。

 それ以来スクロールを買いに行く際に付いてきてくれているのだ。チビがスクロールを見に来るのは生意気らしいから仕方ない。好きで小さいわけではないんだが。

 レニーはカクと違い知らないスクロールも多いらしく、聞けない術式も多かったが、それでも1人で買いに行くよりかは2人で行く方が楽しい。


 と、まあその話は置いておこう。

 カクに連れられ、武器屋……というか金物屋か?に着いた。

 ダニヴェスで見かけるものよりも大きめの武器が多い。ダニヴェスではダガーと少しのショートソードしか売られていないのに、ここでは斧槍なんかも売られている。

 カク曰く、冒険者の使える武器が制限されてるのはダニヴェス特有らしい。知らなかった。

 この武器屋は鍛冶屋ではないらしい。ダールでは鍛冶屋と言えばそのまま金物屋のイメージだったが、こっちでは製造と販売が分かれている。なんでじゃろ。


「お、これなんてどうだ」

「んー……グリップがしっくり来ない」

「んじゃこっち」

「短い」

「これは」

「重いな、振りづらい。それにブサイクだ」


 ティナは結構面食いだ。いや、武器を選ぶ際に使う言葉なのかは知らないし、何を以ってカッコイイとするかは私にはいまいちピンと来ないのだが、ティナにはそれがあるらしい。

 ただの面食いってわけでもなく、十分な性能で且つカッコイイ武器が良いらしい。要するにオーダーが多い。

 今だってそうだ。ぶっちゃけ私にはカクが渡した3本の違いがいまいち分からないが、前衛で武器を振るう彼女にとっては大きな違いなんだろう。


「お?しっくり来るな。なあ、これいくらだ?」


 とかなんとか考えてるうちにお気に入りが決まったらしい。


「そりゃ大銀貨1枚だ」


 店主らしきおっさんがカウンターで座ったまま答える。

 え、クッソ高くね?さっき両替したばっかだけどそんなお金なかったじゃん。


「買うけどよ、その前にこのダガーの買取もしてくれよ」


 と思ったが買うつもりらしい。マジかよ。そのダガー2つで魔石杖買えるぞ……。


「……悪くないな、小銀貨12枚でどうだ」

「これ買うんだからよ、もうちっと上げてくんね?」

「無理だ。駆け引きしたいなら他を当たりな」

「んじゃそれと小銀貨4枚で買うわ」

「まいど」


 トントン拍子で買ってしまった。なるほど、差額分を払ってたのか。だからティナの武器は入れ替わりが激しかったのか。

 ちなみにドナドナされたのは例のフランベルジュなダガーだ。確かに手入れは面倒そうである。

 新しく買ったのはあまり特徴というべき特徴がない。刀身がやや青み掛かっているくらいだろうか。私から見れば普通としか言えないものだ。


「おう、待たせたな」


 武器を選んでる間、私は鍋や包丁といった日用品を見てたのでそこまで待った気はしないが、まあ暇だったのは確かだ。

 あの大きい鍋がちょっと欲しかった。重いから無しだろうけど、あれば料理の幅が広がる。


「んじゃ次行こうぜ」

「次?まだ何か買うの?」

「いや?歩くだけだ」


 その後は3人でウィンドウショッピングをし、宿に帰った。

 途中で食べた串焼きは、ダールのものと変わらない素朴な味だった。



◆◇◆◇◆◇◆



 翌日、シュテスビンを出た。

 ここから先は歩きではなく馬車である。厳密には"暫くは"馬車である。

 乗ったのは移動用の馬車ではなく、村から作物を買い取り日用品を売り払う、シュテスビンで作物を売り払い日用品を補充する、そんな幌馬車だ。

 こういった手合の馬車は結構多いらしく、人を乗せることを前提としたものと比べれば乗り心地は悪いが、直接交渉すれば結構安く乗れてしまう。

 私達は楽に移動出来る、持ち主は荷に余裕があればお小遣いが稼げる。ウィンウィンだ。

 ちなみに、荷馬車に人を乗せるのは禁止されているらしい。だからバレないように町を出て少ししてから入るのだ。シパリアは不服そうな顔をしていたが、バレなきゃ問題ないとカクが言い包められていた。


