五十六話 雨と森と金
予想通りというべきか。太陽の姿はさっぱり見えず、いつ雨が降り始めてもおかしくないような空模様。どこか湿ったような匂いが漂い始める。
「まずいな」
雨が降る前特有の、遠くの音が妙に響くような感じもする。すぐ前に居るカクの呟きすらいつもよりも大きく聞こえる。
何がまずいのか。単純な話だが、雨が降ると大多数の魔物は活動を休止する。よほどの例外でなければネヌク・ケノーもその1つだろう。
となれば巣などでじっとしているケノーを探す必要があるが、隠れている魔物を探すというのはかなり難しい。
雨が匂いを流してしまうのも問題だ。カクの鼻があまり機能しなくなる。これは私にも言える。雨が降ると魔力視はかなり使いづらくなる。魔嵐でない雨であっても魔力は確かに含まれている。
要するに、ケノーを見つけることが出来なくなってしまう。晴れた日であれば簡単に終えられるはずのクエストが、雨が降ったせいで台無しになるなんてことは今までもたまにあった。
「もし降ったとして、どのくらいで止むかな」
「さてな……すぐに止みそうには見えねえけど」
雨の前は魔物は静かであることが多いが、雨の後は逆に活発になることも多い。
どうせ降るならいっそ降ってほしい。そしてさっさと止んでほしい。そしたらケノーも動き出すはず。
森が見えてきた。
ネヌク・ケノーは大別して2種類が存在している。
1つは移動型。こちらのケノーは平原と森の境で生活し、決まった住居や縄張りは持たないらしい。数は少なめ。
もう1つは定住型。こちらのケノーは洞窟なんかを寝床にしつつ組織的に狩りを行なうらしい。数は多め。
元は前者の群れを狙うはずだった。1つの群れは8匹前後というし、上手くやれば2つ分の群れを狩るだけで16枚の皮を手に入れられたかもしれないが、数が少ないせいで動いてくれなければ見つけづらい。
そのため後者を狙うことになった。こちらは最大で80匹にも上るような巨大な群れではあるものの、その数のせいで痕跡は見つけやすいはず。
もちろん数が多いために危険度はぐっと上がるが仕方のないことだ。雷狼が6級に対してケノーは5級だが、こちらの呪人大陸の魔物はあまり強くないとも聞いたし、本を読んだ限りでは私もそのように思う。
唯一の懸念はケノー自身の狩猟方法だろうか。どうやらかなり高度に組織化されているらしく、下手な人間の軍隊よりも統率が取れているだなんて書かれていた。
群れは実際に狩りを担当する雄、その雄を統べる雌、その雌を統べる女王という感じらしい。しかも魔術による連絡手段を持つと。
個々の能力はあまり高くないようだが、もしかすると厄介なのかもしれない。
「クソ、降ってきやがった」
森が間近というところ、ついに雨が降り出した。
雨は急速に体温を奪う。冬ともなれば更にひどいことになる。それは魔物だろうが呪人だろうが魔人だろうが変わらない。
「森に入っちまえば大丈夫じゃねーの?」
「バカ。雨の日は鼻が利かなくなるんだよ。前にも言ったろ」
「アン、見えるか?」
「まだ見える」
この先が問題だ。
今は見えるとはいえ雨が強まると徐々に視界は悪くなる。
正面切っての戦闘とかならともかく、こと索敵に関しては目は鼻に劣る。森のような視界の悪い場所ではあまり役に立たないのだ。
ハルマ森林と呼ばれるこの森だが、聞くところによればそこまで密集してるわけでもないらしいし、大森林と呼ばれる魔人大陸のものに比べれば多少はマシかもしれない。
でも、あまり頼りにはならないというのも事実だ。さて。
「森の中での戦闘は避けたほうが良いと思うけど、雨を凌ぐためなら多少は仕方ないかな」
「……よし、んじゃ森で雨宿りだ。それでいいな?」
「やっぱ入るんじゃねーか……」
鼻の利くうちに安全な箇所を見つけ、雨宿り。もし雨が上がればケノー狩りを再開し、そうでなければ最悪野宿、当然クエストは失敗する。最終的にはこうなった。
さすがに天候をいじるほどの魔力は持っていない。雲の流れる高度さえ分かれば少し散らすくらいなら出来るかもしれないけど、あの速さだとあまり意味もないだろう。
「うっし、警戒は怠るなよ」
カクを先頭に、私、レニー、ティナの順。いつもとは少し違う順番で森に足を踏み入れた。
◆◇◆◇◆◇◆
大森林ほどではないが、平原に比べれば森はやはり魔力が濃い。
というか生物が居る場所は魔力が濃くなる。岩山よりは町のほうが濃いらしいし、町よりも平原のほうが、平原よりも森のほうが濃い。生物には植物も含まれるし当然なのかもしれない。深海とかは魔力がほとんどなかったり?
