設定1
2020/08/29 新しいプロットに合わせ情報開示量の変更。最後に、以降の文を変更。誤字修正。
2018/02/12 ルビ追加。
・世界観
・十六進法を基本とし、それぞれ一、二、三、l、┌、F、E、‖、lT、l干、圧、川、爪、円、田、一・、に近い字で表される。
十進法で生活する私達が5を区切り良いとするように、8を区切りよく感じるが、4に関しては人それぞれなよう。2.5は区切り良いと感じますか?250ではどうでしょう?
・1年は384日の16ヶ月、1ヶ月を24日とし5年に一度、16月が25日まで続くうるう年を置く。これはほとんどの大陸共通である。1日の時間は26時間であるが、主に日の傾きで表される。
また、ダールでは日の出、正午、日の入の三回鐘が鳴らされるため、それを合図に動いている人がほとんど。
要するに世界自体は現実とほとんど変わりません。ただ、現実よりも時間にルーズです。
・アンの住む大陸には魔人が多いが一定数の他人種も居る。現在発見されて居るのは3大陸であるが東に超大陸があるとの噂も。西には呪人がほとんどを占める大陸があり、その南には獣人の多い大陸がある。魔人大陸の南には7つの群島と1つの大きな島から成る群島国家連合がある。
群島国家連合にはアノールのみで構成された国もあるが、ダニヴェスではアノールを人間とは認めていないため…。
・高濃度の魔素が含まれた雨を降らす、年に数度起こる嵐を魔嵐と呼ぶ。発生原因は特定されていないものの、発生時には特定の魔物がよく見られる。
空気中の魔力が乱れるため魔術の使用は非常に難しくなる。また、保有魔力量の多い魔人では体調不良を訴えるものも多く、ひどい花粉症みたいなもんである。
高濃度の魔素が含まれた液体が地中に染み渡る事で不死生物を発生させたり、その魔力に釣られた魔物が多く現れる事から災害のように思われるが、一方では植物の成長を促進したり、その後には魔術の使用が簡単になるなど恵みの雨と呼ばれる事もある。
・人と呼ばれる種族は現在4種類居ると言われ、その中でも呪人、魔人、獣人が有名。
群島国家連合と呪人大陸には森人のみで構成された国もあるが、閉鎖的であり他人種と関わる事は滅多に無い。
幻人と呼ばれる人種も居たが、500年以上前の戦争で絶滅に追いやられたと言われている。
現実での人種より遺伝子的に遥かに離れており、呪人と魔人間を除き子供を作ることが出来ない。
生物
・アノール
言葉と道具を操り二足歩行が出来るウサギ。成体で70cm程度と小柄であり、知能もエレス種に比べ劣る。また寿命も30年程度と人と比べると短い。
友好的ではあるもののダニヴェスでは奴隷として扱われている。他国では人間と同じように扱われている国もあるとか。
・エリアズ
飛竜種。1対の大きな翼を持ち、地上では4足歩行で活動する。とても小さな鱗で覆われており、その鱗のせいか非常に暗い。
基本的には常時飛行しているが、死体を見かけると降りてくる。腐肉食性。4匹程度の小さな群れで死骸を漁るが、場合によっては生者を襲う事もある。
・ケノー
1章終了時の幕間にて初登場。猫の顔にロップイヤーのように耳を垂らした鼠のような生物。寿命は10年程。通常種の成体では1m程度に成長する。
体毛を振動させることで自身を別の物に見せかけ、近づいた生物を捕食する待ち伏せ型のハンターでもあり、肉食に偏った雑食性。
魔人大陸には固有種としてマジルク・ケノーがおり、小柄ではあるものの不可視化魔術を行なう。アンが捕まえた「めう」はこれ。
その他魔人大陸には大型のネヌク・ケノーと呼ばれる種類があり、群れで生活している。
・不死生物
死んだ生物をそのまま放置しておくと勝手に動き出す事がある。それらを総称した呼び名。予防としては心臓にある魔石を抜き取る事だが、魔嵐や悪意ある者の手によって生み出される事もある。
生前の動きを模倣するだけの存在であり、そこまでの脅威では無いが群れると危険。
生物とは付いているが生物ではなく、動く死体である。その他粘性生物によって動かされる場合もある。
・粘性生物
魔石を核にアメーバ状の体を持つ群生生物。個体で見た場合には非常にか弱く小さな存在だが、それらが寄り合わさる事で強大になることも。
