第193話:初手と警告
~盤面整理~
さーて終了。お次はなんじゃろな。
…まずは「Z」。それはいいとして、残りが問題だ。
何の定跡としてとってもうまくいきそうな気もするし、
逆に下手にとると色々面倒なことが気もする。
矛盾だ。
さて、感情に任せると矛盾しか出ないので、冷静に考えよう。
そもそも主観を交えずに定跡を判断しろと言っても到底無理な話ではあるわけだが。
…なんというか、どちらかと言うと数学の問題のような感じもする。あそこまで露骨に解答の方針が見えるわけではないけど。
……いや、数学も常に方針が最後まで見えているわけでもないよな。
はさみうちを使うのがありありと見えてくる極限の問題とかもあるけど、
大抵の場合は取りあえず与えられた条件を元に手を動かしてやっていく作業になるわけだ。
同様に、盤面についても、見ただけで最後まで見えるということはないけど、
大体の場合初手として良さそうなものはある程度まで予測がついて、
それを元に手を動かしていくとそれっぽくなっていって、整理が終わる。
…で、何の話だっけ。
……そうそう、初手をどうするかという話だ。
さーて、なかなか迷う盤面だ。数学の比喩を続けるなら、幾何でも座標でも解けそうな問題に例えられる。
要するに、この「谷」の部分を「谷」と解釈するか、それとも「芯」の下側と「5×5+2」の右側として解釈するかの問題。
どちらでも大して手間は変わらないような気がするが、万が一厄介なことになったらどうしようもなくなるからな。
~解析現場~
*まあ要するに、手動でやったから検索漏れがあって、*
*そのせいで本来残すべき依存関係を削除してしまったというところだろう。*
*その検索をもう一度やってもいいのだが、なんかそれも面倒くさいので機械の力を使おう。*
*取りあえず26個の内下13個を削除。そしてこの部分だけ実行。*
*…動かない。*
*戻して上13個を削除。実行。*
*……動いた。*
*………実行を待つのにも飽きてきたので、真面目にやっていきましょう。*
*えーと、存在しないと言われた関数名を確認。そしてそれが存在する場所を検索。*
*ということで全部開いて…検索。あったあった。*
*こいつだけを残して……実行。*
*うむ、まだ足りないが警告は半数に減った。*
*ということで今度はもう一つの関数を検索、場所を確認して依存関係に追加。*
*そして実行。*
~実行~
*よーし上手くいった。さて、次に進もう。*
*……その前に、依存関係の樹形図をいじらなくては。*