ともかく、魔力が濃いということは些細な変化に気づきにくくなる。ただでさえ雨によって鈍ってるのに追い打ちだ。それでもこれに縋るしかない。他に選択肢がないのだから。
「ティナ、あの赤いやつ」
「ん、あの3つ繋がってる奴か?」
今回はティナが果実を採っている。とはいえレニーの知らないものも多いらしく、また冬に入ったこともあり食べられるようなものはほとんどない。
残念ながら今回は荷物持ちが必要なほどは採れない。まだ2つしか食べられるものは見つかってない。今見つけたものも残念ながら腐ったような臭いがする。
辺りを伺いながらカクに付いていくが、そろそろ雨が強くなってきた。私の視界はかなり紫色、有効に使える時間はもう10分もないのかもしれない。
と、突然カクの足が止まった。
「どうし――」
カクの前には洞窟がある。
洞窟であれば間違いなく雨は凌げる。そこに関しては文句なしだ。
問題を上げるならば1つだけ。その洞窟はとても輝いている。
紫色に。つまりダンジョンだ。
「ダンジョンで雨宿り、なんて贅沢な話だな」
「本気で言ってる?」
「安心しろ、不変のダンジョンだ。あそこ見てみ」
カクが指し示したのは洞窟の入り口のやや右側。六花の洞窟と書かれたプレートがまるで表札のように掛かっている。
"六花の洞窟"、つまりはユタの攻略したダンジョン。若く小さなダンジョンだがいくつか凶悪なトラップが配置されていたらしい。
攻略済みのダンジョンには2種類ある。1つはダンジョンコアとも呼ばれる大型の魔石を失い、入り口の形状だけを残して崩壊したもの。
そしてもう1つがこれ。魔物こそ新たに生み出されるものの、トラップを含むダンジョン全体の構造の変化を起こせなくなった脳死のようなダンジョン。
どうにも不変の魔法陣というものはダンジョンアタックを繰り返すような冒険者の間では有名なものらしい。カクも知ってた。
ダンジョンコアとされる魔石は非常に高価なものではあるが、ダンジョンを生かしたまま売り払うのもそこそこの金が手に入る。
名声を求めるなら不変の魔法陣を、金を求めるならダンジョンコアを、といった感じらしい。
特に若いダンジョンはダンジョンコアも小さく価値が低いため、基本的には魔法陣を書き入れられることが多いという。
低い、なんて言ったが生まれたてのダンジョンコアですら8192ベルは下らないと聞く。大きなものとなれば5万ベルを超えることすらあるとも。ちなみに例の子虎は2048ベルくらいのはず。
お金の事は置いとくとして、安全性に関しては魔物を考えなければかなりのもの。魔物が湧きっぱなしになるのは却って魔石集めとして利用出来るため欠点にすらならない。
雨宿りとして使うのが正しいかどうかはともかく、悪くない選択なんだと思う。
「最悪、違約金分くらいは稼がなきゃな」
言ってることはもっともである。違約金は報酬金の1/8だと言っていたので今回であれば16ベルになる。
加えてクエストを受けるにあたって購入した消耗品や宿代、向こうでの食事代なんかも考えなくてはいけない。
ざっと見積もっても64ベルくらいは稼ぎたいところだが、とはいえここはダンジョン。ダンジョンの魔物は魔石こそ取れるものの皮や骨といったものはダンジョン外に持ち出せない。というより魔石以外は砂1粒すら持ち出せない。
魔石だけで64ベルとはよっぽどの事がなければ現実的じゃない。損を抑える程度が限度かな。
「勝手に入っても大丈夫なの?」
「攻略されて結構時間経ってるし、もう研究も終わったんだろ」
雨の中森を彷徨うのは得策とは言えない。
それにお金の問題もある。
結局、私達は六花の洞窟へ潜ることにした。
◆◇◆◇◆◇◆
ダンジョンの内部は外と違い、かなり暖かい。
基本的に洞窟型のダンジョン内には気候と言うものが存在せず、年中同じ温度であるところが多い。