基本的には微生物や生ゴミ、大気中の魔素を食べて生活している掃除屋とも呼ばれる生物。ダンジョンから生まれたものが野生化したとも言われる。
稀に「頭」と呼ばれる変種が生まれ、統率される事がある。
・呪人
最も人口の多い種。曖昧な性別を持ち、また魔人との交配が可能。
寿命も120年と現代の人間と比べやや長いものの、比率を変える際に寿命を消費するようだ。
魔人大陸から見て西の方角に、呪人大陸と呼ばれる地が存在している。
・魔人
最も魔力量が多く、呪人との交配が可能。
寿命が200年程度と長寿な反面肉体的にはあまり強くなく、筋肉もあまりつかない。
睡眠時間が長く、食事の量も少ないため他人種からはナマケモノと侮蔑されることも。
アンが生まれた大陸での多数派であり、その比率から魔人大陸とも呼ばれる。
・獣人
身体の一部に他の恒温動物の特徴を持つ。特に牙や爪が発達しやすく、尾を生やすものも居る。交配不可。
魔力量も多いが放つ事が苦手であり、放出系魔術は扱えない者が多い。
寿命は80年程と現代の人間に近いものの、変異部位が多いほど短くなる傾向にあるため個体差が激しい。短い者では50年を切る。
一部には変温動物であるトカゲの特徴を持つ者もおり、竜人と呼ばれる事もあるが一般には全てまとめて獣人である。
こちらは変異が多いほど長命らしい。
魔人大陸から見て南西の方角に、獣人大陸と呼ばれる地が存在している。
・森人
他者の魔力を用いる事に非常に長けた人種。あまり詳しいことは分かっていない。多数派の大陸を持たない。
・幻人
絶滅種。魔力を扱えず、代わりに科学に長けていたとされる。
大昔の戦争によって滅びており、今では呪人大陸の一部から遺跡や遺物が見つかるのみ。
ダニヴェス
・労働者ギルド
登録制限無し。7階級制であり、稼いだ金額と依頼主からの評価によって昇級する。昇級する利点としては選べる依頼が増える他、専門技術の習得手当て、支給飲料等があるものの月毎の税金が高くなると言う欠点もある。基本的にはその街の中での仕事に限られる物で、危険性は無いに等しい。
階級はそれぞれ小銅、中銅、大銅、小銀、大銀、金、白金と通貨に由来した名前を持つ。現在のアンは小銅であり、大銀以上は滅多に居ない。というかギルドを介さずに直接雇用されちゃう。
特に身分を持たない者の大多数が登録するギルドであり、最も手軽に身分証を手に入れられるギルドである。
ランク毎に分けられた棚があり、その棚に置いてある録石を受付に持っていき、片と交換する事で依頼の受理となる。同じく受付に合わされた二片を持っていく事で完了報告となるが、その場で金銭を受け取るか、ギルドに預けておくかを選ぶ事が可能。
ギルドに預ける場合、所定の利用料を払い銀行サービスの利用に同意している必要がある。大銀からは利用料が無料となるが、あんまり使う人が居なくて廃止されそうだとか。
国営機関であり、従業員は現代で言う公務員。であれば登録者は派遣バイトか。
・冒険者ギルド
登録制限有り。表向きには8階級制であり、達成した依頼数と打診される試験の突破により昇級する。昇給する利点としては選べる依頼が増える他、依頼主から直接指名されることもある。
別に国家跨いでも階級が一緒とかそんな便利な事はなく、別の管轄の冒険者ギルドではまた1から階級を上げなくてはならない。無論有名な冒険者はそれに限らない。
階級は数字で表され、8から始まり1が最上位である。
街の外での仕事が多く、階級が上がるにつれ1日で終わらないものが増えてくる。
こちらは国営ではない。そのため兵士等からはあまり良い目をされない。
・学校
主に一般市民が通うものが下級学校、貴族が通うものは上級学校と呼ばれる。下級学校では日常生活を送る上で必要となる魔術と常識を学び、上級学校では加えて算術と読み書きも学ぶことができる。
ユタは最終学歴下級学校卒業であり、アンは学歴無しである。
比較的新しい制度ではあるが、市民からの評判は良好。町営機関。
・言語
魔人大陸共通語を使用している。ダールは魔人大陸の中ではほぼ中央にあり、訛りはそこまで強くない。
