第3話:『七伝説』
「昔々、レンケムタイには街が1つしかありませんでした。」
「その街は、現在の本街と西街に当たります。」
「街はとても安泰でした。」
「その安泰を保っていたのは、『全知の調和』の力です。」
なんだその怪しすぎる物は。てかそんなので国の安泰が保てるのかよ。
「そんなある日、二人の強力な指導者、####と$$$$の二人が現れました。」
名前が適当過ぎる。
「彼らの本当の名前は未だに分かっていません。」
「というのも、古い資料の中に####や$$$$を名前で呼んでいる例がないからです。」
紫式部とかと同じで名前は永遠にわからないと。
*ふう、うまくごまかせた。よかったよかった。*
「さて、彼らはどちらも優れていたので、街を分け、それぞれが自分の街を統治することが決まりました。」
「この時できたそれぞれの街が現在の本街と西街の元となっています。」
なんか不穏な雰囲気。
「$$$$は、力では####を少し上回っていました。」
「しかし、頭の良さでは####に絶対に勝てないことをよく知っていました。」
「戦術的な側面が苦手であれば、####には決して勝てません。」
「よって、####が本街、$$$$が西街を統治すると決まりました。」
なんで「よって」なんだろう。
「『全知の調和』は本街の方にあります。」
「より実質的に力のある方が本街を統治すべきと決まったのです。」
なるほど。
「####と$$$$は幼い頃から切磋琢磨しあってきた親友ですし、問題はないと思われていました。」
そう言うってことは問題が起きたんだな。
「しばらくすると、$$$$が####を疑い始めるようになったのです。」
「####は事実上国最強の存在、もし『全知の調和』を悪用したら大変なことになります。」
『全知の調和』って悪用できるんだ。
「$$$$の予感は的中したと言えるでしょう。」
「なんと、####は完全な存在である『全知の調和』の分裂を行おうとしていたのです。」
どういうこと?
「『全知の調和』の分裂の意図について、詳しいことは現在でもわかりません。」
「いずれにせよ、『全知の調和』が####によって分裂できるようになれば大変なことが起こりえます。」
「それを防ぐため、$$$$は####に勝負を仕掛けました。」
なんかはぐらかされた感じがするがまあいいか。と言うか、勝てないんじゃなかったっけ?
「驚くべきことに、最強の存在であると思われていた####は負けてしまったのです。」
え?プログラマー、矛盾してない?
「しかし、喜んだのもつかの間。」
「####は『全知の調和』の分裂に多くの体力を費やしていて$$$$に勝てなかったのです。」
という事は・・・つまり・・・
「そう、####は自らの身を犠牲にしてでも分裂をさせたかったのです。」
ますます####の意図が分からなくなってきた。
「詳しいことは本人しか分からないでしょうが、とにかく『全知の調和』は分裂してしまいました。」
「戦いの跡に残されていたのは意味不明な詩が刻まれた石碑のみです。」
ほうほう。
「単に分裂しただけなら$$$$の技術でも直せます。」
「しかし、####は抜け目なく、その7つの部品を国中に散らばらせました。」
「分裂されたとはいえ、それぞれの部品は調和を生み出します。」
「こうして落下点にできた7つの街が残りの7つの街なのです。」
なるほど。だから9個の街なのに『七伝説』なのか。
「ただ、『全知の調和』が分裂してしまい、レンケムタイは調和を失いました。」
「かつての栄光も一気に失われてしまったのです。」
「また、「全知の調和」はすべてが集まってこそ最も安定するものです。」
「なので、七つに分裂した状態は不安定です。」
「それを安定化させ、$$$$から部品を守るための怪獣が各場所にいます。」
あれ?これがその『七伝説』?
「以上が、『七伝説』の冒頭の解説です。」
冒頭?これで冒頭?
「御存知の通り、この後それぞれの怪獣についての伝説がそれぞれ1章ずつ、合計七章あります。」
「それぞれの解説を読みますか? はい:いいえ」
こんなの読んでたら1週間かかるわ。いいえ。
「長老:皆もう一度集まってくれ。」
お、呼んでる呼んでる。
じゃあ、行きますか。
*ちなみに「はい」を選んでいても長老に呼ばれて読みやめる仕様にしてあります。*
七伝説の冒頭の解説です。