多い、というのはあくまでこれが基本であって例外もあるということ。そしてフロア毎に気候が違うダンジョンも稀にある。
六花の洞窟。ここの壁は岩ではなく土だ。入り口や入ってすぐは岩壁だったのだが、10歩も歩かないうちに土に変わった。
なぜ岩か土かが分かるのかといえば、このダンジョンの壁もやはりぼんやりとだが光っている。もちろんリチ・クニードによる光源もあるけどね。結局無ければ仄かにしか見えないわけだし。
「ダンジョンの壁ってなんで明るいの?」
「そう見えるのはお前だけ、俺らにゃ真っ暗だよ。だから発火使ってんだ。なあ?」
「火がなきゃ真っ暗だぞ?」
衝撃の新事実。紫色ではないから気付かなかったけど、これも魔力視のせいだったのか。
前回のダンジョンはランプを持ってきてたけど、そもそも普通の人には真っ暗なのか。
ということは……いや、ダメだ。魔力視とは全然違う。完全に普通の視界だと思ってた。てことは目自体が違う? 視力が良いのとも関係ある?
「にしても狭いな。小さいダンジョンだとは聞いてたが」
「このダンジョンのこと、知ってるところだけでいいから教えてよ」
「聞いた限りになるが――」
全2階層の小型ダンジョンであり、1階層目は大部屋1つと小部屋4つ、2階層目には大部屋1つと小部屋2つ、それからコアルームと呼ばれる部屋。構造としてはほとんど一本道で、それぞれの階層に安全地帯あり。
出てくる魔物は1階層が7級、2階層が6級であり1階層大部屋のみ5階級の発見例あり、2階層大部屋は守護者のみ。1階層の安全地帯前に活性化中のトラップあり。
1階層の階層守護者、つまり中ボスは4級のラング・アーマード・ゴーレムという爆発系の魔術も扱うゴーレム系の魔物。
コア守護者、つまりラスボスは3級のアグナル・フローターという火系の上位魔術を得意とするアンデッド系の魔物。
守護者は非活性化されており脅威ではないが、1階層大部屋には模倣人形が現れる事もある。地図は発行されておらず、魔道具の発見も報告されていない。
「――こんなもんか?」
「結構詳しいね」
「腕試しに行く冒険者が割と多いんだってよ。1階層にしかトラップがないからソロでも潜れるしな」
トラップか。前回はそれのせいで退却することになったし、餓死寸前の痛い目にも遭った。
警戒する必要は……うーん、どこで何が起こるかってのを知ってれば対処のしようもあるか。規模にもよるけど。
「安全地帯の水は飲んでも平気なんだっけ」
「ああ。なんでか知らんがあれだけは消えない。つーか前にも飲んだろ」
「あんときゃひどかったなー……やっぱ怖くなってきた」
「ま、今回は大丈夫だろ。トラップも場所が分かってりゃ怖くねえし」
「雨宿りに来たんじゃないのか?」
そうだった。そういえば最初はそんな話だった。
てっきり奥まで見に行くつもりになってたけど、もしかしたら雨はすぐに止むのかもしれない……それはないか。
「バカ。どうせ違約金払う羽目になんだから、最低限稼いでおこうぜって話だよ」
「そ、そうか……」
「そうだったのか?」
と思いきや2人はいまいち理解していなかったらしい。
私とカクで話を進めちゃったし、仕方ない部分もあるか。というかうちらが悪いんだなこれは。
「説明不足だったね。ごめん」
「いや、察しが悪いって奴だろ」
「アタシにそういうの期待すんな」
「ティナはともかく、レニーは気付けよな。何年一緒に居んだよ」
「……すまん」
レニーが少し可哀想になってくるくらい責められておる。おお怖い怖い。触らぬ神に祟り無しじゃ。
なんて軽く話ながら進んでいたら、カクの足が止まった。どうやら魔物を見つけたらしい。
「こりゃ数多いな……42は下らないぞ」
「て事は最初の小部屋?」
「ああ。小部屋っつっても結構な広さらしいぜ。
さて魔物の種類だが……土臭いな、泥人形かなんかか?