 馬車との移動。これはダールであれば護衛クエストとしてむしろお金にもなるのだが、アストリアの護衛クエストは多くない。

 特にシュテスビンとサークィンを繋ぐ街道は魔物がほとんど出ず、盗賊の類も綺麗に掃除されてしまっているらしい。

 ネフリンは北の台森林と近いせいか魔物もそこそこ居るらしく、シュテスビンよりかは稼げるとのこと。

 実際にネフリン方面であれば護衛クエストが3つ見つかったものの、サークィンとは方向が違ったので受けることはなかった。


 馬車に乗る、とはいうが今回のは蜥蜴の方の馬車である。乗り心地はあまり良くなく、移動速度もせいぜい早歩きか小走りか程度のものだ。

 馬の方が早いが蜥蜴の方が力持ちであるらしい。また馬に使われるこの蜥蜴は雑食性且つ少食ということもあり維持費も安い。馬はこの世界だと高級品に当たるし、荷物を運ばせる程度なら蜥蜴の方が人気らしい。

 乗り心地が悪いとはいえ風は防げるし、装備もそこそこに重いので私にとっちゃ馬だろうが蜥蜴だろうがどっちにしろありがたい代物だ。6人で乗るにはちょっと狭いのが難点、これを気にしてかカクはちょくちょく外に出ていた。ランニングだそうだ。


 途中2つの村を経由した。3つ目の村に着いた時、荷物の関係で遂に降ろされた。あくまで優先は村からの買い取りであり、私達はおまけなのだ。仕方あるまい。

 朝早くに出発したのだが、時間は夕暮れ。このまま歩くと次の村に着く頃には夜になってしまうということもあり、この村で宿を取った。

 宿をとったとはいうが、宿としての建物があったわけではなく、部屋の余ってた村民に間借りさせてもらった形だ。

 ベッドがあるわけではないので寝心地は悪かったが、毛布を2枚貸してくれた。温かいね。

 村の名前はギャラフィー、またはニャラフィーと言い、布団を貸してくれた人はランシャウというらしい。名字は無い。

 ティナ曰く、小さな村では名字がない人も多いのだそうだ。必要な場合は村の名前を使ったりするらしい。この人の場合はランシャウ・ニャラフィーとなるわけだ。なんか弱そう。


 翌日の朝は天気が悪かった。つまり雨だ。しかも結構強めの奴。

 雨の中を歩くのはあまり好きではない。止むまでお世話になることにしたのだが、結局夜まで降り続いた。

 やることがない私達は、ランシャウ達に旅の話を聞かせたり、初歩的な魔術や剣術を教えたりして暇を潰した。

 特に村の子供というのは娯楽に飢えてるらしく、なんでもないような町の話ですら面白がった。

 気づけばかなりの人数が集まっていた。サークィンからシュテスビンの街道沿いはあまり冒険者が通らないらしく、こういう話は新鮮らしい。

 代わりというべきか、昼食と夕食をご馳走になった。あまり美味しいものではなかったが、とはいえ新鮮な野菜が食べられるのはありがたかった。基本的に道中で口にするのは乾燥物ばかりなのだ。


 その翌日。この日はカラッと晴れた。

 久々に歩くことになり、ちょっと面倒だとは思ったが歩を進めた。

 1週間ほど歩くと大きめの町に到着した。途中にも大きめの町はあったが、しっかりした城壁がある町を見たのはこれが初めてだ。


 ビューンという町だ。カクとレニーの故郷ということになる。

 ダニヴェスで買った地図には載っていないが、かなりの大きさだ。ダーマより大きいかもしれない。


「2日くれねーか?」

「それだけで良いの?」

「ああ、ちょっと挨拶してくる程度だからな」


 この2人は孤児院の出だと聞いたことがある。

 どんなところなのかと興味があったが、1日目は大人しくしておいた。親子水入らずではないが、そういう会話もあるのかもしれないしね。

 余った4人はいつもどおり宿を2部屋取り、シパリアが孤児院に遠報を送っていた。なんでも兵士となる上で必須の魔術らしい。何かあった時用に、と場所は教えられていたが、こんなふうに使うとは思わなかった。

 しばらくして、宿屋から遠報の返信が伝えられた。了解とだけだったが、めちゃくちゃ便利な術に聞こえる。私もそのうち使えるようになりたい。

※地球の大きさを最初に測ったのはアリストテレスではなくエラトステネスだと言われています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