第218話:時間制約と量の制約
~解析現場~
*んー迷うところだな。*
*それなりにいい案だとは思うのだが、良さを評価するのに必要なほど実験の回数を取れない。*
*かと言って、このまま何もせずただ放置するだけで難易度が変化することはない。*
*さてどうしたものか。このままだと爆散が余るのが常態化してしまう。*
*と言うより、既に常態化している。*
~考える~
*……爆散が余るのなら、余らせないようにすればいいのでは?*
*一回の爆散に必要な量を少しずつ増やしていけば、その分使える実質的な爆散は減るはずだ。*
*この方法なら、何も考えずに採用できる上に、それなりに効果もある。*
*よし、早速採用しよう。当然その分報酬も増やさなきゃいけないわけではあるが。*
*とは言え、具体的にどれだけ増やすかについてはしっかり考えていく必要がある。*
*盤面1回ごとに5%ずつ上げても、初めのうちはなかなか気づかないだろうが、*
*15回もやるうちに消費量が2倍に増えるようになったら、流石に気づくだろうからな。*
*1%上昇なら70回で倍だから、4回に1回の確率で使用量1%増加、ぐらいが適正かな。*
*いや別に毎回0.25%上昇でもいいんだけど、あんまり細かくすると、*
*端数切り捨ての関係で精度が落ちるんだよな。*
*いずれにせよ、倍になるのに300回弱ぐらいかかるとなれば、なかなか気づかれないんじゃないかな。*
*よし、とりあえず、爆散についてはこれでいいだろう。*
*実装も容易だし、早速採用するとしますかね。*
~盤面整理~
さーて、8割ぐらい終わったことだし、
あとはいつもどおり怒濤のごとく手を動かしていこう。
…とは言っても、左上のこの角はちょっと揃えにくいし、
上部の中央を完璧にすることをまずは考えていこう。
……うーん、なんか今日は集中しづらいな。
というか、自分の中で定期的に妨害が入ってくるのが原因だ。
「そもそもなぜ盤面整理をしているのか?」「他に何かしないのか?」
こういった余計なことを考えると、どんどんと整理の速度が落ちる。
やはり、なにも考えず、時間という制約に従って目標に向かい突き進む、
このことだけを考えながら残る時間を過ごしていこう。
流石にここで失敗するわけにもいかないからな。
……うーん、まだ微妙に残っている。もうちょいだというのに。
あとはこの左上の面倒なI字だけを潰せば終わるんだが。
半分残っているときより、こういう残りわずかな方が焦るのはどうしてなんだろうか。