結構混じってっから、最低でも4種類は居るな」
「なあ、そいつらってつえーの?」
「いや全く。アンの魔術で一掃出来るんじゃねえか」
戦いは数だよ、なんてどっかの弟が言ってたが、残念ながら質を伴わないと意味がない。
もちろん、油断なんてしちゃだめだけど。
「ま、どっちにしろ服は乾かしたい。つーわけで戦闘準備だ」
「こんなとこでどうやって準備すんだよ」
「あ? んー……レニーを前に、って言いたいけどすれ違うのも厳しいな」
このダンジョンの通路は非常に低い。残念ながら私の頭は天井に触れる気配すらないが、レニーは当然のこと、カクですら若干身を屈めている。
そして横幅も狭い。レニーに至ってはさっきからカニ歩きをしなきゃいけないような箇所もあった。デカいってのはそれはそれで大変らしい。
ダンジョンに入った際の順番はカク、レニー、私、ティナの順。ということは、最初に部屋に入るのはカクだ。
「ビビってんのか?」
「はいはい。ま、なるようになるだろ。最低限気だけは引き締めていけよ」
「ああ」
というわけで各人ゾエロを掛けたりする程度でこのまま部屋に突入することとなった。
大蟻の時と違って、なんだか締まらないなぁ、なんて思いつつ私もゾエロをしっかり詠唱。7級といえば魔人大陸だと大毒亀なんてのも含まれる。油断大敵って奴だ。
呪人大陸の魔物はやや弱いと聞くが、それでもダンジョンだ。実は天井に未発見のトラップがありました、なんて言われてもしっかり対応出来るようにしなければ。
魔力視は……やっぱりダメだな。さすがダンジョン、めちゃくちゃ紫。
「うげ、また蜘蛛かよー! アタシ嫌いなんだけど!」
「村育ちが何言ってんだ、さっさとぶった切っちまえ!」
「それとこれとは話が違うんだって、うらぁ!」
部屋は円形、広さは模倣人形と戦った部屋と同じくらいだろうか?
ティナが文句を言っているのは、1mはあるタランチュラのような蜘蛛の魔物。びっしりと生えてる毛と妙に大きな2つの目がめちゃくちゃ気持ち悪い。
あ、ティナが1匹を真っ二つにした。警戒してなのか、近くに居た別の個体がジャンプした。すごい跳躍力だ。
「リズ・ダン」
宙に浮いた状態では方向転換は基本的に出来ない。出来るのはロニーみたいな一部の変態だ。……最近、カクも似たような事をし始めてる。こいつは変態予備軍だろうか。
まあいい。このくらいの術式ならリズでも十分扱える。手から放たれた氷塊は蜘蛛の胸部に命中。思ったよりも威力が出てたらしく、凄まじい勢いで吹き飛んでいった。R.I.P.
