第15話:第2線文字講座
「ロタネブ:中央部に、『中干』というのが見えるな?」
「ロタネブ:これが重要なんだ。」
というと?
「ロタネブ:第2線文字において、すごく重要な意味を占めている。」
「ロタネブ:この言葉は、『~ではない』と言う意味ではないかと推測される。」
ほうほう。
「ロタネブ:第2線文字は、我々の話している言語とは完全に起源が異なる。」
「ロタネブ:解読が未だに進んでいないのも、その点が大きい。」
「ロタネブ:だが、『中干』が『~ではない』と言う意味であったというのはほぼ確実だ。」
何故そこまで自信を持てるのであろうか。
「ロタネブ:同様に、右上にある『中士』と『中工』も『~ではない』と言う意味だ。」
「ロタネブ:左上の『口土』も同じ意味らしい。」
「ロタネブ:文字の微妙な形の違いが何を表しているかは、まだよく分かっていないんだがな。」
ですよねー
「ロタネブ:他にも、右下には『日干』があり、これは『その』っていう意味だ。」
「ロタネブ:これは本当に重要だからちゃんと覚えておいてくれ。」
「ロタネブ:証拠に、この言葉は225文字の石版の中に10回以上出てきている。」
「ロタネブ:『日工』、『日士』、『日土』、『白工』とかも同じ意味だ。」
つまり、定冠詞ってことか。
「ロタネブ:『二干』と『十自十』は『~について』っていう意味。」
「ロタネブ:他にも、『二士』の形で出てきているな。」
「ロタネブ:普通、『~について』と言わないような場合でも使われている。」
「ロタネブ:だから、ちゃんと覚えていないと大変だ。」
了解しました。
「ロタネブ:『日目』、『日自』や『日申自』は『何』っていう意味だ。」
「ロタネブ:どういう場合にこの2つが使い分けられているかはまだ分かっていない。」
「ロタネブ:後ろに来る言葉に影響されているんじゃないかって言われてるが。」
「ロタネブ:まあ俺達が読めればどうだろうと別にいいんだけどな。」
言語解読において、そんな態度で大丈夫か?
「ロタネブ:『二甲』『二申』『二由』は『それの』。」
「ロタネブ:そんでもって『中目』『口目』『口自』は『そして』。」
「ロタネブ:これら全部がものすごく重要だからしっかりと覚えておいてくれよ。」
分かりました。
「ロタネブ:こういう機能語を教えた所で、そろそろ解読を始めよう。」
はーい。
「ロタネブ:
中工二由土申日田自中士目十甲甲
白由由由甲口土土田目日中工工日
一干口二十自十田甲士白由申工中
田一自由日申自干士目日干日一自
干日日田二由申田士目工口由口自
田甲二由中由由干干二士工口自自
目甲田中目工中干日一日工土由二
日士土由士中中二一田日士干甲干
干日中口甲工日二中日土日口目由
自十二干干目白土一二目中目二一
日干干工中二申士干口由干十二日
中目二口二甲干自一日干口一二日
自日日白日士工口日甲甲目干由中
田十二日自目土目目干士日干二干
目自工目由由目干口十干日日二目
のうち、機能語を抜いていこう。
」
ほうほう。
「ロタネブ:それの『土申日田自』ではない、『目十甲甲白由由由甲』ではない、『土田目日』ではない、『工日一干口二』ではない。」
「ロタネブ:あ、ちなみに『十自十』や『口自』とかの前で文を区切ると解読がうまくいくらしい。」
「ロタネブ:続けよう。」
「ロタネブ:『田甲士白由申工中田一自由』について何『干士目』、」
「ロタネブ:その『日一自干日日田』、それの『申田士目工口由』。」
「ロタネブ:そして『田甲』、それの『中由由干干』、『工』について。」
訳わからん。
「ロタネブ:よし、段々わかってきた。解読を続けよう。」
「ロタネブ:そして『自目甲田』、そして『工』、『日一』ではない、その『土由二』、」
「ロタネブ:その『土由士中中二一田』、その『干甲干干日中口甲工日二中』、その『日』。」
「ロタネブ:そして『由自十』、『干目』について、その『一二目中目二一』、」
「ロタネブ:その『干工中』、それの『二申士干口由干十二日中目二口』、それの『干自一』、」
「ロタネブ:その『口一二』、何『日日白』、その『工口日甲甲目干由中田十二』、」
「ロタネブ:何『目土目目干士』、その『目自工目由由目干口十干日日二目』について。」
うむ。わからぬ。