ほとんどの者は数字が読め、簡単な足し引きは出来る一方、読み書きに関しては文字が3種類で構成されるため習得難易度が高く、行なえる者は希少。
貴族や王族では当然の如く習得必須である。
・文字
ダニヴェスで使われている文字は表意文字と表音文字が存在しており、その両方を組み合わせた漢字に近いものもある。
表音文字は53のパーツからなっており、基本的には組み合わせて用いられる。比較的単純なパーツで構成されており、覚えてしまえば楽に扱える。デヴァーナーガリーに近い。
表意文字は直接的な音を持たず、補助的な物として用いられる。数百以上存在しており、文字習得の難易度を上げる元凶となっている。
この2種類を組み合わせた漢字のようなものが存在しており、左、または上が意味を表し、右、または下が音を表すのが一般的ではあるが、例外も多く存在する。
この字は意味、または音のどちらかを読み取れれば利用できるため、アンはもっぱら音に頼って読んでいる。
登場人物
・アンジェリア・レーシア(アン)
主人公。1671年6月17日生まれ。群青髪茶眼。
魂子であり、幼い頃から無駄に魔力ばっかいじってた結果一般人を凌駕する魔力を持つ。
魔言を1つ1つ聞き取り、また意味も理解する特性と魔力視を併せ持つ。魔力を利用しての会話を習得済み。
ある程度読み書きが出来るようになっており、常に持ち歩いている手帳に前世の記憶と日記を書き込んでいる。
・ユスタディン・レーシア(ユタ)
アンの兄。1665年13月22日生まれ。金髪碧眼。
転生者疑惑が掛けられた天才。魔言を理解し、自身で組み合わせ直す事であっさり新しい魔術を作り出す。
魔力量こそアンには及ばなかったものの、惜しまぬ努力と才能により高位魔術師への道を歩んでいる。
現在は冒険者として様々な街を点々としている。たまに届く録石によると5人パーティを組んでいるとか。
・ロニリウス・クルセト・ブーチャ・エレン・レーシア(ロニー)
アンの父。名前長い。1552年2月3日生まれ。茶髪黒眼。魔人。
元冒険者であり、現在は武術指南で生計を立てている。サンとは昔ながらのパーティーメンバーでもある。
軽戦士を生業としていたらしく、戦闘時はとにかく飛び回る。サンに比べれば控えめではあるもののやはり膨大な魔力を持つ。
実は高名な冒険者でもあったが、アンは知らない。
・サニリア・レーシア(サン)
アンの母。1601年11月24日生まれ。赤髪茶眼。魔人。
元冒険者であり、現在はたまに労働者ギルドで働く程度のほぼ専業主婦。ロニーとは昔ながらのパーティーメンバーでもある。
魔法使いではあるものの現在はロニーから魔法の使用を禁止されている。でも見えないところでこっそり使ってる。
・セレン
1632年生まれ。黒髪黒眼のヒゲモジャ。呪人。
サン、ロニーの元パーティーメンバーであり、現在も冒険者稼業を続けている。ある程度魔術を扱えるものの、魔力量が少なくあまり得意ではない。
彼らとパーティーを組んでいた際は大盾を構えていたが、現在は戦斧を振り回している。
アンの初代先生ではあるが、現在位置は不明。ロニーとはたまに連絡を取り合っているらしい。生まれた際の性別はどちらかと言えば女。
・セメニア
1671年1月7日生まれ。赤髪黒眼。はっきりした赤毛ちゃん。
アンと仲のいい活発幼女。弟も居るが本人は妹のほうが良かったとかなんとか。別に仲が悪いわけじゃない。
・ニアケ・ケセナ・ヴァルト・ケル・イーシル(ニアケ)
名前の長い古物商。本好きであり3種の言語での読み書きが出来るものの喋るのは上手ではない。
・テルー
1章最後の方に出てきた研究肌な女。茶髪碧眼の瓶底眼鏡。別に外しても美人じゃない。呪人。
魔術師ギルドに所属しており、現在はダンジョンの研究に没頭している。
・ケシス
エレヒュノイズ人と思われる。人種は呪人の可能性が高い。
ダンジョントラップを踏み抜いた元冒険者と予想されているが、序章終了時点では不明。
本章では言語習得済み。
以下、次章以降登場予定。
・カクカ・カフカ(カク)
本章1より登場予定。チャラ男。165cm。茶髪ミドル。魔人。
料理は下手だが非常にグルメで食事となれば金に糸目をつけない。そのせいか基本的に金欠病。