「おい、勘弁してくれ!」
と喚くティナを見てみれば体液のようなものが掛かっている。ローションプレイでも始めたんだろうか? ……いや、ごめんなさい。私のせいです。
「口より手動かせよ!」
私から見てティナの左側、カクは別の魔物を既に2匹倒している。うち1体は人型の……あれが泥人形って奴か、初めて見た。
何故か寒気がしたのでしゃがんでみたら、同時にレニーが前に飛び込んできた。直後に金属音。何か遠距離攻撃をする魔物が居るらしい。
横から覗いてみたがどの魔物がやったのか分からない。あの金属っぽい芋虫か、いや、居た。芋虫の後ろにいる骨格標本みたいなやつが弓を構えている。あれが噂の不死生物か……ホント不思議だな。どうやって動いてんだあれ。
「ティナ、芋虫をやれ! 矢には気をつけろよ!」
「あいつらなら、こっちだな!」
ショートソードを構え、突然の急加速。一瞬視界から消えたと思ったら次の瞬間には芋虫が死んでいる。
効率や威力はまだまだと本人が言っていたが、私にはシパリアとの違いがいまいち分からない。
「アン、あの骸骨は肋骨の裏に魔石がぶら下がってる。そこをぶち抜け!
レニーは矢を防いでやれ、俺らは自分でなんとかすっからよ!」
カクの周りには既に蜘蛛の死体が2つ、泥人形の死体が1つある。カクは1番優秀だ。戦力になるし、話も上手いし、計算も出来て、斥候役もこなせる。
と、そうじゃない。今は私の仕事だ。狙うのは部屋の反対側に3体居る不死生物、ボーンアーチャーとでも呼んでやろうか。
直線にして約50m、十分狙える距離だ。ここらで私も良いところを見せないと。
「撃つよ、リズ・ヴ・ダン」
ティナは射線に居ないし、レニーは避けてくれている。
両手から3発の氷弾を同時に放つ。どうせなら1撃で3体共仕留めてやろう。
小気味いいような乾いた音を響かせ、3発共が直撃。……ゲームとは違って、ダメージを受けたからと骨がバラバラになったりはしないらしい。つまり生きている。左側の1匹だけだけど。
「もう1発! リズ・ダン!」
今度は1発にだけ集中して放つ。
直撃、無事バラバラの骨に戻すことが出来た。あいつは生きてるか死んでるかが分かりやすくて良いな。
少しして、戦闘が終わった。
カクは蜘蛛を11体、泥人形を6体。ティナは蜘蛛を5体、鉄芋虫を6体。私は蜘蛛を4体、鉄芋虫を2体、泥人形を1体、弓骸骨を3体。レニーは蜘蛛を3体、泥人形を3体。
一緒に倒したものもあるが、戦果としてはこんな感じっぽい。数こそ多かったけど、どれも小粒な魔物ばかりでキツい戦闘ではなかった。
唯一強めだったのは鉄芋虫だろうか。表皮がかなり硬いらしく、ただのリズ・ダンでは弾かれてしまった。7級の魔物でこれだけ硬いのも珍しい、と思ったが攻撃力はほとんどないらしい。防御特化型って奴だろうか。
硬く重い体を利用した突進が主な攻撃らしいが、ティナは全部躱してた。ひゅーひゅーかっこいいー! ていうかあれ一刀両断するってどうなってんの。ティナがおかしいのか剣がおかしいのかどっちだ。どっちもか?
泥人形は体内の魔石を潰す必要があったが、カクの真似をしてみたらすぐに倒せた。水を掛けると溶けてしまうのだ。ナメクジに塩、泥人形に水ってわけだな。これテストに出そうだな、なんつって。
残念ながら弓骸骨と泥人形の魔石は取れなかった。どちらも魔石をコアとして動く魔物らしい。ということは、泥人形は不死生物なのでは? と聞いてみたらそもそもゴーレム系はほとんどそんな感じらしい。
数少ない例外のうちの1つが模倣人形だが、あれもあれで模倣前は魔石が本体となっているとか。姿を模倣することで弱点までコピっちゃうんだろうか? いや、以前見た模倣人形の内側は普通に泥だったけど。よく分からん生物だ。いや生物なのか?