第31話:長い道程
まあ、予想はついていたが、製錬には時間がかかるよな。
金属についてもっと詳しく知っておこう。
今のところ、「還量は、1対1に混ぜた時に丁度良くなる」ぐらいしか知識がないからな。
出てきたのは錫石(場合によっては「錫鉱石」と書かれている)、赤銅鉱、赤鉄鉱、瀝青炭(炭)、錫、銅、鉄、攻撃青銅、防御青銅だっけ。
そう言えば金属は打撃、槍、剣や盾・鎧・兜の材料として使えるとか言ってたはず。
そこらへんについては全然学んでいないな。
*還量の説明があった時に「知ってると便利だが知らなくてもいい情報」なんて言ってたから学べないんです*
鍛冶屋が詳しいことを知ってるかもしれない。
行ってみるか、製錬に忙しいかもしれないが。
「鍛冶屋:おっ、また来たか。」
「鍛冶屋:まだ製錬するん?」
いや、製錬はしない。
と言うより、まだ製錬できるのか。
*できますよ*
しかし、防御青銅と攻撃青銅についてとか、鉄の錆についてとか、疑問はまだまだ絶えない。
「鍛冶屋:製錬しないん?話でもするか?」
話しながら製錬できるのなら。
「鍛冶屋:じゃあ金属を使った武器とかについて。」
じゃあ情報を沢山お願いします。
「鍛冶屋:金属を使えば、『6種の道具』が全部作れる。」
打撃、槍、剣や盾・鎧・兜のことか。
「鍛冶屋:木でも揃うけど、金属のほうが便利。」
なるほど。
「鍛冶屋:ただし青銅は、武器の時と防具の時で銅と錫の比率が変わるから。」
それが防御青銅と攻撃青銅か。
*他にどう解釈できるというのか*
「鍛冶屋:青銅は合金だから、比率によって微妙に硬さを変化させられるわけ。」
「鍛冶屋:攻撃に使うためと防御に使うためじゃ適正比率が違うから。」
なるほど。適材適所というわけか。
「鍛冶屋:こういう、痒い所に手が届く、臨機応変に使える青銅って凄くない?」
なかなかの青銅好きだな。
「鍛冶屋:青銅っていいよね~。作り方について知りたい?」
是非詳しく教えて頂きたい。
「鍛冶屋:青銅には、銅と錫が必要になるからね。」
「鍛冶屋:赤銅鉱中を3つと炭1つで銅が1還量、」
「鍛冶屋:錫石大と炭1つで錫が1還量でできるよ。」
それぞれの鉱石の還元か。
「鍛冶屋:錫を1還量、銅を4還量混ぜると5還量の攻撃青銅が、」
「鍛冶屋:錫を1還量、銅を7還量混ぜると8還量の防御青銅が作れる。」
ほうほう。比率が違うわけか。
*錫1還量=33重、銅4還量=280重だから合わせて313重、5還量の攻撃青銅は310重。*
*攻撃青銅の錫の比率は10%弱。*
*錫1還量=33重、銅7還量=490重だから合わせて523重、8還量の防御青銅は520重。*
*防御青銅の錫の比率は6%強。*
*そこのあたりも詳しく考えた上で設定してあります。*
随分と凝ってるな。
「鍛冶屋:防御青銅5還量で青銅板ができて、防御青銅1還量で取っ手が8つに。」
「鍛冶屋:逆に青銅板を5つの防御青銅1還量分に分けたり、取っ手が8つで防御青銅1還量にすることもできる。」
なるほど。
「鍛冶屋:そして青銅板25枚で銅鎧ができるわけ。」
ほうほう………え?
25枚?
そ、そんなに使うのか…
*当たり前です。*
攻略への道程は非常に長いようだ……
まだ鉄すら手に入っていないというのに………