・レニィン・クワルドルワ(レニー)
本章1より登場予定。常識人。183cm。黒髪ショート。呪人。
植物に関する知識が豊富であり、カクのストッパー兼尻拭い役。
・セルティナ(ティナ)
本章1より登場予定。暴れ馬。167cm。茶髪ショート。魔人。
非常に華奢ながらも剣と盾で立ち回るお転婆娘。武器集めが好きである意味カクの女版。
・シパリア
本章1より登場予定。雷光のリーダー。
以下、パーティ構成員。
・フア
・ドラウト
本章1より登場予定。千人の頂のリーダー。
以下、パーティ構成員。
・ダラウス
・アーグル
・ギナ
・シエナ・スエルナ・ヴィーナ(シーナ)
本章1より登場予定。幸運のシエナ。赤き月の昇る夜のリーダー。
以下、パーティ構成員。
・ナナシ・エキセンドラ
・トゥンガ・エレンガ
・セエレ
・ネイプ・シュダー
・ガート・シュダー
・ハイペスト・ブーチャ・シングライド・ノイド
本章1より登場予定。ダニヴェス一と言われる魔術師。人は敬意を込めて魔道士とも呼ぶ。
・ゼレンゼレウス
序章より登場予定。魂子のオーク。
魔力関連
・魔素
不可視の物質。特殊な技能を用いれば見る事が出来る。
生まれつき知覚出来る人がおり、また訓練すれば後天的に感知することができるようにもなる。
・魔力
その物体や生物が保有している魔素の事。
・魔石
超高密度下、あるいは魔素を生産するような場所で結晶化した魔素。緑から紫の色を持ち、半透明。
蓄えられた魔素を消費する毎に小さくなっていき、最終的には消滅する。
一定期間同じ魔術を当てられ続ける事でその魔術の特性を保有する事がある。
また全ての生物の心臓部にあるとされ、生物毎に大きさや形がある程度固有なために冒険者ギルドでは基本的にはこれを討伐の証とする。
魔人女性は後産の際に胎盤と同時に排出するが、この魔石は同名ではあるが全くの別物。
・色魔石
魔石の中でも特性を保有した魔石。それぞれ赤魔石、青魔石…等と呼ばれ、宝石としても扱われる。
その魔言に応じた魔術を常時放出し、周囲の魔素を吸い取る効果もある。色魔石となる魔言は属性と呼ばれる。
赤であれば温かい、緑ではひんやり、黄色いものではピリピリといったものを触れる事で感じられる。
複数属性を持つ魔石も確認されてはいるが、滅多に出回らない。
・魔言
魔術を構成するワードの事。例えばレチは火を意味し、クニードは発生を意味する。そのためレチ・クニードであれば発火となり、魔力によって火を発生させる事ができる。
このワード数を増やす毎に使用難度が上がるとされるが、それは例えばエル、エレス、シュを組み合わせた際、泥を放つのか、あるいは濁流を放つのかは術者の魔言への魔力配分によって大きく変わるためである。
例えば水が多ければ濁流になるし、土が多ければ泥になる。同時にいくつ作業を行なえるかといった感覚に近い。
魔力を聞き取れる者でなければ理解できない謎の言葉に聞こえる。
・魔術
魔言の組み合わせにより魔力を利用して発生させるもの。魔術によって生み出された物質や現象は概ね自然界の物に準じて働く。
一般的には手から放たれる。これは魔力操作という繊細な事を行なうからであり、慣れれば足や口、杖、剣、鎧から発生させることも可能。
魔術は魔力の供給を終了することで蒸発してしまう。そのため飲水や土器の素材といった用途には向かないが、移った火や奪った温度などは元に戻らず、特に触媒として用いられる事が多い。
魔言はあくまで自身のイメージを具体化する際に使われるものであり、慣れれば無詠唱や変形詠唱も可能。
・魔法
魔言を利用せずに魔力を発現させる術。習得が難しい分、魔術に無いとされる回復術も使える。
魔術と魔法は過程を優先するか結果を優先するかの差でしかないが、持たざるものには扱えない。
0から魔言を作り、組み立て、魔術を使用するような非常に難しい技術であり、魔法使いは希少。
こちらは魔力の供給を断っても蒸発せず、発現し続ける。
・最後に
本章2までは王道に近い物になりますが、本章3からはキーワードを拾います。
次章からもよろしくお願いします。
自分用のメモ的な意味もあったりなかったり。