第197話:干渉と巡回
~解析現場~
*はいはい、これは使われている、と。*
*次。検索かけよう。*
~検索~
*……一応使われている……けど、わざわざ依存させる理由がないな。*
*そもそもこの関数は汎用性が高いし、依存元の方に組み込んだほうが構造的に宜しい。*
*ということで移動させよう。その前に、この関数『を』使っている奴を探しておかねば。*
~検索~
*30個か。*
*これほどまでに使われているという事実そのものが、関数を移すべき理由になるな。*
*まずは移動先をこいつら30個に教えて、もし移動元が不要なら削除。*
~盤面整理~
まあ「円」はいいんだよ。
問題は「端」、これを完全に「端」に整えようとすると「円」に干渉するからな。
先に「端」の左半分を定跡の前半を使って揃えた後、残った部分を通過して「円」に潜って、
そこから「円」を揃えた後に……どんな形が残るかは流石にやってみないとわからないな。
…んー、それとも「円」を先に揃えるのが得策か?
干渉相手を先に揃えてしまえば「端」の崩れもあまり気にしなくてもいいし、
崩れていても別の定跡の組み合わせで処理できる可能性が高い。
「円」に類似した定跡は殆どないが、「端」はいかにもありふれた形が集合した代物だからな。
……いや、ここは「端」を先に揃えてしまおう。
半分弱潰れているとは言っても、定跡の前半部分は丸々残っているんだから。
「円」から先に揃える場合は定跡を逆からたどっていくべきだが、
正直「端」の逆向き巡回を成功させられる自信はない。
それに対し、通常巡回は非常に簡単だし、通常巡回から「円」に移る経路もこれまた分かりやすい。
ということで「端」っぽいものを先に揃えてしまおう。
~解析現場~
*えーっと、もう検索が面倒なので、先に関数を移動させて実行してみよう。*
*そして、警告が出た時点で実行を停止。*
*…19個か。ということでこいつらについては移動先を教えておこう。*
*次に、これら19個のうち移動元が要らないものを検索。*
*7個か、じゃあこいつらを削除。*
*ふう、一仕事終わった。*
*……んで、私は何をしてたんだっけ、えーと。*
~盤面整理~
…あー、そうか。
「端」の整理って途中で右に抜けるんだっけ。
……これだと「円」に完璧に干渉するんだよなー。
ということで、先に上に逃げて、「円」を揃えてしまおう。
残った部分は……まあなんとかなるだろう。
「斧」の出来損ないが4つ集まってできたような形になるわけだし。