第33話・次の競技は雪合戦??【戦技祭⑥】
2回戦が終了し、勝ち残った精鋭8チームが、学校の敷地内にある闘技場の控室へと集められた。
「2回戦を突破した諸君、おめでとう」
8チームの前に立つ、明石。
「次は準々決勝となるわけだが――準々決勝と準決勝は、同一競技で行う。それではモニターを見てもらおう」
明石の合図と同時に、壁面の大型モニターが点灯する。
そこに映し出されたのは【スポーツ雪合戦】の競技の様子だった。
「矢三郎、今度は、雪合戦でもさせるつもりか?」
政美の冷ややかな声が控室に響く。
「これを見たら、そう思うだろうが違う。これをベースにしたものだ」
「ベース......だと?」
政美が眉をひそめる。
「ルールを説明しよう」
モニターの映像が変わり長方形の図が出てきた。
「この長方形のフィールド中央で陣地を分ける。シェルターと言う壁が両陣地の前方に2つ、後方に1つ。そして、陣地の中央にフラッグがある。勝利の条件は、相手のフラッグを奪うか相手を全て戦闘不能にさせるかだ」
「それで、武器はどうなるんだ?」
「それは、2試合目で取った武器を......」
「「はぁ!?」」
その時、この控室の空気が一気に張り詰めた。
「......というのは嘘で」
即座に明石が言い切る。
「おいおい諸君、そんな目で睨むなよ」
「ハリセンで戦わされる巧の身にもなってみろ」
「そうそう、って僕?」
巧の間の抜けた声に、控室から失笑が漏れる。
その直後、スタッフが武器を運び込んできた。
「打撃系はこのプラスチック製の棒。射撃系はこのエアガンを支給する。そして、皆、フルフェイスのマスクを着けてもらう。これで躊躇なく頭も狙えるだろう」
「なるほど」
「ハンタースーツ、マスクにはセンサーが付いている。攻撃が5回ヒット判定を受けたら退場となる。以上だが他質問はあるか?」
全員がルールを飲み込んだところで、明石は手を叩いた。
「......うむ、無いようだな。それでは対戦相手を決めるためくじ引きをする。引く順番は2回戦のグループ1のチームからだ」
3番目に政美がくじを引く。
「4だ」
翔馬たちは準々決勝2試合目となった。
そして――
「7です」
凛とした声と共にくじを掲げたのは真のチームの三年生、黒見瑠奈。
三年次席。
政美が、三年生剣技最強なら、黒見は、三年生射撃最強である。
真のチームも、当然のように準々決勝へと駒を進めていた。
「それでは、準々決勝は明日だ。今日はしっかり休んでくれ」
明石の言葉で解散となり政美の一言。
「よし、作戦会議をしよう」
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「やはり......これからの......」
「いや......それは......」
「......作戦会議ってただお菓子食べてるだけじゃないですか!?」
場所は変わり政美の家。
テーブルの上には大量のお菓子。
「......そんなことはないぞ、翔馬」
「何か策はあるんですか?」
「そんなもの突っ込んで叩き切ればいい」
「それ策って言わないですよ」
「くっくっく......」
突然、巧が笑いだす。
「巧さん、何ですか?」
「いやぁ、翔馬くんも政美さんの扱いに慣れてきたなって」
「それうれしくないんですけど」
政美は、軽く咳ばらいをする。
「冗談はここまでにしといて......翔馬、ちゃんとした策ならある」
「本当ですか?」
「この競技のカギは――お前だ。翔馬」
「俺ですか?」
「今回の競技で我々に正面から挑んでくるチームがあるなら瑠奈のところか、力試ししたいという愚か者だけだ」
「えっと、それがなんで俺が......」
「それ以外はフラッグを狙ってくるだろう。翔馬には後ろから援護してもらう訳だがそれよりも相手の動きを注意深く観察して欲しい。私と巧が把握できない部分を俯瞰してみていて欲しい」
「......わかりました」
「という訳でだ。我々は、正々堂々とフラッグを狙ってくる奴らを迎え撃つ!!」
翔馬と巧は、静かに頷いた。
「よし、話はここまでで......翔馬。夕飯も食べていきなさい」
「え?そこまで甘えていいんですか?」
「大丈夫だ。お家に連絡しておきなさい」
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」
こうして翔馬は、次の日に備え――人生で一度も食べたことのない高級料理をご馳走になり、英気を養うのだった。
この度は読んでいただきありがとうございます。
この作品は、構成、文章を先に考え細かい描写等に関してはAIにて修正しています。
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